骨盤回りをギューッと刺激する「美ヒップチェア」

アテックス「ルルド 美ヒップチェア AX-HXL175」

　今回紹介するのは、骨盤回りを刺激するための小さな椅子、アテックスの「ルルド 美ヒップチェア AX-HXL175」だ。美容系に詳しい女性読者からは「えー? 今更?」と突っ込まれてしまうかもしれない。骨盤回りを刺激するための器具は数年前から店頭に並んでおり、それほど目新しいものではないからだ。ただ、この製品の特徴はその外観にある。“リビングに出しっぱなしにしておけるデザイン”だから、使用頻度が下がらないのだ。

　リビングに置いた時の佇まいは、小型のソファといった感じ。いわゆる健康器具のような違和感がないので、リビングにそのままおいて置ける。本体サイズは520×520×430mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約8.5kg。女性でも1人で、移動できるくらいのサイズだ。

リビングに出しっ放しにしておいても違和感のないデザイン

クッションが付属する。施術時はクッションを取り外す

クッションは足を置く、オットマンとしても活用できる

電源コードは本体背面から出ている

操作ボタン。肘掛けの部分に備えられる

　製品の説明に入る前に、骨盤回りを刺激すると何がいいのかということについてちょっとだけ触れておこう。骨盤というのは、身体の中心部にある骨で、骨盤が歪んでいると、正しい姿勢を保てないほか、腰痛や、下痢、便秘などの弊害を引き起こすこともあるという。

　美ヒップチェアでは、6つのエアバッグを内蔵。締め付けと解放を繰り返すことで、ヒップ/骨盤/太もも周りをほぐすという。本体付属のACアダプタをつないで使う。ちなみに、消費電力は約25W。1カ月毎日使っても、電気代は約4円ほどだ。

　使ってみると、確かに気持ちが良い。骨盤周りは、肩や腰のようにコリや疲れを感じにくい場所だが、美ヒップチェアに座ってみると、凝り固まっていたのがわかる。特に私が気に入っているのは、6つのエアバッグ全てを使って、骨盤から、お尻、太ももまで刺激する「全体コース」。1日歩いて疲れ切っている日など、これをやるだけでなんだかスッキリするような気がする。

座面。6つのエアバッグを内蔵する

エアバッグが左右、座面から盛り上がってきて、骨盤を締めたり、緩めたりという刺激を与える

側面部のエアバッグはカバーを外すと見える

使っているところ。クッションをオットマンとして使うと、足が楽

男性が使っても気持ちが良い。ただし、本体は幅が小さめで、耐荷重は90kgまでなので、体格によっては座れない人も

　美ヒップチェアというネーミングから、女性専用のものというイメージがあるが、男性がやっても気持ちが良い。実際、夫も気に入って使っている。夫が気に入っているのは座面のエアバッグがお尻を押し上げて、身体をゆらす「ヒップコース」。夫は腰が悪いのだが、ヒップコースで血行が良くなり、腰の痛みが軽減されるようだ。

　ただ、もちろんこれらの実感には個人差がある。また、本体は幅が小さめで、耐荷重は90kgまで。男性が使う場合には、これらの点も事前に確認しておきたい。

　機能性、デザインともに、気に入っているが、唯一気になるとしたら、「普通の椅子」として座るのは厳しい、ということか。サイズでいうと、子供用の椅子なので、これに座ってテレビを見るとか、本を読むというのは考えにくい。腰回りがしっかりホールドされている分、背中や足は投げ出されるような形になるので、しばらく座っていると疲れてしまう。せっかくリビングに出しておいて恥ずかしくないデザイン性があるのなら、椅子として使っても問題ない快適性もあるともっと良かったかなと思う。

　骨盤周りをケアする製品はそれこそ山のようにあるが、デザイン性ではこの製品がダントツで優れていると思う。マッサージ器具や美容器具は特に、しまったらそのまま使わなくなってしまうことが多い。機能はもちろん、収納場所やデザインも事前にチェックしておくべき、大事なポイントだ。