家電製品ミニレビュー

スライブ「たたきマッサージャー MD-8000」

~いろんな部位をどんな姿勢でもマッサージ
by 藤山 哲人


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


スライブ製「たたきマッサージャー MD-8000」

 「肩こり」は日本独特の病なのか、欧米人にはなかなか理解してもらえない。

 小林製薬の2008年調べでは、日本人の20~69歳男女のおよそ6割が肩こりに悩んでいるという。オフィスや街中、ドラマや映画で、疲れた人が肩をポンポンと叩くしぐさをよく見かけるが、ブルース・ウィリスやハリソン・フォードがどんなに危険で辛いシーンから脱出しようとも、肩を叩いているシーンは見たことがない!

 そんな日本特有の病「肩こり」にお勧めしたいのが、今回紹介するスライブの「たたきマッサージャー MD-8000」だ。

 


メーカースライブ
製品名たたきマッサージャー MD-8000
希望小売価格2万円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格11,290円

マッサージャーにもいろいろあるけれど……

 筆者も医者に処方箋をもらって内服薬を飲むほどの肩こり症なので、これまでいろいろなマッサージャを試してきた。ブルブルと震えるタイプは、やりすぎると皮がむけてしまったり、何より耳カスが細かく振動してクスグッたいったらありゃしない。温泉宿などで見かける椅子式でポンポン叩いてくれるのもあるが、座る位置の微調整が難しかったり、やりすぎると腫れたりでイマイチ。

 一番気持ちよかったのは、家電量販店で座った高級椅子式マッサージャーだ。叩きに加え揉みまで入ってて実に心地いいが、肩こりもフッ飛びそうな価格以上に、置き場所に困ってしまうのが難点。

 今回紹介する「たたきマッサージャー MD-8000」は、高級マッサージャーのように「揉み」はないが、叩きの気持ちよさは高級機並み。しかも置き場所に困らないのが魅力だ。

見た目は柔らかな合成皮革でできたライフジャケット裏面の中央部には、ソレノイド(電磁石)を使った叩く機構があり、両サイドには重りが入っている重さは3.4kg。持った感じでは、大きめのスイカ程度の重さだ

 写真を見てわかるようにかなりヘビーだが、実際にも重い(笑)。その重量は、3.4kg。

そんなもの肩に乗せたら肩こるだろう!

 と筆者も思わずツッ込んだが、これだけ重さがないと逆に効き目がないのだ。また合成皮革の手触りもよく、ミドルクラスのラグジュアリー車に使われているような、高級感のある感触がいい。

肩の軽さは空にも飛ばんとするばかり!?

コンセントを差し込んでスイッチを入れるだけ。使い方は扇風機ぐらいカンタンだ

 使い方は、田舎のお爺ちゃん、お婆ちゃんでも簡単に覚えられるだろう。いや、覚える必要もない。

 まずはコンセントを挿して、マッサージャーを肩に背負う。重くて一人じゃ背負えない! という場合は、あらかじめ椅子に引っ掛けてから、潜り込むように座るといいだろう。

 あとは「ソフト」か「ハード」のスイッチを押すだけ。

 このマッサージャーは「叩き」方式だが、「ソフト」はちょうど小学生ぐらいの子供に叩いてもらっている感じ。「ハード」は、大人に強めに叩いてもらっているようだ。

 はじめは両手で左右同時の肩たたき、しかも自然な緩急つけてくるので人に叩いてもらっているような錯覚を覚えるほど。叩きのパターンは数々あるが、おそらく次のようなパターンがあるようだ。

・両肩で同時にポンポン
・左右を交互にポンポン
・トン! トトト!とリズムをつけて両肩
・左をトン、右をトントン
・右をトン、左をトントン
・左を3回、右2回
・右を3回、左2回
・左をチョップで高速叩き
・右をチョップで高速叩き
・両肩同時に高速チョップ

椅子や座椅子に座ってでもいいし、立ったまま使っても大丈夫

 すべてのパターンに緩急をつけてくるので、飽きがこない。筆者のお気に入りは、人間では絶対にできない「両肩同時に高速チョップ」だ。0.1~0.2秒という間隔で高速にチョップが入るのだが、弱いチョップから次第に強くなってくるので、思わず「ワレワレは宇宙人ダ!」と発せずにはいられない。

 すぺてのパターンで叩いてもらうと、だいたい3分ほどのマッサージになる。これを数セット繰り返し10分も叩くと、カチカチの肩もだいぶほぐれる。また1セット終えるころには、マッサージャーが熱を持ってくるので、ほのかに暖かく眠気を誘うのも魅力だ。もし居眠りをしてしまっても大丈夫。スイッチを押してから15分経つと自動的に電源が切れるので、やりすぎて肩を痛めてしまうこともないのだ。

 マニュアルには1回の使用は最大20分とあったので、利用限界まで肩たたきをしてもらい、マッサージャーを外してみると――

 人に叩いてもらった数倍の肩の軽さ!

 「物足りないなぁ~」なんて、首をボキボキ鳴らしながら左右に振ることなんてない。終わるやいなや、両肩を上下に動かして軽さを確かめたくなるほどだ。

もちろんマッサージ中にテレビを楽しむことだってできる

 そして何よりの魅力といえば、

 疲れたー! とか文句を言わない点。

 子供だと5分もするとバテてしまって、かなり物足りなさを感じるものの「おかげで楽になったよ」と声をかけて機嫌を取らねばならない。逆に奥さんに頼むとあまり長いこと叩いてもらっているのも気が引けてしまう(筆者は奥さんに気を使って人生歩んでおります)。マッサージャーなら文句1つ言わず、またバテることなく20分も叩き続けてくれるので、身も心も楽になるのだ。

着るマッサージャーなのでドコでもマッサージ

 基本は船や飛行機の救命胴衣のようにして肩たたきに使うが、ちょっと位置をズラせば、肩甲骨の下や腰もマッサージできる。

少し背中側にずらすと、マウスの操作などで痛くなる肩甲骨の下側もマッサージできる腰は寝そべって、マッサージャーを背中に乗せる両手はふさがってしまうが立ったままの姿勢でも腰のマッサージが可能

 腰のマッサージは写真のようにうつ伏せ寝になってするのが基本だが、立ったまま使ったり、背もたれのある椅子と腰の間に挟んでもOKだ。

 足も同様で上に乗せたり、ベッドと足の間に挟んだりしてもいい。足裏マッサージも可能で、足の上にマッサージャーを乗せるだけ。

太ももはマッサージャーを上に乗せたり、椅子との間に挟んだりツボがたくさんあるという足裏マッサージは、こんな感じで刺激できる
ソフトでも痛い場合は、バスタオルを間に入れて強さを調整。

 注意すべきポイントは、いきなり「ハード」ボタンを押さないこと! セットした位置が悪いと、肩甲骨やくるぶしを直撃して痛い思いをする。っていうか、痛い思いをした(笑)。まずは「ソフト」で当たり所を確認してから「ハード」に切り替えるといいだろう。

 ソフトでも強すぎるという場合は、バスタオルを2つ折にして間に挟んでやるといい。半分ぐらいの強さまで抑えられる。

 なお叩き機構とカバーは分解できないので、汚れが気になるという人は、タオルを1枚はさむといいだろう。

 このようにカンタンに持ち運びができるので、床に寝転がってテレビを見ながら、お菓子を食べつつマッサージなんて生活もOK! なにしろこの原稿だって、肩たたきをしながら書いてるぐらいだ(笑)。場所を取らない割に、機能も本格的で、応用できる箇所も広い。手軽に導入できるマッサージャーとしておすすめだ。

体は楽になるが、生活が怠惰になる罠を秘めているマッサージしながらナニやってるのかと思ったら、消しゴムスタンプを作ってやがった!




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2010年 9月 7日   00:00