家電ミニレビュー

仕事机にミニ冷蔵庫を設置。夏場に飲み物ぬるくなる問題を解消

市場には“おひとり様向け小型冷蔵庫”がけっこうあります。寝室や仕事場、下宿先や寮の自室などに置き、「手近に飲料などを冷却保管する」といった使い方をする小容量の冷蔵庫です。車中泊で使っているという人もいるようです。「もしかして便利なのでは?」と思ったので、EENOUR(イーノウ)の「EENOUR 冷温庫 CER-6L」を試用してみました。

「EENOUR 冷温庫 CER-6L」の使用イメージ。容量は6Lと少なめですが、手近に冷たい飲み物や食べ物を保管していつでも楽しむのに向く冷温庫です。冷温庫なので温かい飲み物などを保管することも可能。直販価格は9,456円ですが、Amazonでは7,880円で売られており、さらに1,000円オフクーポンが存在する場合があるようです
カラーはホワイトとグレーがあります。サイズは19.5×25.7×31cm(幅×奥行き×高さ)で、重量は2.5kgです

筆者がこの冷温庫に期待したのは「仕事場で飲み物がすぐぬるくなってしまう」という残念感の払拭です。この8月の仕事場は、天井付近の気温がいつも30℃以上あります。室温は28℃以上。エアコンの風が体に直接当たるようにしていますので、体は大丈夫なんですが、手元の飲み物がすぐにぬるくなってしまう。氷を入れても、氷がすぐ溶けてしまい、ぬるいうえに薄味の飲み物になってしまいます。

2024年8月13日の天井付近気温は30℃オーバー。じつはこれ、夜中の2時です。もちろんエアコンを使っています
腰の高さくらいの気温は28℃付近。夜中の2時なのに

まあ、飲み物が冷たいうちにすぐ飲んでしまえばいいんですが、仕事中なので喉を潤す程度に少しずつ飲んでいます。冷蔵庫から飲み物を出して15分くらいは冷たくて美味しいんですが、その後は……なんか冷たさを味わうことはできず、惰性で水分を口にしている感じになってしまいます。

このようなペットボトル飲料を飲むときは、保冷カバーの類でボトルを包んでいます。アルミの中空型のペットボトル保冷ホルダーの類も持っているんですが、重いのと、ゴツいのと、ペットボトルによって入らない場合もあって、「使いにくいかも」となって使っていません

こんな状況を「EENOUR 冷温庫 CER-6L」が打破してくれるのでは? 飲むときだけ冷蔵庫からペットボトルを出して……ってすれば、冷たいままで快適なのでは? と目論んだわけです。

バッチリ保冷! キンキンではないが、冷たい飲み物をいつも味わえる

さっそく「EENOUR 冷温庫 CER-6L」を仕事机にセットして使い始めました。実物を見たら写真のイメージよりコンパクトで、机上にA4用紙が置けるスペースがあればそこに設置できます。なので仕事机の左側に設置しました。

そして結果は? 飲み物がぬるくなってイヤーンという問題は解決されたのか? しっかり解決されました!

仕事机の上、左側に「EENOUR 冷温庫 CER-6L」を置きました。この冷温庫はペルチェ素子で内部の温度を上げ下げするタイプで、使用中はペルチェ素子を冷却などするためのファンが回転し、ある程度の騒音が発生します。ただエアコンを使っていればあまり気にならない程度の騒音だと感じました
ペットボトルなどにもよりますが、500mlペットボトル×4本程度まで入ります
いつもは冷やしておいて、冷たい飲み物を飲みたくなったら取り出して飲んで、またすぐ冷温庫に戻して保冷する、という使い方です。飲み物の冷え冷え感が保たれ、ぬるくなることはまったくありません。しばらく入れておくと飲み物がキンキンに冷える? と期待しましたが、そこまで冷却能力はないように感じました。ちなみに「EENOUR 冷温庫 CER-6L」ではアイスクリームや冷凍食品の貯蔵はできないそうです
「EENOUR 冷温庫 CER-6L」は上部と右側に手を掛けやすいへこみがあり片手で開閉しやすいです。ドアはマグネットで吸着し、ドア内側には冷気などを漏らさないシーリングが施されているので、保冷効率もよいようです

飲みたいときだけ飲料を出して飲む。つまり頻繁にこの冷温庫のドアを開くわけです。あまりよろしくない使い方です。でも短時間なら……。

実際は何秒くらいで飲み物を取り出せるのかな? ということで測ってみたら3~4秒でした。飲み物を戻すのに、やはり3~4秒。

いわゆる「冷蔵庫のよろしくない使い方(扉の開けかた)」は、“ドアを開けて内部を覗いて「どれを取り出そうかな~」としばらく考える”というパターン。これと比べると上記のような使い方ではドアを開く時間が非常に短時間なので、こういう小型冷蔵庫の使い方としてはアリ、と思った次第です。

また、「EENOUR 冷温庫 CER-6L」の保冷・保温温度範囲は、保冷が-2℃、保温が60℃となっています。今回は保冷目的で試用しましたが、「確かに保冷だな、これ」と感じました。

というのは、冷えたものをぬるくしないというのに役立つ「EENOUR 冷温庫 CER-6L」であるのは確かなのですが……。しかし、ぬるいものを冷やすのは……できなくはないですが、限定的な用途になると思います。

たとえばこの季節に常温のペットボトル飲料を冷やそうとすると、「EENOUR 冷温庫 CER-6L」だと半日程度以上かかります。冷やすものの量にもよりますが、総じて「冷やすのは大きな冷蔵庫に任せて、この小型冷温庫には保冷だけ任せよう」と思ってしまいます。

なお、電源オフの状態から、庫内が実用レベルまで冷えてくるのにかかる時間は数十分から1時間程度というイメージ。なので使用中以外は電源をオフにしておいてもいいかな、と。

筆者の場合なら「仕事を始める1時間前に電源をオンにし、仕事が終わったら電源をオフ」という使い方です。オンオフを自動にするためにタイマーと併用してもいいかもしれません。そして仕事中はパワーのある大きな冷蔵庫から取り出した冷たい飲み物を「EENOUR 冷温庫 CER-6L」で保冷する、みたいな。

カンタンに使える、庫内アレンジもできる

話が前後してしまいましたが、「EENOUR 冷温庫 CER-6L」の細部を見てみましょう。

「EENOUR 冷温庫 CER-6L」の正面
電源スイッチと吸排気口は本体背面にあります
電源はDC12V(付属車載用電源コードを使用)とAC100V(付属家庭用AC電源コードを使用)です。それぞれの接続口とコネクター形状が異なっていますので、つなぎ間違いもありません。電源スイッチでオフ・保冷・保温を切り替えられます
庫内はこんな様子。仕切板とドアポケットがあり、どちらも簡単に外せます。仕切板は中段と上段にセットすることができます
仕切板を外した状態なら500mlペットボトルが収まります。ボトルにより、3~4本収まります
仕切板を中段にセットした様子
上段に350ml缶、下段にチューブタイプの飲料が入りました

500mlのペットボトルを数本入れるという使いかたなら問題ありませんが、いろいろ組み合わせて保冷しようとすると、「入れられるモノを選ぶ冷温庫」という印象です。6Lのスペースなので、同時に入るものが限られます。ただ、使っていると「こういう組み合せで入れると便利かも」という気づきがあっておもしろかったりします。

筆者がよく使うボトルに、ナルゲンの広口・500mlというのがあります。これに水を入れた状態で(大きな冷蔵庫で)冷却・保冷しておき、冷たい飲料が欲しくなったら「最近流行りのすぐ溶けて飲める粉末フレーバー」を入れて溶かして飲みます。そのナルゲン広口500mlボトルが下段にちょうど入りました。合計2本入りましたが、それ以上は入りません
上段に空間ができたので、そこに冷感タオルやおしぼりを入れてみました。以前は常温のおしぼりで顔を拭いたりしていました。しっかり冷えたおしぼりで拭くと、仕事中にかなりリフレッシュできます! また上段に熱さまシートの類を入れておくと、強い冷感を楽しみつつ、実際に頭部の発熱に対応できて気持ちいいです。少量のシートならドアポケットに入れてもいいですね
気温上昇で溶け気味となって食感が悪くなりがちなチョコレートを上段に。冷たいチョコレートが口のなかで溶けていく感じや、チョコレートのコリッとした食感に「やっぱりチョコレートはこうでなくちゃ」みたいな気がしました。

といった感じで、いつも冷やしたいもの、冷やしておくと快適だったり美味しかったりするもの、それらの組み合せを探してこの「EENOUR 冷温庫 CER-6L」を活用。暑い季節に「冷たいもの」が手近にあって楽しめると、生活の質がちょっと向上すると思いますので、興味のある方は「EENOUR 冷温庫 CER-6L」をチェックしてみてください。

スタパ齋藤