家電製品ミニレビュー

Solartone「キャンディライト カラフルLED電球」

~リモコンで部屋をカラフルに演出できるLED電球
by 藤原 大蔵
Solartone「キャンディライト カラフルLED電球」 。写真は白色時

 白熱電球や蛍光灯に置き換わる新しい明かりとして注目されている「LED」。従来光源よりも省エネな点も特徴だが、複数のLED素子を組み合わせることによって、さまざまな光色が作り出せる点もまた特徴だ。

 それを1つの電球で実現したのが、今回紹介するソーラートーン・ジャパンの「カラフルLED キャンディライト」(以下、キャンディライト)である。


メーカーSolartone(ソーラートーン・ジャパン)
製品名カラフルLED キャンディライト
購入店楽天市場
楽天市場3,990円

 キャンディライトは白熱電球に近い形状をしたLED電球で、E26口金の照明器具に取り付けられる。これだけなら普通のLED電球だが、特徴的なのが、付属するリモコンでカラフルに光色を選んだり、徐々に色を変化させてグラデーションも楽しめる、ユニークなLED電球なのだ。

 本体のサイズは113×59mm(高さx直径)で、白熱電球と並べてみるとすこし大きめの電球といったところ。電球らしいくびれもあり、そのシルエットはほぼ白熱電球と変わらないと言える。重さは70gと、LED電球の中でもかなり軽い。LEDチップを覆うカバーと放熱部が樹脂製のためだろう。密閉器具には対応していないが、軽いので器具への負担も少なく、多くの器具に取り付けられるだろう。

高さは113mmと白熱電球よりも大きい、くびれのある電球らしいシルエットである。口金付近も30mmと細く、重量も70gと軽いので、多くの器具に取り付けられるだろう電球の直径は59mm。一般的なLED電球と同じ程度である。中のLED素子はまったく見えず、ほぼ不透明な乳白色のカバーに覆われている


付属のリモコンで簡単に調光

リモコンの大きさは、85×48×10mm(縦×横×厚み)とコンパクト。色の選択、グラデーション機能、明るさの調整、電源の点灯・消灯がこれ一個でコントロールできる

 電球とは別にリモコンが付属されており、このリモコンで8色(白/赤/橙/黄/緑/水色/青/紫)の色が選択できる。このほかにも、前述のグラデーションモードや、8段階の明るさ調整、点灯・消灯も可能。サイズは85×48×10mm(縦x横x厚み)とコンパクト。防水なので、万が一濡らしてしまっても大丈夫だ。電源は、コイン型のリチウム電池「CR2025」を一個使用する(購入時に同梱されている)。

 ここで簡単にリモコンの使い方を説明しておこう。

【電源ボタン】
 最初に電球を点灯すると、リモコンとは関係なく、一番明るい状態で点灯する。光色は青っぽい白色だ。

【単色発光 色送りボタン】
 リモコンの左右にある「<」「>」ボタンで光色を選択する。「>」ボタンは押すごとに白→赤→橙→黄→緑→水色→青→紫→白…の順で色が変わる(「<」ボタンはその逆)。それぞれの色が、電球のカバー全体にムラ無く切り替わる。

【グラデーションボタン】
 中心の「>∥」ボタンは、グラデーション機能のボタンだ。点灯した状態で押すと、赤から紫まで約45秒かけて自動的にゆっくりと変化する。グラデーション機能の実行中にボタンをもう一度押すと、色の変化が止まる。これにより、青と紫の中間色など、「>」ボタンでは選べない微妙な色合いを選ぶことができる。

 このグラデーション機能では白色を表示しないが、途中で「>」ボタンを押せば白色になり、単色モードに戻る。

【明るさ調節ボタン】
 リモコンの上下にある「+・-」ボタンは、明るさを8段階も調節できるボタンだ。各色はもちろん、グラデーション時も調整できる。


明るさは一般的な電球よりもかなり暗め。しかし色は鮮やか

 それでは実際にライトを点灯し、それぞれの色を見てみよう。

 前もって言っておくが、キャンディライトは煌々と照らすような実用的な明るさは得られない。最大でも50lxにも満たないので、これだけで室内を煌々と照らすのは不可能だ(照度は55cmの高さの数値。以下同じ)。逆に、明るさが控えめな分、他の一般的な照明とも併用しやすい。インテリアライトや雰囲気作りとして、十分に演出できる明るさが得られるだろう。

 色を変化させると明るさも変化する。白(46 lx)、赤(8 lx)、橙(28 lx)、黄(45 lx)、緑(39 lx)、水色(41 lx)、青(3 lx)、紫(10 lx)とバラバラ。数値も低めだが、それほど明るくなくても色彩はしっかりと感じられる。

 8段階の明るさ調整をすると、白色の場合で照度は9~46lx。常夜灯にも適するぐらい、明るさをぐっと絞り込む事ができた。

一般的な60W形白熱電球の明るさは800lx(高さ55cm時)キャンディライトは、白色で一番明るい時でも46lxしかない。全体照明としてははっきり言って向かないが、部分照明やアクセント的な使い方なら十分な明るさだ
電球の色の変化の様子(1)電球の色の変化の様子(2)
選択する色によって明るさも変わる。写真左から、白(46 lx)、赤(8 lx)、橙(28 lx)、黄(45 lx)、緑(39 lx)、水色(41 lx)、青(3 lx)、紫(10 lx)明るさは最大8段階に調節できる。写真左から46/42/38/31/25/19/14/9lx。

色が徐々に変わる様子。グラデーションボタンを押すと赤色からスタートし、約45秒かけて色が一巡する。グラデーション時、白色にはならない


手持ちの照明器具が調光・調色可能なインテリアライトに

スタンドに取り付けた様子。暗いが、インテリアライトとしてなら十分活用できるだろう

 特徴や使い方がわかったところで、キャンディライトを実際の器具に取り付けてみよう。

 最初に、ごく普通の電気スタンドに取り付けた。白色の光は少し青っぽいが、アクセントライトとしてなら、十分に雰囲気作りを担う照明として楽しめる。色を変えれば、普段とはまったく違った雰囲気も演出できるし、明るさを調整すれば常夜灯としても活用できそうだ。白熱電球のような光りの広がり感は得られないが、ある程度ソケット部にも光が届く。


灯りを最小に絞った様子。常夜灯にはこんな明るさが向いている
水色

 次に、クリップライトに取り付けて、リビングルームにあるテレビの後ろに設置した。普段は部屋全体を照らすシーリングライトを使用していても、それを消してビビットな色の間接光だけで室内を演出すると、日常空間が大きく変化して面白い。じっくり映画を楽しんだり、くつろいだりする灯りとして楽しめるだろう。手が届きにくい場所に器具があっても、リモコンがあるので、気分次第で簡単に光りが変えられるのは便利である。

 植物と組み合わせても面白い。ソケットだけの器具にキャンディライトを付け、植物の後方に置くと、インテリアをより印象的に演出できる。全体照明なしで、キャンディライトだけで葉影をダイナミックに室内に投影すると、エキゾチックな雰囲気になる。電球自体が放熱部も含め、ほとんど熱くならないので、葉の近くに設置しても問題ないだろう。

一般的なシーリングライトによる、いつもの風景シーリングライトを消して、赤色で点灯した様子。普段とはまったく違う雰囲気が演出できる良かったのが青。じっくりと映画を観たり、うたた寝するのにも使えそうだ
部屋のコーナーにある植物を、スポットライトだけで照らしている様子植物の後ろにキャンディライトを設置し、スポットライトと併用した様子。日常的な空間をそれほど変えずに、印象的なコーナーが演出できるスポットライトを消せば葉影が大きく広がり、エキゾチックな雰囲気も演出できる。電球は熱くならないので、葉を傷めにくい

 最後に電球自体の形状を楽しむ照明器具にも取り付けた。電球と小型電球を組み合わせることで、ロボットのような形になる器具なのだが、形状のおもしろさを活かしつつ、カラフルな色の光りの表情まで加わり、より印象的になる。夜はもちろん、日中も点灯して光りのオブジェとしてインテリアを彩ることができる。

 このような使い方の場合、電球がむき出しになるため、たとえ暗めであっても、直視すれば眩しい。しかし、キャンディライトは明るさが気軽に調節できるので、眩しい場合はリモコンを使えば良いだけだ。また、手の部分は別にE17口金の豆球タイプのLED電球をとりつけているのだが、調光で明るさにキャンディライトを合わせられたので、統一感も出た。

ロボットの形をしたユニークな照明器具に取り付けた。明るさが変えられるので、直視しても眩しくないのでむき出しになる使い方もOK。グラデーション機能にして、色を変化させれば、器具の特徴がより際立つこちらは昼のようす。昼間でも十分に認識できるくらいの明るさはあるので、日中でも光るオブジェとしてインテリアを彩れるだろう


消費電力はとにかく少ない。部屋に色を加えてみては

 最後に消費電力を見ていきたい。ワットチェッカーで測定すると、最大でも2Wだった。LED電球の中でもとりわけ低い。これは白色時の一番明るい状態だが、カラー時は最大でも1W程度。色によっては表示が「0W」となったものもあった。したがって、毎日8時間点けっぱなしにしても、ひと月の電気代はせいぜい11円以下となる。調光すればさらに電気代は下がるだろう。

消費電力の変化。最大でも2W(白色時)。暗くなるにつれ測定不能になるぐらい消費電力が下がった色によっても消費電力が変化する。白色時のみ2Wで、カラー時は1Wとなった。明るさを減らせば、さらに消費電力が下がる

 ちなみに寿命は20,000時間と、一般的なLED電球の半分ではあるが、それでも毎日8時間使用するとして、7年近く楽しめるはずだ。

 約4,000円という価格は決して安いとはいえないが、普通のE26口金に取り付けられ、しかもリモコン一つで簡単に色を選択でき、一般的な電球では得にくい雰囲気が気軽に演出できるのは魅力的だ。他の照明器具とも合わせやすく、それでいてビビットな色の光が気軽に楽しめる。いつもの部屋にちょっとしたアクセントとして、色を加えてみてはいかがだろうか。

フォトギャラリー



2011年1月20日 00:00