調理の下処理
【調理の下処理36】「ヤマイモ」かゆみ・変色防止、ぬめりナシで味染みに
2017年 9月 19日 06:30
幅広い料理に使われる「ヤマイモ」は、皮剥きで手がかゆくなり、切って時間が経つと変色するので、扱いが難しいですね。今回は、「ヤマイモ」のかゆみと変色を防ぎ、ぬめりを軽減する、煮物向けの下処理をご紹介。一般的に「ヤマイモ」と呼ばれよく見かけるのは、長イモ、イチョウイモ、ツクネイモです。このなかで生産量が多いのは長イモで、よく食卓にも上りますね。今回は、長イモを使いますが、イチョウイモやツクネイモも同じように下処理できますよ。
下処理1:手のかゆみを軽減する
敏感肌の人が長イモに触ると、かゆみを強く感じます。それは、長イモに含まれる「シュウ酸カルシウム」が原因です。結晶が針のような形をしており、皮膚に接触すると刺激を与えるからです。シュウ酸カルシウムは酸に弱い性質があるので、酢やレモン汁を手に付けて作業するとかゆさが軽減しますよ。
下処理2:変色を防ぐ
長イモの皮を剥いてて時間が経つと、アクの成分が外に出て空気に触れるので、茶色く変色してしまいます。長イモの白さを保つには、酢水へ浸けるのが効果的。水500mlに対して酢大さじ1を入れ、10分ほど浸けましょう。そのあと水で洗い流します。酢水へ浸けるとアクが抜けるだけでなく、ぬめりも軽減されますよ。
下処理3:ぬめりを軽減する下茹で
長イモの煮物は、ホクホクした食感が楽しめますね。長イモのぬめりが多く残っていると、煮汁が濁る原因になります。煮物にするときは、酢水へ浸けるだけでなく、下茹でしましょう。味の染み込みも良くなりますよ。酢水へ浸けた長イモを水から茹で、表面が透き通ったらOK。その後、別鍋で温めた煮汁へ入れて再加熱して味付けしましょう。
長イモの選び方
長イモの旬は、春と秋の年2回。旬の時期には、カットされたもののほかに、長いままの長イモを見掛けますね。カットされたものは、切り口がみずみずしいものが良品で、購入後はラップで包み冷蔵庫で保存します。長いまま売られているものは、太さが均一で、細過ぎない品を選びましょう。