家電製品ミニレビュー

ヤザワコーポレーション「回るOAタップ HR612WH」

~ソケットが180度回転、ACアダプタが邪魔にならないタップ
by 伊達 浩二

テーブルタップとACアダプタ

ヤザワコーポレーション「回るOAタップ HR612WH」

 最近、スマホを含む携帯電話、タブレット、ノートPC、モバイルルーターなど、ACアダプタを使用する機器が、どんどん増えている。

 電話や通信機器では、USBで充電できる機器が増えて、ACアダプタが統一されるのかと思っていたが、結局、2A以上の電源を供給したり、高速充電モードに対応したりと差別化が図られているので、専用のACアダプタを使わざるをえない場合が多い。

 ACアダプタの問題点は、コンセントやテーブルタップに繋いだときに、隣の差込口を塞いでしまうことだ。これを防ぐために、いろいろと工夫されたテーブルタップが発売されている。

 今回は、ヨドバシカメラの店頭で見つけた、ちょっと変わったテーブルタップを紹介しよう。ヤザワコーポレーションの「回るOAタップ HR612WH」という製品だ。ヨドバシカメラの通販サイトでも販売されている。

 


メーカーヤザワコーポレーション
製品名HR612WH
希望小売価格オープンプライス
購入場所ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba
購入価格2,380円

 

6個のソケットが180度回る

 回るOAタップは6個口で、ソケットは横並びに並んでいる。ケーブル長は2mで、柔らかい保護被覆タイプだ。プラグはホコリが入りにくい絶縁カバー付き。本体には集中スイッチがあって、すべての電源をまとめて切ることもできる。

パッケージはブリスター型表に書かれた特徴
背面の台紙が取扱説明書になっている絶縁カバー付きプラグ、スイングプラグ、保護被ふくコード、集中スイッチの名称が示されている

 最大の特徴は、その名の通り、ソケットの部分が回転することにある。回転する角度は水平方向に180度で、真横から真上を経由して反対側の真横まで回る。ただ、プラグを差し込めるのは、真横と真上の位置だけで、斜めの状態では差し込めない。つまり、左右と上の3方向だけになる。

 普通のプラグを差し込むのであれば、わざわざソケットを回転する必要はない。狙いはACアダプターを差し込んだときに、隣のソケットを塞いでしまうのを防ぐことにある。

タップの根元に集中スイッチがあり、一括オフができるソケットが1つずつ角度が変えられるソケットの角度は180度の範囲で動くが、プラグを差し込めるのは0度/90度/180度の位置に限られる
プラグはスイング式で角度が変えられる。黒い部分が絶縁カバーで、トラッキング火災の原因になるホコリが入りにくいタップに接続する機器の容量に対する注意全体の長さは30cm弱。定規よりも短い

 隣り合ったソケットの角度を180度ずらすと、かなり大きなACアダプターでも、隣のソケットを塞ぐことはない。たとえば、3つ並んだソケットのうち、真ん中の1つの角度を変えると、残り2つのソケットの間には3cm強の間隔ができる。これだけ間隔があれば、両方にACアダプターを挿してもぶつかりにくい。

 ACアダプタ同様に隣のソケットを塞いでしまうことが多いエネループ用の充電器を使っていても、隣のソケットの角度を変えておけば、別の機器に使うことができる。

 タップの部分はとても軽く、使っているときに動いてしまうのではないかと思ったが、ACアダプタを複数挿していくと、その重みで安定してくる。本体の断面がカマボコ型で、底が平らになっているのも安定しやすい理由だろう。

3つ並んだソケットで、真ん中の1個の角度を変えると、約3cmの間隔ができる5個のACアダプターと、エネループ用充電器をセットした状態真上から見る
斜め横方向から見るACアダプターの部分は、隣り合ったソケットの方向を180度変えてある
エネループ用充電器は、ソケット2個分を塞いでしまうが、角度を変えてiPhone用アダプターを挿している。角度が3通りから選べるので、ケーブルが横に出るパナソニックのデジカメ用ACアダプターとも干渉しない本体の底部は平らになっている。タップ自体は軽いが、ACアダプターをたくさん挿していると重さで安定してくる

大げさではなく使いやすい

 ACアダプターを使う前提のテーブルタップは、ソケットの間隔を大きく取るために、本体が大きくなってしまうことが多い。

 しかし、回るOAタップは、ソケットを回転させるというちょっとしたアイデアで、タップ本体をコンパクトにまとめている。デザインもシンプルで、邪魔になりにくい。

 また、6個口というのは、ちょっと足りないのでないかと思っていたが、隣のACアダプターでソケットが塞がれることがなく、6個をすべて使えることが多い。テーブル周りのACアダプターにまとめて給電するには、必要十分な数と感じた。

 なお、テーブルタップに接続する機器類の消費電力は、合計で1,500W以下に制限されている。無理に大容量の機器を接続すると、火災の危険もあるので注意してほしい。






2012年9月7日 00:00