調理の下処理

初夏の味わいを楽しもう! 新鮮な「ビワ」の選び方、保存のポイントと皮の剥き方

第89回

 5~6月に旬を迎える「ビワ」がスーパーに並ぶと、夏の始まりを感じますね。「ビワ」は、果皮が薄くて傷の付きやすいデリケートな果物です。また、鮮度が落ちやすく、時間が経つと味が損なわれるため、できるだけ新鮮なものを選びたいもの。

 今回は、新鮮な「ビワ」の選び方と食べるまでの保存のポイント、皮の剥き方のコツをご紹介します。優しい甘味があり、果汁があふれる果実を楽しんでみませんか。

優しい甘味があるビワは、傷が付きやすいため取り扱いに注意する

新鮮なビワの選び方

 美味しいビワを楽しむなら、新鮮なものを見極めて購入しましょう。果実全体に産毛が密集していて、ヘタがしっかりとしているものが新鮮です。全体が均一に色付き、果皮に張りがあるものは美味しい印。

 また、角張っているものより、丸みのある果実を選びます。表面に傷があり、産毛が取れているものは避けましょう。購入して持ち帰るときは、ほかのものに触れて皮に傷が付かないように取り扱いにも注意します。

全体が色付き、産毛が密集しているものを選ぶ

鮮度が落ちやすいため、食べ切れる分だけ購入する

 メロンやバナナのように追熟する果物とは異なり、収穫後に熟さないビワは、食べごろになった果実を収穫します。そのため鮮度が落ちやすく、購入したその日のうちに食べ切るのがおすすめです。長くても次の日には食べ切りましょう。

 また、ビワは低温に弱い果物です。冷蔵庫に長時間入れると味を損なうため、食べるまでは常温に保存します。冷えたビワを食べたい場合は、食べる20分くらい前に冷蔵庫の野菜室に入れましょう。食べ切れない量をいただいた場合など、長期間保存をしたいなら、砂糖と一緒に煮込んでコンポートやジャムなどにします。

常温に置き、購入した日のうちに食べ切る

水で果皮の汚れを洗い流し、ヘソの部分から皮を剥く

 ビワは食べる前に、流水で汚れを落とします。水に触れる時間が長いと傷みやすくなるので、水が付いたまま置くのは避けましょう。皮を剥くときは逆さにして、ヘソの部分に爪を入れ、皮を下へ引っ張ります。

 柔らかい果実に爪を入れるのは難しいため、固いヘソなら爪が引っかかりやすいですよ。包丁で皮を剥くなら、ヘソの部分に十字で切り込みを入れ、皮の一部を少し引っ掛けて下へ引っ張ります。

ヘソの固い部分に爪を引っ掛け、ヘタに向かって引っ張る

じゅん

チョコレートと漬物が好きな管理栄養士です。現在、子育てに奮闘中。体力の衰えを感じながら、子どもと公園を走り回っています。家事の効率化とシンプルライフを目指して、日々の生活を見直し中です。