調理の下処理

美味しい「リンゴ」は色とくぼみで選ぼう! 長期保存は温度と乾燥に注意

第84回

 「リンゴ」が特に美味しいのは、秋から冬に掛けての季節ですね。たくさん並んだ「リンゴ」からどれを選べば良いかを迷うことはありませんか。「リンゴ」は、果物の中では日持ちしますが、食べようとしたら傷んでいた経験がある人もいるかもしれません。収穫後も呼吸をしている果物は、保存期間が長いほど鮮度が落ちてしまいます。今回は、美味しい「リンゴ」の選び方とともに、保存方法のコツを2つご紹介します。

美味しいリンゴを見極めたら、保存する場所の温度と乾燥に気を付けよう

美味しいリンゴは色とくぼみの深さで判別しよう

 リンゴは太陽を浴びると赤く色付きます。全体に色付いたものは、太陽をたくさん浴びて糖分を蓄えている印。お尻まで色付いているリンゴを選びましょう。また、ツルの付いた上部とお尻のくぼみが深く、丸みのあるものが良品です。皮が黄色や緑色のリンゴも選び方は同じ。色は見分けにくいですが、全体が均一に色付いているものを選びましょう。ただし、赤いリンゴの「つがる」など、品種によっては青っぽいものの方が良いという例外もあります。

お尻まで色付いているものは熟している印

乾燥を防ぐために、新聞紙で包んで冷暗所に置く

 リンゴは低温で乾燥していない場所に置くと長持ちします。保存するときは、乾燥を防ぐために、新聞紙またはポリ袋で1個ずつ包みましょう。リンゴを保存するには0~5℃くらいが適温だと言われています。1年中流通しているリンゴですが、最盛期は気温が低くなる時期ですね。傷みが早くなりますので、暖房を付ける部屋など温度変化が大きい場所での保管は避けましょう。冷暗所に置けない場合や気温が高い時期は、冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめです。

新聞紙で包んで冷暗所に置くと鮮度を保てる

冷蔵庫保存はポリ袋に入れて行なおう

 野菜室へ保存する場合は、1個ずつポリ袋へ入れて口をしばりましょう。リンゴから出るエチレンガスが他の野菜や果物を追熟させ、傷みやすくしてしまうからです。逆に、まだ熟していない野菜や果物を食べごろにしたい場合は、エチレンガスを活用します。青さが残るトマト、青いバナナ、固いキウイフルーツなど、未熟な状態で収穫される野菜や果物は、エチレンガスによって食べごろになるスピードが速まります。

 方法は、リンゴと追熟させたい野菜などをポリ袋に一緒に入れて口をしばるだけです。また未熟な野菜や果物は、低温に置くと追熟が進みにくいため、冷蔵庫には入れません。

冷蔵庫で保存する場合は、ポリ袋で包んで口をしばる

じゅん

チョコレートと漬物が好きな管理栄養士です。現在、子育てに奮闘中。体力の衰えを感じながら、子どもと公園を走り回っています。家事の効率化とシンプルライフを目指して、日々の生活を見直し中です。