調理の下処理

【調理の下処理5】殻と背ワタの取り方、臭味取りまで、エビ下処理のコツ

天ぷらやフライなど料理欠かせない「エビ」は、殻を剥く、背ワタを取る、臭味を取ると、下処理の工程が多いですよね。今回は、エビの殻の剥き方や臭味取りなどのコツをご紹介します。殻付き冷凍エビは、半解凍の状態で下処理を始めると殻を剥きやすく、傷みにくいです。エビの下処理のコツをおさらいして、エビ料理に活かしてくださいね。

 

エビ下処理のコツ1:「剥き身」の場合の剥き方

殻付き冷凍エビは、半解凍したら殻を剥き始めます。始めに、胴体の尻尾側の端、尻尾上にある尖った部分「剣先」(写真左)を、上へ折り曲げて取り除いておきましょう。殻付きエビを剥き身にするには、エビの2節目と3節目の間に指を入れて頭側へスライドさせます。残りの殻は尻尾側へスライドして、尻尾も合わせて取り除きましょう。

 

エビ下処理のコツ2:「尻尾を残す」場合の剥き方

天ぷらやフライにするときは、尻尾と尻尾側の一節を残して殻を剥いていきます。頭側の足の方から殻に指を入れ、殻をぐるりと回します。2節ずつ行うと剥きやすいですよ。また、エビの尻尾の剣先は鋭く、手や口に刺さりやすいので、剥き身のときと同様に、上へ折り曲げて取り除きます。

 

エビ下処理のコツ3:背ワタを抜く

エビはエサと一緒に砂を食べています。背ワタの中にも砂が入っているので、残っていると舌触りの悪さ、仕上がりの色の悪さ、臭味の原因になります。背ワタを取る道具には、包丁と竹串の2種類があります。包丁の場合、背ワタに沿って包丁を浅めに入れて取り出します。竹串の場合、エビの2~3節目へ竹串を刺して引っ張り上げましょう。エビの背を丸めると作業がしやすくなります。殻付きのままエビを調理する場合、節の間へ竹串を入れて背ワタと取り出しましょう。

 

エビ下処理のコツ4:汚れを取る

エビは臭味が残りやすいので、塩と片栗粉を使って、しっかりと汚れを取り除きます。約7cm大のエビ12尾に対して、ひとつまみの塩を掛けてよく揉み、表面の汚れを落とします。そこへ片栗粉小さじ2を加え全体にまぶして汚れを絡め取り、片栗粉が灰色になったら、洗い流します。塩と片栗粉の分量は目安です。エビ全体に絡むように調整しましょう。

 

エビ下処理のコツ5:汚れの洗い流しは氷水で

エビの汚れを取ったら、氷水を使って洗い流します。エビはとても鮮度が落ちやすい食材なので、鮮度を保つために氷水を使うのがおすすめです。汚れを洗い流したら、キッチンペーパーで水分を拭き取ります。水分を拭き取ったら、酒を振りかけておくと、さらに臭味を抑えることができますよ。

 

エビ下処理のコツ6:調理に合わせて身へ包丁を入れる

エビの身は加熱すると丸く縮みますよね。天ぷらやフライを真直ぐ仕上げるには、腹側の身へ1/3の深さの切り目を数本、斜めに入れます(写真上)。次に、まな板へ背を上にして置き、プチッとした感触がするまで軽く押さえましょう。また、尻尾の先を切り取り、溜まっている水分を包丁でしごき出します(写真下)。尻尾は水分が残りやすく、パチンと油が跳ねて危険だからです。そのほか、中華料理などでは、エビの背に包丁を入れて開く方法があります。身が広がるので見た目が華やかになり、調味液も絡みやすくなりますよ。

 

 

じゅん(管理栄養士)

チョコレートと漬物が好きな管理栄養士です。現在、子育てに奮闘中。体力の衰えを感じながら、子どもと公園を走り回っています。家事の効率化とシンプルライフを目指して、日々の生活を見直し中です。