家電製品ミニレビュー
使い勝手のよいコードレスブレンダーで時短調理がはかどる!
by コヤマタカヒロ(2015/4/20 07:00)
数々のキッチン家電の中で、“時短”を考えたときに用意したいのがハンドブレンダー。野菜やフルーツなどの食材を素早く細かく切り刻むことができ、包丁などで叩くよりも数倍早いのが魅力だ。
ハンドブレンダーにはさまざまな製品があるが、そんな中でもちょっと面白いなと思ったのがこのビタントニオのコードレスハンドブレンダーだ。名前のとおり、コードレスなので、電源ケーブルの取り回しが不要で、より安全に使うことができる。製品を手にすることができたので、早速使い心地を試してみた。
メーカー名 | ビタントニオ(mhエンタープライズ) |
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製品名 | コードレスハンドブレンダー VHB-100 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 11,458円 |
コードレスにしては軽めで、使い勝手は良さそう
ではまず製品を見てみよう。サイズは、付属するブレンダーシャフトを取り付けた状態で、64×72×400mm(幅×奥行き×高さ)、質量は約670gと、同種の製品の中ではボディが軽いのが特徴。長く持っていても疲れにくい。
ボタンは2アクションで動作するようになっており、上部の「ロック解除スイッチ」を押した状態で、手前にある電源スイッチを押すことで、ブレンダーの回転ができる仕組みだ。また、ブレンダーの回転数設定などはなかった。
未使用時は充電台にセットしておくことで、本体の充電が可能。フル充電にはメーカー公称値で約3時間かかる。
コードレス型として便利なのは、普段は電源が確保できる場所に設置しておく必要はあるが、使うときは場所を選ばないことだ。たとえば筆者宅のキッチンには、シンク、コンロのあるキッチン側にはコンセントがない。このため、コード付きのブレンダーを使う場合、延長コードでキッチンの壁側やリビング側のコンセントから電源をとる必要があるが、コードレスならその必要がないのだ。
また、ハンドブレンダーはキッチンの作業スペースだけでなく、コンロにかかった鍋に直接ブレンダーシャフトをいれて使うことがある。このときにコードが鍋の柄などに引っかかると非常に危ないが、コードレスならその心配はない。
手に持ってみると重心は高いものの、それほど重くないこともあり、取り回しは良かった。また、本体に適度なくびれがあるため、電源を入れて回転をスタートしても、しっかりと握ることができた。
手軽に食物繊維たっぷりのスムージーが完成!
ハンドブレンダーを使う人にとって本命ともいえるのがスムージー作りだ。
今回は小松菜、リンゴ、オレンジを用意。それらを小さめに切って、水を足したらブレンダーで細かく砕きながら混ぜていく。オレンジの薄皮や小松菜の茎などもすべて余すことなくスムージーとして飲めるため、食物繊維をたっぷりと摂りたいという方におすすめのレシピだ。ほんの数10秒の回転で、どろっとはしているが飲みやすいスムージーができた。
付属のカップはカバーを底面に取り付けた状態で、充電台に保持することができる。カップに食材を入れてブレンダーを使うときは、カバーが滑り止めに役立ってくれるという仕組みだ。さらに、スムージーなどを冷蔵庫で保存するときにはフタとしても使えるようになっていた。
風味のいい自家製ごまだれも
続いて作ってみたのが、自家製のごまだれだ。市販のいりごまと白だし、お酢を用意し、付属のカップに投入。あとはブレンダーを挿入して回転するだで、ごまだれが完成する。いちいち市販のごまだれを買うことなく、手軽に作り立てのごまだれが楽しめるのだ。
すり鉢でごまをするのとは違い、ブレンダーによって粉々にしているため、粒状感はあるが、その分風味も豊か。豚しゃぶに付けて食べたが、ごまの香りを満喫することができた。
市販のごまだれのような滑らかなタイプではなく、トンカツ屋さんなどで自分で擦ってからソースと混ぜたときのような、食感のあるごまだれが好きならリピートしたくなること間違いない。
バーニャカウダソースも簡単に作れる
さらにこのハンドブレンダーを使って、いくつかの料理に挑戦した。故障の原因となるため、氷や肉などの固形食材には使用できないので、野菜などを砕くときも少量の水を入れて砕きやすくするのが使い方のコツだ。
まずは、バーニャカウダソースを調理。オリーブオイルにアンチョビとニンニクをたっぷり入れて、混ぜあわせたら加熱するだけ。オリーブオイルの量によってソースの固さが決まってくる。普段なら、アンチョビを包丁でみじん切りにして鍋で煮ながら、ヘラなどでさらにつぶしていくという工程が必要になる。
しかし、ハンドブレンダーを使うことで、それらの工程を一気に省略できる。あとは好みの固さのソースにするべく、オリーブオイルなどの量を決める。ここでは付属レシピの分量で作っているが、生クリームやマッシュポテトをいれるのもオススメだ。
ほうれん草たっぷりカレーが美味しい
次はほうれん草のカレーだ。たっぷりのほうれん草を軽く湯がいて、しなっとしたらハンドブレンダーでつぶしていく。葉物は、軽く煮ると生の状態よりもつぶしやすくなった。あとはタマネギなどを足してフライパンで炒め、カレー粉と水を足して適度なゆるさに調整すればOK。
ペースト感の強い状態で保存しておけば、そのまま食べても美味しいし、さら水分をたっぷり加えてどろっとしたカレーにしても美味しい。ほうれん草が安いときなどに買いだめして、ペーストを作っておくだけでもさまざまなアレンジができそうだ。
トマトソース作りも楽しい!
パスタやハンバーグなど、多目的に使えるトマトソース。通常は生のトマトやホールトマトの缶詰を、鍋でトマトの形がなくなるまで煮込んで作る。しかし、ハンドブレンダーがあったら、時短調理が可能だ。鍋にこれらの材料をいれたら、火にかける前にハンドブレンダーでトマトをつぶしてしまうのだ。これなら、ソースに火が通るのも早い。
あとは焦げ付かないような火力で、ゆっくりと煮込んでおけばいい。また、火の元に付いていられない場合は、この方法で先につぶしておいたうえで、密閉性の高い鋳物の鍋にいれておくか、シャトルシェフなどでゆっくりと火を通すといいだろう。
日常利用ならバッテリーの持ちも十分
コードレスのハンドブレンダーとしては軽くて使いやすいが、気になるのはバッテリーの持ちだ。そこで実際にテストをしてみた。マニュアルによると、連続稼動時間は1回に2分となっているため、タイマーをつかって2分間を計測。2分間、空で回したあと、さらに2分以上休ませるという形で計測してみた。
その結果、27回(約54分)は通常通りに回転を続け、28回目の回転時に本体上部の充電ランプが赤く点灯。そして、稼動から約30秒後に回転を停止した。計測結果は約54分30秒だった。
特筆すべきなのは、電源が切れる一回前の27回目では音で聞く限り、パワーが落ちてなかったということだ。上記のテストは負荷が全く掛かっていない状態なので、実際に食材をいれて利用すると、さらに使用回数は下がると予想できるが、これだけ長く使えれば全く問題なさそうだ。
コードレスのハンドブレンダーは常に充電しておくので、結果として表に出しておくことになる。すると、ちょっとしたシーンで使うようになるのだ。「VHB-100」は充電台の設置面積もコンパクトで、これなら食器棚などの隙間に置きやすい。
さらに使用後はブレンダーシャフトを取り外して、本体は充電、シャフトはシンクでサッと洗って乾かしておくなど、スマートに使用できた。この手軽さならハンドブレンダーの日常使いができそうだ。