家電製品ミニレビュー

基本をしっかり揃えた、目に優しいLEDデスクライト

アイリスオーヤマ「LEDデスクライト LDL-301」

 仕事や勉強のデスク環境を整えるのに、明るさ、配向性、演色性が揃ったデスクライトは外せないアイテムの1つだ。そこで今回は、明かりの質が揃い、かつ眩しさを抑えて目に優しいデスクライトを紹介しよう。

 アイリスオーヤマの「LEDデスクライト LDL-301」だ。

メーカー名アイリスオーヤマ
製品名LEDデスクライト LDL-301
購入場所Amazon.co.jp
購入価格4,420円

 眩しさを抑えてくれるのは、光源の周りをルーバーが囲う「まぶしさガード」だ。アームの内側に光源を配し、その周りを高さ7mmのガードがぐるりと囲み、光源が目に触れにくい工夫がしてある。しかも、ガード内側には凹凸が施されており、光を均一に拡散させる役目も兼ねている。

 LDL-301は、ベース(185×134mm)と、2本のアーム(下・長さ335mm、上・315mm)に、付属の電源アダプターで構成されている。本体の材質のほとんどが樹脂製なので、重さは650gと軽い。B6サイズのスペースがあればすんなり置ける。

光源の眩しさを抑える「まぶしさガード」。目に優しい
アームの太さは33×12mmの、スッキリとシンプルなデザイン。本体に電源アダプターが付属する。コードの長さは約1.8m

可動域は十分、使い方は簡単&シンプル

 可動域はプライベートユースのデスクライトとしては十分だろう。可動部は全部で4箇所ある。

 下アームは水平から垂直まで約90度、上アームは180度に折れ曲がる。2箇所あるヒンジは、コインなどで固さが簡単に調節できる。ライト部分は左右方向に約50度、アーム全体はベースを軸として、水平方向に約50度回転する。

下アームは水平から垂直まで90度、上アームは180度可動。ヒンジで固さを調節できる
ライト部分は左右に50度(上)、アーム全体は水平に50度回転する。右置き、左置きのどちらにも設置できる

 ベースに電源アダプターのDCプラグを挿し込み、アダプターを壁コンセントに挿し込んだら準備は完了だ。

 点灯は、ベース表面にある「タッチスイッチ」に触れるだけ。3段階の調光も兼ねており、触れる度に「最大点灯」→「中」→「最小」→「OFF(切)」の順で切り替わる。

 LEDは21個、上アームの内側に埋め込まれている。器具光束は500lmで、JIS規格照度A型の基準をクリアしているという。設計寿命は約4万時間となっている。

本体ベースにDCプラグを挿し込む。スイッチはタッチ式。3段階の調光も兼ねている
LED素子は縦一列に21個並び、半透明な樹脂カバーが覆っている

パーソナルユースに十分な明るさが広がる

 眩しさを抑える「まぶしさガード」が付いていても、十分な拡散性が得られる。

 30cm離した壁面に垂直に照らすと、光源を中心に光が楕円形に広がるのが確認できた。壁に対して光源を直角にして照らした様子は、ガードが光源をカバーし、覗きこむように見ても眩しくない。それでいて、ガード内側の凹凸の反射光が拡散を補うように柔らかく広がり、「明るいのに目にやさしい」が実現している。

 見開きの新聞を照らしてみると、紙面の左半分以上がムラも少なく、手前から奥まで明るく照らしだされた。一般的なデスクワーク、学習には十分な光の広がりだろう。この時、光源は目の高さに合わせて45cmぐらいの位置に調節した。

 明るさもバッチリだ。見開きの新聞の時と同じ光源の位置のまま、直下の明るさを計測すると「最大」は1,308lx。仕事、勉強、細かな手仕事にさえ十分な明るさだ。「中」で528lx、最小で137lxと、環境に合わせて調節できる。

ライトを壁に並行に、30cm離して照らした様子。左右上下同じように光が拡散する
光源の直接光とガードの反射光が混合して拡散する。明るいのに光源が多少見えても眩しくない
見開きの新聞の左上にLDL-301を置いた。紙面の半分以上に明るさが広がった
3段階の調光した明るさ。最大時、上アームを目線の高さ(45cm)にしても、たっぷり明るい

 実際のPCワークの明かりとしても良い印象だった。奥行き600mmのデスクの手前までしっかり明るさが広がり、多重影もできず、影の輪郭も柔らかい。

 下アームを垂直に立てても、大型ディスプレイよりも低い位置になるが、上アームを少し上向きにすればディスプレイの邪魔にはほとんどならない。もちろん、眩しさもまるで感じられないので快適だった。一般的な学習はもちろん、PC作業のデスクライトとしても十分な実力を備えている。

PC作業にもばっちり。手元全体に明るさが広がる。上アームのライト部は温かくなるが、作業中に熱は感じられず快適
上アームの角度を調節すれば、高さ43cm大型ディスプレイの前に置いてもほとんど邪魔にならない。もちろん眩しさは感じられなかった

 演色性も良好だ。演色評価数はRa85以上(Ra100が最高値)なので、色のくすみがほとんど感じられない。スッキリとした昼白色で照らされたものは、色もキリリと鮮やかに見える。電球色と比べると、小さな文字までくっきりと読みやすい。

 なお、消費電力は「最大」で7W、「中」で3W、「最小」で1W以下だった(待機時消費電力は0.4Wだという)。

LDL-301の光色はスッキリとした昼白色。色の再現性も良く、文字もキリッと読みやすい。影は多重にならず、輪郭もやわらかい
比較のための電球色のLED電球で照らした様子。キリッとした印象にはならない
消費電力は軒並み低い。最大の明るさで1日6時間使用しても、1カ月の電気代は32円程度だ

使っていない時は場所も取らず、収納も現実的

 LDL-301は「ECOHiLUX LEDデスクライト」シリーズの3アイテムの中の1つ。リビングルームのテーブル上で、仕事や勉強をする使い方を想定されたデザインで、使わない時はコンパクトに折り畳んでおけるのも特筆すべき点だ。

 特に、下アームも畳んでしまうと厚みはたったの60mmに収まってしまう。それこそ、使わない時は家具などの隙間や引き出しにしまっておいて、使う時だけ取り出す、というようなスタイルも気軽にできる。このようなのは、ありそうでもなかなか見当たらなかった。650gと軽いので、片手で持ち運べ、扱いもラク。

アームを畳んでしまえば、使っていない時は場所を取らない
下アームをベース側に折りたためば、厚みは60mmになる。軽いので片手で簡単に扱える
奥行き300mmの棚にできた隙間(W340×H65×D275mm)や引き出しにもすんなりしまえる
眩しさを抑えた明るいデスクライトは、趣味の明かりにも快適に活用できる

 ただし、1つだけ気になる点があった。明るさを「中」にした時に、僅かながら「キーン」という雑音が聞こえた事だ。PCの音などに紛れるぐらいの音量ではあるが、「最大」も「最小」も無音だっただけに惜しい。是非とも改良して欲しい。

 とは言うものの、デスクライトに求められる質は全て揃っている。これからLEDデスクライトの購入を考えている方はもちろん、価格も手頃なので、使う場所に合わせやすい「2台目」としてもオススメしたい。

藤原 大蔵