三洋電機「ミストファン VWP-MF20A」

　家電Watch編集部から「貴様は空気清浄機ラヴ野郎だからウィルスウォッシャー機能搭載の小型機を試してみれ」的なメールとともに、三洋電機の「ミストファン VWP-MF20A」送られてきた。

　ミストファンは、「除菌」「脱臭」「涼風」「うるおい」という4つの機能を謳う小型空間清浄機だ。搭載されたウィルスウォッシャー機能により除菌や脱臭が可能。電解水ミストの放出と送風により、夏場はその涼風で体感温度が下がり、冬場は乾燥を防いで肌へのうるおい効果をもたらすという。

ウィルスウォッシャー機能を搭載した小型空間清浄機だ。ウィルスウォッシャー機能についてはこの記事をご参照あれ。	このように本体上部から電解水ミストが吹き出す。このミストは肉眼でシッカリと確認できる程度濃い	本体上部には電解水ミスト発生機構やミストの原料となる水道水のタンクがある

　ウイルスウォッシャー機能の詳細については三洋電機のウェブサイトをご参照いただきたいが、概要としては「水道水を電気分解してOHラジカルなどを発生/放出し、空気中に漂う菌やウイルスを抑制する」というもの。ノロウィルスや鳥インフルエンザウィルスを抑制でき、新型インフルエンザウィルスを99.9%抑制することもできる。

　てなわけでミストファンは、室内の空気を健康によい状態に保ってくれる今時的な空間清浄機なんですな。なお、本体サイズは246×246×405mm(幅×高さ×奥行き)で、重量は3.4kg(タンク空時)。狭い場所への設置も容易で、持ち運んでの移動もラクだ。

　さておき、早速試用してみた。毎度のコトでアレなんですけど、ウィルス抑制効果に関しては不明。見えないし、検証する術がないしで、メーカーの発表を信じるほかなさそうだ。

　しかし試用して間もなくわかったことが2つある。1つは、涼風効果。もう1つは脱臭効果だ。

　涼風効果については、単純に送風機構があるので扇風機的に涼しいことに加え、電解質ミストが一役買っているようだ。要はミストが風に乗ってユーザーに当たったりして、そのときに体感温度が下がった感じがする。

本体正面に空気の吹き出し口がある。ルーバーで吹き出し方向を調節できる	本体前面にも吹き出し口がある	本体前面の吹き出し口はこのように閉じることができる

吸気口は本体左右側面(合計2箇所)にある	本体は左右にスイングする。水平方向に大して80度の自動首振り運転が可能だ	操作ボタン類は本体前面下部に集まっている

　送風口は本体上部と前面にあり、前面は閉じることができる。また風量は標準と静音があり、静音運転だとそよ風のような非常にソフトな風が出て、動作音も非常に静か──聞き耳を立てないと聞こえない程度だ。標準運転は、風が顔に当たると違和感を感じるが、暑い時期には心地よい。標準運転時の騒音は、まあ我慢できる程度だが、ずっとその音が聞こえていると鬱憤がたまる。

　なお、電解質ミストは通常では断続的に出るが、パワーミスト運転にすると電解質ミストを30分間連続的に放出する(標準よりも多い電解質ミスト量になる)。パワーミスト運転時の風量は標準運転と同じで、これも静音運転ほどは静かではない。

　それから脱臭効果。これもシッカリと体感できるレベルだ。ヘビースモーカーの客人が帰宅後、部屋にけっこータバコ臭が残った。ので、その部屋にミストファンを設置して標準運転を行なった。「ま、明日になればニオイも消えるだろう」と考えていたが、2時間程度経ってその部屋に戻ったらタバコ臭ほとんどナシ。すっかり換気されたというイメージで、クリーンな感じの空気になっていた。

　あとコレ、常用の個人用扇風機としても案外実用的ですな。静音運転で使うと非常に静かだし、その状態でスイングさせてもほぼ無音。前面吹き出し口からの風が顔に直接当たってもあまり違和感がなく、ミストにより適度な涼しさが得られる。デスクワーク時に机上に置いて使う「自然で柔らかな涼風扇風機+空間清浄機」としても実用的だと感じた。

　てな感じで、ウイルスウォッシャー機能の除菌や脱臭という効能に、うるおいや涼風という魅力も加えてきたミストファン。静音運転なら机上に置いての連続使用もまったく違和感/問題ナシであり、よりいっそう洗練された小型空間清浄機という印象になった。とくにパーソナルユースにはよく向く製品だと思うので、興味のある方は一度チェックしてみてほしい。