ぷーこの家電日記

第544回

今年は念願の日本シリーズ観戦へ

年々秋が短く夏が長くなっているけれど、とうとう急に冬がやって来たみたいになってきた。野球のシーズンが終わると、急に冬。急に気温が下がっただけでなく、野球が終わってしまって心にも冷たい風が吹いている。寂しい。

何度か書いているが、福岡出身の私は福岡ソフトバンクホークスのファンである。といっても、元々野球が好きだった訳ではなく、結婚がきっかけで夫の好きなものを好きになった感じの、矯正にわかファン。

にわかファン歴10年ちょっと、ファンクラブにもずっと入っている。毎年夫婦で野球観戦に行ったり、野球観戦を兼ねて旅行したりしていたのだけれど、コロナ禍の無観客試合がきっかけで行かなくなり、その後観客が入れるようになっても、人の多いところを避け、足が遠のいた。

テレビで観ているだけだと、少しずつ熱が冷める。そしてその時、根っからのファンではなく、何年経ってもにわかファンでしかないんだなと自覚したのは、強く勝っているチームが好きで、負けが続くと好きという熱がまぁ下がってしまう自分を感じた時だ。真のファンはそうはならないはず。やっぱりにわかファンだなと自覚したのだ。

そんなわけでホークスの調子と共に私の熱も数年低迷していたが、今年は強かった! 強いホークスが帰ってきた! という感じで、今シーズンは私も以前の熱量を取り戻すかのように野球観戦を楽しんだし、数試合だけれど球場にも行けた。そしてシリーズ優勝からCSも難なく勝ち進み、4年ぶりの日本シリーズ進出となったのである。

今年の日本シリーズの対戦相手は、CSで勝ち上がってきた横浜ベイスターズだ。東京に住んでいる私たちでも足を運べる場所で開催される。7年前の日本シリーズも観戦して、大いに盛り上がった! 今年も絶対に行きたい!

日本シリーズの観戦チケットはかなり人気で取るのがかなり難しい。まず先行抽選販売があり、その後に一般販売が始まる。夫と私、そして夫以上に大ファンの義妹と「絶対見に行くぞー!」と気合いを入れて先行抽選販売に申し込んだ。が、全員全希望外れてしまい、一般販売に望みを気合いを繋ぐ。

これまた3人で「お互い健闘を祈る」なんてLINEでやり取りをして、12時の販売開始と共に、必死で購入しようとするも、これがどうにも難しい。人気歌手のライブチケットなどを取ったことある人は分かると思うが、販売サイトにとにかく繋がらないのだ。

何十回とトライして、やっとでカートに入れて決済に進もうとすると「混み合っています」という画面になり、振り出しに戻る。必死で取ろうとすること1時間。やっとで繋がった画面に表示されたのは「予定枚数完売」の文字。折角近くで見られる機会なのに、その機会を得られなかったことがかなり悔しいし、結構めちゃくちゃ落ち込んだ。

それでも中々諦めがつかない私。「実はちょっと余ってました」とか「キャンセルが出ました」とかで再販されないかなぁと、翌日もサイトをつい覗いてみたら、「見切り席・立ち見席チケット発売」の文字が目に入った。見切り席と立ち見席は一般販売のチケットと別日程で販売だったのだ。

見切り席はホームランポールやフェンスなどの近くで、少し見づらい場所にある席だ。見切り席で問題ない! 立ち見席どんと来い! 「もう一度戦うぞ、戦士たち!」と、17時の販売開始時間に再び3人で必死になってチケットを取ることに。

販売開始から数分「あ! カートに入った!」「お! 次の画面に行けた!」「え? 決済画面に進めた」「えぇ? 買えた?!」みたいな感じで、スムーズすぎて怖くなるくらいにスッと、2戦目のビジター応援席の見切り席が取れたのだ。

1人で興奮しながらLINEで「第2戦ビジター取れた。次!」みたいに簡潔にメッセージを送り、他の日のチケットの購入に挑む。それから10分ほどして、義妹から「第6戦内野立ち見取れた!」と連絡が入った。もう行けないんだと諦めていたのに、なんと2回も観戦チャンスをゲットできたのである。私たち逆転大勝利!

そしていざ参戦。結果はみなさまご存知の通りだけれど、第2戦は私が望んだ通りの乱打戦(球場観戦は応援も盛り上がる乱打戦が最高なのだ)で快勝。もうとにかく気分も最高で、観戦後のビールも美味しかったー! そして「また横浜に帰ってきてくれないかなぁ。第6戦までもつれ込んで、日本一になる瞬間をこの目で見たい!」と、願ってしまった。

そしてこれまた結果はご存知の通りで、第6戦までもつれ込んで、日本一になる瞬間をこの目で見てしまった! 日本一に輝いたのは福岡ソフトバンクホークスではなく、横浜ベイスターズだったけれど。

確かに願いは願ったまま叶ったけれど、「ホークスが」って願うの忘れていた!

3戦目以降、ホークスの打線は繋がらないし、ベイスターズはどんどん調子を上げていくしでとにかく強かった。最終戦は途中から「悔しいという気持ちも飛んでいく」くらいの点差で日本一の座を逃してしまったホークス。

私にとっては残念な結果となったのだけれど、球場の数万人が喜びで湧いている光景は何ともいえない感動があったし、三浦監督のインタビューにグッと来たし、優勝セレモニーも盛大で、すごい瞬間を目にしているんだなぁと胸に来るものがあった。

最後は「やっぱり野球っていいなぁ」としみじみ思って、今シーズンを終えたのでありました。そして、セレモニーで盛大に舞っていた紙吹雪を記念に少し持ち帰り、興奮冷めぬうちに記念のアクセサリーにしてみた。

とはいえ、そんなアクセサリーを着けて観戦に行ったら、また負けちゃいそうで使う機会は中々なさそうだけど(笑)。来年こそは「ホークスが」日本一になるぞー! と主語を入れながら願っているのであります。1年間お疲れ様でしたー!

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。