家電製品ミニレビュー

熊野筆が気持ちイイ! 日立の電動洗顔ブラシ

メイクブラシで有名な熊野筆を採用した電動洗顔ブラシブラシ

電動洗顔ブラシ「泡立て洗顔エステ ハダクリエ ホイップ&ウォッシュ WB-K01」

 今回紹介するのは、日立リビングサプライの電動洗顔ブラシ「泡立て洗顔エステ ハダクリエ ホイップ&ウォッシュ WB-K01」(以下、ホイップ&ウォッシュ)だ。一番の特徴は、なんといってもヘッド部に熊野筆を採用している点。

メーカー名日立コンシューマ・マーケティング
製品名泡立て洗顔エステ ハダクリエ ホイップ&ウォッシュ WB-K01
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格23,710円

 熊野筆とは、広島県安芸郡熊野町で生産されている筆で、職人が作るメイクブラシとしてもよく知られている。女子サッカー日本代表の「なでしこJAPAN」が、国民栄誉賞を受賞した際の副賞として贈られた筆としても有名だ。

 ホイップ&ウォッシュは、その熊野筆がヘッド部分にマルっと搭載されている。職人が手作業で選別し、形状を整えた極細毛先の熊野筆を採用しており、肌触りは抜群。頬に触れた時の感触はとても柔らかくて、気持ち良い。

 この熊野筆の部分に泡を含ませて顔を洗うことで、洗顔時に肌にかかる負担を軽減させるという。

 本体サイズは48×39×194mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約180gと片手で楽々持てるサイズ。熊野筆を回転させて泡立てる「泡立て(WHIP)モード」と、泡を含んだ熊野筆を音波振動させながら洗顔する「洗顔(WASH)モード」の2種類のモードを搭載しており、洗顔だけではなく、泡立てもこれ1本でできる。

 本体にはそのほか、「アラジンの魔法のランプ」のような、インドカレーがはいっているような独特の形をした泡立てボウルが付属する。筆者の祖父は下町で床屋を営んでいたのだが、当時祖父が使っていたひげ剃り前に使う泡立てボウルにも似た形だ。

 電源は別売りの単三形アルカリ電池2本。IPX7相当の防水性能を備えているので、お風呂場で使うこともできる。

ヘッド部分に熊野筆を採用する
電源は別売りの単三形アルカリ電池2本

固形石けんと相性抜群!

 実際使ってみると、フワフワとした気持ちの良い泡が簡単に作れる。コツは、泡立てボウルに少量の水と洗顔料を加えてから泡立てモードをスタートすること。

 クリームタイプ、泡タイプ、固形石けんと色々なタイプの洗顔料を試してみたが、特に相性が良いと感じたのは、固形石けん。固形石けんを泡立てるのは、それなりにテクニックが必要だが、ホイップ&ウォッシュなら何も考えずに使っても濃密な泡を作ることができる。

 手順はこうだ。まず固形石けんの上で電源を入れて、ホイップモードでしばらく運転させて筆先に石けんをつける。その後、少量の水を入れた泡立てボウルの中に筆先を入れて、再びホイップモードで運転すると、あっという間にキメの細かい泡ができあがる。

固形石けんの表面で電源を入れる
その後、水を入れた泡立てボウルの中で筆先に付いた石けんを泡立てる
あっという間にキメの細かい泡ができる
筆の先に泡を含ませてやさしく顔を洗っていく。弾力のある泡で、下にたれたりしない

 あとは筆の先に泡を含ませて洗顔モードで顔をやさしく洗っていく。

 電動の洗顔ブラシというと、刺激が強いというイメージを持つ人もいるかもしれないが、ホイップ&ウォッシュはとにかくソフト。手を使って洗うよりも優しく、低刺激で顔を洗うことができる。洗顔モード選択時は、音波振動するが、たとえば電動歯ブラシのような刺激の強いものとは全く異なっており、顔に当てたときに初めて振動を感じられる程度の優しいものだ。デリケートな肌質の人であっても、これならば安心して使えるだろう。

 洗顔モードは30秒ごとに一時停止して、2分後には自動で停止する機能を備える。気持ち良くてついつい筆を動かすのを忘れてしまいがちだが、この機能のおかげで、洗いすぎを防げる。

 正直、最初は筆で顔を洗うという機能にピンと来ていなかったのだが、実際使ってみると予想以上に気持ちが良い。洗い上がりも明らかに違っており、手洗いよりもツルツル、ピカピカになる。特に違いを実感できるのが、洗顔後に化粧水を使った時だ。いつもよりぐんぐん吸収して、肌がモチモチになった。

お手入れは念入りに

 2つのモードを使い分けるだけで簡単に使えるホイップ&ウォッシュだが、気を付けたいのがお手入れ面。なにしろ、ヘッド部分は「筆」なので、はっきり言って水はけはよくない。水を入れた泡立てボウルの中でしばらく泡立てモードでくるくる回転させても、筆の中にはまだ泡が残っている。水を流しながら、複数回泡を落とすようにした方が良い。

 しっかりと泡を落としたら、筆は本体から取り外して泡立てボウルの先端に吊り下げるようにして、収納する。こうすることで、筆の形を乱すことなくきちんと乾燥できる。

水で洗っても、筆の中にはまだ泡が残っていることも
筆をよく洗ったら泡立てボウルの先端に筆を吊り下げて収納する

 単機能の製品としてははっきり言って高額だが、熊野筆部分を見るとそれも納得。例えば家で使っているメイクブラシと比べると段違いに艶々としており、毛先がきれいに揃っている。途中で折れ曲がっている毛や、違う方向を向いている毛など1本もない。

 電動の振動と、筆の柔らかさが相まって、いつもの洗顔が癒しの時間になる。メンテナンスの手間も考えると、洗顔にかかる時間は長くなるが、丁寧にしっかりと時間をかけて洗顔するというのもまた贅沢。特に肌質がデリケートな人や、泡立てが苦手な人におすすめの製品だ。

阿部 夏子