調理の下処理
[調理の下処理56]春が旬!「ワカメ」の下処理法、塩蔵・乾燥の戻し方
2018年 2月 13日 06:30
ワカメは1年で一生を終える1年草で、採れる地域によって差はあるものの、生ワカメは春に出回ります。今回は、生ワカメの下処理法と、塩蔵・乾燥ワカメの戻し方をご紹介します。生ワカメは旬の時期にしか味わえず、ワカメ本来の歯応えを楽しめるため、刺身ワカメやサラダにおすすめです。生ワカメの茎は佃煮などにすると美味しいですよ。
生ワカメの下処理法
生ワカメは、汚れをさっと洗い流します。茎は食感が固いため、切り離して別に調理しましょう。葉の部分は食べやすい大きさに切り分け、沸騰した湯で、鮮やかな緑色になるまで10秒ほど茹でます。そのあと、手で水気をよく絞りましょう。水に触れる時間が長くなると、ヌメリがでるため手早く行ないます。
塩蔵ワカメの戻し方
塩蔵ワカメは、生ワカメを湯通しして塩漬けしたものです。塩の影響で、水分が抜けているため、水で戻すと約3倍に増えます。そのままでは塩辛くて食べられないため、塩抜きを行ないましょう。まず、ヒタヒタの水に浸けて約3分置き、2~3回水を替えながら水洗いし、水気をよく切ります。食感が固い茎が付いていたら包丁で切り離し、食べやすい大きさに切りましょう。酢の物やサラダなどに使う場合は、沸騰した湯で10秒ほど茹でて水分を切ります。味噌汁に使う場合は、戻したものをダシ汁へ入れて使いましょう。
乾燥ワカメの戻し方
乾燥ワカメには、収穫したワカメをそのまま干した「素干しワカメ」、灰をまぶして干した「灰干しワカメ」、小さく切った「カットワカメ」などの種類があります。灰をまぶしてある灰干しワカメは、先にもみ洗いをして灰を落としてから水に浸けて戻しますが、素干しワカメとカットワカメは洗う必要がありません。どのワカメも水に5~6分浸けて戻し、水分を切ります。戻すと約10倍に増えるため、戻す量に注意しましょう。カットわかめは、直接汁へ入れて1~2分茹でて戻してもOKです。
ワカメは生育する海で特長あり
ワカメは生育する海で、3種類に分けられます。北方型ワカメは、主に北海道や東北に生育し、なかでも三陸のワカメが有名です。深い場所に生育し、冷たい海水に適応するため、細長くて葉の切り込みが深くなっています。鳴門ワカメは、激流の鳴門海峡で育ち、肉厚で強いコシのある食感が特長。南方型ワカメは、太平洋の中南部や日本海沿岸に生息しています。浅く穏やかな海で育つため、茎が短く、葉の切り込みが浅くなっています。地域別のワカメを食べ比べるのも楽しいですよ。