ぷーこの家電日記

第291回

私の奉公と猫の自由っぷり、テーブルクッションは猫のお気に入り

 誰か今年は冷夏だって言ってなかったっけ? とか、暑すぎて記憶がボンヤリしているのかしら? めちゃくちゃ暑いではないですか!

 同僚と「暑いですねー」「暑いねー」「暑いって言葉しか出てこないねー」なんて話しながら、「この暑さに体がついていかない感は、急に暑くなったせいですかね? それとも加齢なのかしら?」と言ったら、「そうなのよ! どっちなんだろうって思ってたのよ! とにかく堪える!」と、40代と50代で話していて答えが出ない(笑)。私が家で同郷の夫と、「これって方言だっけ? 標準語だっけ?」と話しても「どっちだっけ?」って答えが出ないのと似ている(笑)。

 私たちは暑い暑い言ってるけど、我が家の猫ちゃん達は猛暑も知らずに、24時間エアコンが入った部屋でスヤスヤ寛いで過ごしてる。1匹はこの暑い暑い8月頃、真夏の真っ只中に、公園でオギャーと産声を上げたはずの猫ちゃん。よく生き延びたねーと感心しながら喜んでいるけれど、もうすっかり野生を失っている。お腹を出してスヤァ~と寝ているのを見ているだけで、私も幸せな気分になる。

 そんな我が家の猫ちゃん達、折角の縁で我が家に来てくれたんだもの。少しでも快適に幸せ感じて欲しいなぁという親バカっぷりで、ベッドだとかオモチャだとかオヤツだとか、貢ぎ物を結構買ったりするんだけれど、「喜ぶかなぁー?」ってウキウキしながら開封しても、流石にそこは猫らしく、一筋縄ではいかない。

 猫用のベッド買ってもそのベッドよりもそのベッドが入ってた段ボールの中にいる方が楽しそうだし、可愛いオモチャよりもワインのコルクやペットボトルの蓋を追いかけ回して楽しんでるし、色んな素材の各種爪とぎよりもソファの端っこで爪を研ぐ方が好き(笑)。「くっそー! でもそんな姿も可愛すぎるじゃないか!」とプリプリニコニコしながら、「次こそは!」とちょっと闘志が湧いちゃうわけで、惨敗記録を地道に更新していっている(笑)。そんな我が猫にはお気に入りグッズがある。

 それは、私が「これは好きそう!」と猫のために買ったグッズではない。友人が私のために送ってくれた、正真正銘私用のグッズ。猫が気に入りすぎて、完全に奪われてしまったものであーる。それは「テーブルクッション」。冬が誕生日の私に、友達から今年のプレゼントが届いた。ピンクのテーブルクッション。ビーズが入った触り心地の良いクッションの片面にテーブルが付いているというものだ。

 テーブルクッションなんて存在さえ知らなかったんだけれど、めちゃくちゃ便利なグッズでかなり感激。家には私用のPCデスクもあるのだけれど、基本お尻に根っこが生えたようにソファで暮らす私は、仕事するときもリビングでPCかタブレットを使っていることが多い。そんな私にぴったりのアイテムで、膝の上にクッションを乗せて、そのテーブルの上でカタカタ原稿を書いたり絵を描いたりしている。

 クッションのおかげで膝も熱くないし、PCも安定するし、さらにクッションの厚みが高さ的に丁度良くて目線も姿勢も辛くない。ちょっと休憩! なんて時は、テーブル面を下にしてソファに置いて枕にして寝るなんてお昼寝アイテムにもなって、ますますソファ住民度が増してしまう最高アイテムなんだけれど、使わない時は枕モードになったままソファの上かソファの縁の部分に置いてある。

 そのクッションの上で1度寝てしまった猫さん、完全に気に入ってしまったようで、昼寝も夜の本気寝の時もクッションの上で毎日寝るようになった。「ちょっと使うよー」なぁんて取り上げるには忍びなく、猫が使っている時は猫に譲る猫ファーストの我が家において、私が使える時ってほぼないような状態(笑)。私のカメラロールもこのクッションの上で寛いでいる猫でどんどん埋まっていく。「そんなに好きなのかぁー」と、友達に嫉妬するレベル(笑)。

 完全にお猫様に奪われて早数カ月。私はもう完全に諦めて、この快適なテーブルクッションが来る生活の前に戻った感じだったんだけれど、ある日「ん?」と気付いた。猫の背中にプツプツと何かが付いているのだ。

 「何? ゴミ?」と取ると、クッションの中のビーズが数粒付いている。クッションを確かめると、猫の爪で小さな穴が開いていて、丁度細かいビーズが1個通り抜ける位の大きさ。「穴開いてきちゃったかぁ」と思いながら、まぁこれくらいならしばらく大丈夫かな? と思っていたけれど、日に日に体に付けてくるビーズの量が増えてきた(笑)。

 あまりにもお気に入りなもんだから、もう少し粘ろうかと思ったけれど、あまりの溢れっぷりに、とうとう夫からSTOPがかかってしまった(笑)。「えーーー」って言いながらも、まぁ仕方ないよねと、世代交代するべくテーブルクッションを買い直すことに。

 友人から頂いたものと同じものはどうやらもう売っていないようだったので、売れ筋っぽいものを。今度は赤のクッション。テーブル使われないんなら普通のクッションでもよくないか!? と頭の中をかすめたけれど、「いやいや、この安定感がお気に召しているのかも。時々私も使わせて頂くし」と思って買ってみた。

 2代目テーブルクッションが到着して「君たちがこれを好きなのは知っているのだー! 好きに使ってくれー!」とニヤニヤしながら開封したんだけれど、1週間ほど経つ現在まで、全く使う気配がございません!!! なんでじゃー! なんなんじゃー! と、おかーさんは暴れそうになっております(笑)。くっそー! でもでも、一生勉強のつもりで、尽くしていく所存だぞっと!

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。