ぷーこの家電日記

第429回

調味料作りはリアル育成ゲームで楽しい!

梅雨入りは12日前後かなぁなんて先週書いていたところなのに、いきなり関東が梅雨入りしちゃって驚いた。変な天気のせいか、頭痛とめまいがひどい。気圧が私を攻撃してくる感じで絶不調だ。体も気持ちもどよーんとしているので、何とか低空飛行でやり過ごしている。

そんな中、先日局地的に降った雹が、私が借りている畑にも豪快に降ったようで、野菜の葉っぱがズタボロに穴が開いていてかなりショックを受けた。夏野菜には頑張って復活してほしいと願いつつ、私もこの気圧の乱高下による不調から早く復活したいものだと思っているところであります。

この時期はスーパーでもたくさんの梅や赤紫蘇、ホワイトリカーに氷砂糖、そして瓶が並ぶ。そう、梅しごとの季節だ。

何かと漬けたがりの私にはワクワクうずうずしちゃう季節。毎年梅酒を作っていたけれど、私自身は梅酒をほぼ飲まないので、毎年順調に増えるばかりで全く減っていかない。10年ものの梅酒なんてのもいまだにあるし、これ以上瓶を収納するスペースもないし、梅酒を作るのは当面封印だ。

そして去年初めて漬けた梅干し。「おぉー! 本当に梅干しになった!」と感動したのだけれど、これまた酸っぱい梅干しが苦手な私は、ときどき梅肉ソースに使う程度でこちらもなかなか減らない。恐らく私にとっては数年分の梅干しが残っている。

同じくこの時期から始まるらっきょう漬け。漬けるのはとても楽しいのだけれど、酢漬けがこれまたそんなに得意でない私は、らっきょう漬けもときどきタルタルソースに使うくらいで十分なのだ。瓶いっぱいのらっきょうを食べ切れる自信もないし、浸かりすぎるとますます食べられなくなる。あぁ、でも漬けたい(笑)。

そんな感じで漬けること自体が楽しみな私は、ここ最近はもっぱら果実酒から調味料作りに移行してきている。ポン酢はここ数年、毎年夏の終わり頃にすだちや柚子を買って1年分をまとめて作っている。ポン酢は冬の鍋だけじゃなくてドレッシング代わりにも使うし、料理の調味料としても結構使う。皮は柚子胡椒にする。辛いものが好きなので、結構辛めの柚子胡椒を大量に作って1年かけて消費するのだ。調味料も時間をかけて寝かせて美味しくするし、作る作業もなかなか手間がかかって達成感と楽しみが梅仕事と似ている気がする。

冬には美味しい大豆を手に入れたので久しぶりに味噌も仕込んだ。九州出身の私は馴染みのある麦味噌が好き。麦麹は米麹よりも発酵が早いので、大寒の時期に仕込んだ味噌が今ちょうど良い頃合いになっている。久しぶりに仕込んだので完全に忘れていた。もう少し早く食べ始めてもよかったかも!

そして去年初めて仕込んだのは豆板醤! 漢字で豆と書くけれど、豆板醤が空豆からできていることを数年前まで知らなかった私。父が家庭菜園で作った空豆をたくさん送ってきてくれたので、去年初めて豆板醤作りに挑戦したんだ。

あれから1年。先日初めて手作り豆板醤で作った麻婆豆腐を食べてみたら、非常に美味しくなかなかの満足度。シンプルな材料なのにちゃんと豆板醤の味になるから、何だか不思議な気持ちになった。我が家は豆板醤の消費量が結構多めなので、毎年少しずつ自分の好みの味に寄せていきながら、空豆の季節の定番仕込みのメンバーに入れたいところだ。

「調味料を手作りしています」と言うと、丁寧な暮らしをしているように聞こえるけれど、私の場合生活リズムも生活習慣も丁寧な暮らしとは程遠い(笑)。ただ単純に旬の食材を使って仕込むのがとても楽しいから好きなのだ。

安心だとか体に良いだとかよりも、楽しいというシンプルな動機。「こんな風にできているのか?!」という発見も楽しいし、時間をかけてじっくりと勝手に仕上がっていくのも面白い。醤油も作ってみたいし、結構使うコチュジャンも作りたい。豆鼓醤なんかも発酵させるタイプの調味料だったような。

混ぜ合わせてすぐ完成する系の調味料よりじっくり時間をかけて作るものに惹かれる私は、きっと家庭菜園と同様に何かを育てることが好きなんだなと思う。「頑張れー! 元気に育てー!」とつい声をかけてしまう感じは育成ゲームに近いのかも(笑)。

今年もスーパーの梅仕事コーナーをぐっと堪えて素通りしつつ、「次はコチュジャンかなぁ」などと調味料作りにワクワクしている。そして今年こそは梅酒を1瓶ほど消費して、来年こそまた梅酒も漬けたいなぁなんて思っているのであります!

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。