家電製品ミニレビュー
マイナスイオンで歯垢を除去する音波振動式ソーラー歯ブラシ
by 中野 信二(2014/6/18 07:00)
今回は、シケンの音波振動式ソーラー歯ブラシ「ソラデー リズム」を紹介しよう。この電動歯ブラシは、水と光で半導体とソーラーパネルを働かせると発生する、マイナスイオンの力で歯垢を落とすという、ちょっと変わった製品だ。
メーカー名 | シケン |
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製品名 | ソラデー リズム |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 6,156円 |
最近の電動歯ブラシは、毎分31,000回~40,000回という超高速振動で歯周ポケットの歯垢を取り除くものが多い。ところが、このソラデー リズムは毎分18,000回と、最新機種の約半分しか振動しない。「これでしっかり歯垢を落とせるのかな?」と思いながら、公式サイトの製品紹介ページを読んでみた。
この電動歯ブラシは、濡れた半導体(ブラシ部分を差し込む黒い棒=酸化チタン)と、本体下部のソーラーパネルに光を当てることで、それぞれの箇所からマイナスイオンが発生するという。そのマイナスイオンが、歯磨きによって歯に伝わり、歯の表面に付着している歯垢を浮かせるため、毎分18,000回という少なめの振動数でも十分に歯垢を落とせると記しているのだ。
製品紹介だけでは効果があるのか判断できないので、実際に試してみることにした。Amazonでも売っていて、6,200円くらいで買える。ジュエリーピンクとクラシックブルー、シルキーホワイトの3色が用意されているが、今回はクラシックブルーを購入した。
歯磨き粉をつけずに磨く
本体は、スリムでグリップしやすく、重さも電池を含めて55gと軽いので、歯磨きの負担にはならない。ブラシは、両脇と末端には歯肉にやさしいやわらかめの白い毛を、先端と中央には奥歯やかみ合わせ面をしっかり磨くふつうの硬さの青い毛を植毛している。電源は単四形アルカリ乾電池1本だ。
ソラデー リズムは、歯磨き粉の使用を推奨していないので、ブラシ部分を酸化チタンごとまんべんなく水で濡らしたらブラッシングする。唾液があまり出ない人は、歯磨き中にも何度かブラシ部分を水で濡らすといいだろう。なお、取扱説明書(以下、取説)では、歯磨き粉を使用する場合は、ほんの少しだけつけるようにして欲しいとしている。
というわけで、ちょっと違和感はあるが、とりあえず歯磨き粉をつけずにそのまま歯磨きしてみた。ブラシ部分を水で濡らし、口に含んで電源ON。取説には、いつもの歯磨きと同じように動かすと書いているので、ブラシを強く押しつけないように気をつけながらブラッシングした。
歯磨き粉をつけないで、ブラシ部分の半導体と本体下部のソーラーパネルを隠さないように、本体の電源ボタン付近を握りながら歯磨きすること約3分。うがいをして、舌や指で歯の表面を触ってみた。歯磨き前よりは、表面のヌルヌル感は明らかに減ったが、想像していたほどのツルツル感もなかった。
それから、1週間ほど歯磨き粉をつけないで歯を磨いてみたが、歯茎から血が出たり、口臭がひどくなるといった自覚症状はなかった。歯磨きをした後に、「気持ち悪い」と感じることもなかったので、いつもの歯磨きと同じ程度にはきれいに磨けているということだ。
その後1週間、歯磨き粉を少しだけつけてブラッシングしてみたが、歯磨き粉をつけないで歯磨きをしていた時と比べても、劇的に歯がツルツルになったと感じることはなかった。
歯磨き後はブラシ部分を水洗いするだけ
歯磨き後は、ブラシ部分を水洗いする。毎回の手入れはこれだけで大丈夫だ。もし、歯磨き粉などで酸化チタンが汚れたら、ブラシ部分を外して水洗いする。
本体は、汚れが目立ってきたら、ブラシ部や酸化チタンと同じく水洗いできるので安心だ。
しばらく使っていると、歯磨き粉などのカスが接合部で固まり、ブラシ部分が本体から外れにくくなることがある。そんなときは、無理に引き抜かないで、ぬるま湯を入れたコップに、本体とブラシ部分の脱着部を5分くらい浸してから外そう。
マイナスイオンの効果を納得できるなら……
2~3週間ほど使ってみたが、ソラデー リズムは、自分が普段使っている手動の歯ブラシと同じくらいきれいに歯を磨けることがわかった。
一般的な電動歯ブラシとは毛色の異なった製品だ。近いうちに電動歯ブラシに変えようと思っている人は、メーカーの製品情報ページをよく読んで、納得した上で選択肢の一つに入れてもいいだろう。