家電製品ミニレビュー
ツインバード「モミダッシュ FLEX SH-2798」
ツインバード「モミダッシュ FLEX SH-2798」 |
■頭皮のマッサージって気持ちいい!
我が家は、美容師や理容師が多い家系だ。下町で何十年と床屋を続けてきた祖父から始まり、その跡を継いだ叔父。母方の叔母、従姉妹、さらには妹までが美容師をやっている。身内がいるので、美容院に行く機会が人よりも多い。カットモデルやら、新しいマッサージを試してみたいなど、お客としてよりも「実験台」として行くことがほとんどなのだが、そんな私がお金を出して通っているのがヘッドスパだ。
オイルを使って、頭皮をじっくりとマッサージするヘッドスパはこれまで味わったことのないマッサージで、なんで頭だけのマッサージでここまですっきりとするの? と不思議に感じるほど気分も身体もリフレッシュする。願わくば、一生でも続けて欲しいと思うのだが、現実はそうも行かず、身内価格でも1時間3,000円ほど取られる。
ただの頭のマッサージにそこまでお金を払って……と、思うが自分の手でやるのとは天と地とほど差がある。とはいっても、そこまで余裕があるわけでもないし――と妥協案で購入したのが今回紹介するツインバードの「モミダッシュ FLEX(フレックス) SH-2798」(以下、モミダッシュ)だ
メーカー | ツインバード |
製品名 | モミダッシュ FLEX SH-2798 |
希望小売価格 | 23,100円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 12,136円 |
モミダッシュは、電動で頭皮のモミ出し洗いを行なうという小型の頭皮洗浄機器。本体は防水仕様となっており、シャンプーやオイルなどと併用して使うこともできるようになっている。
モミダッシュはもともと、男性の育毛用途で注目され始めた製品だが、ヘッドスパの人気の高まりや、ネイルが一般的になってきたことで、女性の間でも話題になっている。特に、今回購入したSH-2798は、本体サイズが、従来より一回り小さくなっていたり、本体カラーがピンクになっているなど女性を意識した造りになっている。
モミダッシュの動作の特徴はモミ出すようなブラシの動きだ。本体には用途に合わせたブラシが3つと、シャンプー泡だて用のスポンジが付属する。用途に合わせて、ブラシやスポンジを付け替えて使う仕組みだ。
本体は充電式で、始めて使う際はあらかじめ約1時間程度充電する必要がある。
製品パッケージ。パッケージも女性らしいデザインが採用されている | パッケージ裏には、写真入りで説明書きがされている | 製品本体 |
本体付属品。左上から時計まわりで、ケア用ブラシ、ノーマルブラシ、本体、シャンプー用スポンジ、スペシャルブラシ | ヘッド部分は動くようになっている |
本体充電用台とコード | 本体のコード差し込み部分 | 充電台にセットしたところ |
■用途に応じた3つの替え用ブラシ
3つのブラシは、形状や素材が異なっている。まず洗浄用ブラシとして「ノーマルタイプ」と「スペシャルタイプ」の2種類が用意される。洗浄用ブラシはブラシ中央部に小さな穴が開いているタイプのもので、スポンジと組み合わせて使うことでシャンプーしながら使うことができる。
ノーマルとスペシャルの一番大きな違いはブラシ部分の素材と形状だ。ノーマルタイプはゴム製でブラシも太くて全体的に柔らかい、一方スペシャルタイプはブラシの本数が多く、細くて硬い。説明書ではノーマルはもみ洗い用、スペシャルは頭皮を刺激するタイプのブラシで、週1回程度の使用をおすすめとある。
次にケア用ブラシをみていこう。ケア用ブラシは、ノーマルやスペシャルとはまた違った形状で、ブラシ状にはなっていない。頭皮に密着するような独特の形をした突起がついている。こちらは、真ん中に穴が開いていないので、シャンプーの泡だてには使えない。
ノーマルブラシ | スペシャルブラシ | ケア用ブラシ |
マッサージというものは、人によって好みが分かれるものだけに、硬さや形状が違うブラシが3つ用意されているというのは心強い。ちなみに、モミダッシュではブラシが動くスピードも最大5段階で切り替えできる。
ブラシを付けていない状態の本体ヘッド部分 | ヘッド中央部にあるフックにブラシを引っかけるようにして装着する | ノーマルブラシをセットしたところ |
■頭皮の毛穴が想像以上にスッキリ
というわけでさっそく使ってみよう。まずは、シャンプーとの併用でスペシャルブラシから試してみた。シャンプーを泡だてて使う場合は、まず付属のスポンジをブラシの裏にセットして、それからブラシを本体に取り付ける。そのあと、ブラシの中央部分にシャンプーを適量垂らしたら、ブラシ中央部分の穴に向かって水を垂らす。
シャンプー泡だて用のスポンジ | ブラシの裏側にセットする |
この時、注意したいのが水をやや多めかなと思うぐらい垂らすこと。実は、ブラシ中央部分の穴は小さめなので、なかなか中のスポンジまで水がいかない。泡だてる時に水が少なめだと泡立ちが悪くなってしまうので、水をちょっと多めにすることを意識した方が良さそうだ。
ここまで、準備したらあとはスイッチを入れるだけ。スイッチを入れると、ブラシがまるで、ポンプのように上下に動いて、みるみる泡が出てきた。シャンプーは液体のまま頭皮に塗ると、頭皮にとって良くないので、ブラシがしっかり泡立てくれるというのは心強い。
シャンプーを適量ブラシ中央部分に垂らす | 次にお湯を垂らす | あっという間に泡立った |
ある程度シャンプーが泡立ったことを確認したら、さっそく頭皮の洗浄を開始。これが想像以上に気持ちいい! 細かいブラシが頭皮を刺激して普段動かさない部分も動かしてくれているようだ。
びっくりしたのが毛穴への刺激。普段自分でシャンプーしているときは頭皮は意識するものの、頭皮の毛穴までは意識できない。それが、スペシャルブラシの先端が毛穴までしっかり洗浄してくれるので、今さらながら「頭皮にも毛穴があったんだ!」と再認識したほど。ブラシが硬くて、しっかりした素材なので、髪の毛の量が多い私でも、頭皮までしっかりブラシが届く。
さらに驚いたのが、シャンプーを洗い流す時。毛穴の汚れがすっかり取れているのか、シャワーの水が毛穴に届くのが自分でわかった。これは初めての経験だ。自分の手でシャンプーした時とは大違いの感覚に大満足。育毛剤のCMなどで、よく「毛穴の汚れを取り除くのが大事」というのを聞くが、それってこういうことだったのか――と、納得した思いだ。
ただ、スペシャルブラシは刺激が強いタイプのブラシなので、毎日のケアに使うのは避けたい。頭皮を刺激しすぎると、余分な皮脂の分泌などを促進し、フケなどの原因になることもあるので注意したい。
■ケア用ブラシで気持ち良く頭皮をマッサージ
次に使ったのは、先端部分がコの字に曲がった「ケア用ブラシ」だ。ケア用ブラシは、シャンプーと組み合わせては使えないタイプのものなので、今回はシャンプー前に使ってみた。電源を入れると、ブラシが上下に伸縮するような動きをするのだが、これがかなり気持ち良い。
頭皮をギュギュッと揉まれているような感覚で、スペシャルブラシとはまた違った感覚。頭皮をしっかり動かしてくれるので、頭がすっきりする。オイルや育毛剤と併用するのも効果がありそうだ。
ケア用ブラシを使っているところ | 先端の突起部分が頭皮をもみほぐすようにマッサージしてくれる |
ケア用ブラシが動いている様子 |
■防水構造でお手入れも楽々
本体は防水構造となっているため、手入れにも手間がかからない。私の場合、モミダッシュを浴室で使うことが多いため、使い終わったらブラシを取り外して、洗剤などを落として、さっと洗う。後は、乾いたタオルで本体とブラシを拭いたら、そのままブラシの上に置いて、乾燥させる。これだけで、次に使う時も、清潔に使える。浴室で使って、浴室でそのまま手入れができるので面倒に感じない。
■好みや個人差に応えてくれる
独特のブラシと動きで、しっかり頭皮のケアをしてくれるモミダッシュ。ただ、私の場合ノーマルブラシはイマイチ合わなかった。というのも、私の場合、髪の毛が硬くて、量は人の約2倍ある(美容師の妹によると)ので、ブラシが柔らかいノーマルブラシだと、髪の毛が邪魔して、ブラシが頭皮まで届かないようなのだ。そのため、使い心地がどうしてもスペシャルブラシに劣ってしまう。
また、同様の理由でモミダッシュだけでシャンプーをするというのも現実的ではない。髪の長さが肩くらいまであるので、毛先まではうまく洗えないのだ。私の場合は、まずモミダッシュで頭皮を中心に洗って、次に自分の手で毛先までもう一度シャンプーするようにしている。
ただ、それは不満にはつながっていない。髪の毛の多さや、シャンプーの仕方など個人差があって当然だと思うのだ。たとえば、髪の短い男性だったら、モミダッシュだけでシャンプーできるだろうし、スペシャルブラシだと刺激が強すぎるかもしれない。モミダッシュでは、それをアタッチメントの豊富さでカバーしている。むしろ、それを評価したい。
髪の長い女性と男性ではシャンプーのやり方や、髪の毛の多さも違う | 髪が短い男性ならば、モミダッシュだけでシャンプーできるだろう |
使い始めは、男性の育毛ケア用グッズと思っていたが、使い始めるとクセになる気持ちよさがある。普段動かさない頭皮を積極的に動かすのがいいのか、マッサージ後は頭だけでなく、首のあたりまでスッキリする。育毛に悩む男性はもちろん、日々の浴室タイムを充実させたい女性まで幅広くお勧めしたい頭皮ケアグッズだ。
2010年9月28日 00:00