調理の下処理

【調理の下処理34】料理に合わせて「豆腐の水切り」、時間別に4種ご紹介

豆腐料理は、水切りが十分でないと水っぽく仕上がることがありますね。今回は、仕上がりの好みや、水切りに掛かる時間で選ぶ「豆腐の水切り方法」を4つご紹介します。豆腐は80%以上が水分です。そのため、水切りなしで調理をすると、豆腐から水が出て味が決まりません。また水分のせいで、豆腐の形を残したくても崩れやすくなってしまいます。料理に合わせて水切りをすると、味も見た目も、仕上がりが良くなりますよ。豆腐には絹と木綿がありますが、水切り方法は同じです。

 

料理に合わせて水切りを加減しよう

豆腐料理の水切り加減は、レシピによってさまざまですね。豆腐の柔らかさを活かす冷奴やサラダなどの場合、水切りは軽く行ないます。しっかりと水切りをするのは、豆腐ステーキ、揚げ出し豆腐、白和え、炒め物などです。しっかり水切りすると、調理しても豆腐から出てくる水分が少ないので、調味料が馴染みやすくなりますよ。一方で、揚げ出し豆腐を柔らかな食感にしたい場合、あえて軽く水切りをするレシピもあります。仕上げたい食感に合わせて水切り加減を変えて調理しましょう。

 

水切り「軽い」:ザルに上げる・キッチンペーパーで包む

柔らかな食感を残しつつ、余分な水分を抜きたいときにおすすめの方法です。豆腐をザルへ乗せるか、キッチンペーパーで包み、20分ほど置きましょう。豆腐は1丁のままでも、カットしてもかまいません。この方法のように、水切りの時間が長くなる場合は、冷蔵庫へ入れると安心です。

 

水切り「軽い~しっかり」:重石をする

豆腐をキッチンペーパーで包み、重石をする方法です。重石の重さと乗せておく時間で、豆腐から出る水分の量が変わります。軽く水切りをしたい場合は、キッチンペーパーで包んだ豆腐をバットや深めのお皿へ置き、さらに上からバットやお皿で重石をして10分ほど置きましょう。しっかりと水切りをしたい場合は、バットの上へ豆腐の2~3倍の重さの重石をして冷蔵庫へ入れ、30~120分ほど置きます。時間は掛かりますが、豆腐の風味が損なわれず、滑らかに仕上がるのが特徴です。

 

水切り「軽い~しっかり」:熱湯で茹でる

短時間で水切りをしたい場合は、熱湯で茹でます。沸騰した湯へ豆腐を入れ、2~3分を目安に茹でましょう。1丁のままでも、切り分けてもかまいません。そのあと、ザルへ上げて置いておきます。置いておく時間によって、出てくる水の量は変わります。軽めの水切りの場合は、5分ほどが目安です。しっかりと水切りしたいときは、上の方法で重石をして20~30分ほど置きましょう。加熱するため、豆腐の風味は少し落ちますが、短時間でしっかりと水が切れますよ。

 

水切り「軽い~しっかり」:電子レンジ加熱

熱湯を用意する必要がなく手軽にできるのが、電子レンジ加熱です。耐熱皿へ調理しやすいように切り分けた豆腐を乗せます。ラップを掛けて600Wのレンジで2~3分加熱し、ザルへ上げて置いておきましょう。熱湯で茹でるのと同様に、放置する時間で水が出る量が変わります。軽めの水切りの場合は5分ほど置き、しっかりと水切りしたい場合は重石をして20~30分ほど置きましょう。レンジ加熱は、食材の大きさや機種で温まり方が変化します。豆腐が破裂することもありますので、様子を見ながら行ないましょう。

 

絹と木綿の違い

絹豆腐と木綿豆腐は、豆腐の作り方が異なります。どちらもまず、大豆を砕いてペースト状にしたあと、濾して豆乳とおからに分けます。豆乳へにがりを加え、型へ流し入れて固めたものが「絹豆腐」です。水分が多く柔らかいのが特徴で、そのまま食べたり、スープや鍋にしたり、柔らかな食感を楽しむ料理に向いています。「木綿豆腐」は、豆乳へにがりを加えて固まりかけたものを、布巾を敷いた型へ流し、重石をして固めたものです。木綿は絹よりも水分が少なく固めです。煮崩れを防ぎたい料理などに使われます。

 

 

じゅん(管理栄養士)

チョコレートと漬物が好きな管理栄養士です。現在、子育てに奮闘中。体力の衰えを感じながら、子どもと公園を走り回っています。家事の効率化とシンプルライフを目指して、日々の生活を見直し中です。