調理の下処理

第78回

本格的なのに超簡単! お湯でじっくり加熱する「ローストビーフ」の作り方

 中心まで熱を入れすぎず、赤さを残すことで柔らかな食感に仕上げる「ローストビーフ」。自宅で作ってみたいけれど、いろいろな作り方があって迷ってしまうこともあるでしょう。今回は、お湯に浸けてじっくり加熱した「ローストビーフ」の作り方をご紹介します。調理のポイントは、お湯の温度管理。焼いてからお湯に浸けることで、中心部までじんわりと加熱します。その見た目から想像するよりも簡単に作れてしまう「ローストビーフ」で、特別な日の食卓を華やかに彩ってみませんか? 併せて、玉ネギソースの作り方もご紹介します。

用意する材料は手に入りやすいものばかり

 ローストビーフで使う肉は、牛モモブロック。国産牛だけでなく外国産でも大丈夫です。購入するときには、お肉コーナーにある牛脂を一緒に貰いましょう。牛脂を引いて焼くことで、風味がより豊かになります。牛脂がなければサラダ油でもOKです。

ローストビーフの材料(4人分)

・牛モモブロック肉:400~500g
・塩:適量
・コショウ:適量
・牛脂:1片(またはサラダ油:適量)

ソースの材料

・玉ネギ:1/4個(約40g)
・醤油:大さじ2
・砂糖:小さじ1
・赤ワイン:小さじ1

ローストビーフは、思いのほか少ない材料で作ることができる

ローストビーフに欠かせない、火の通りを良くする肉の下準備

 冷蔵庫から取り出したブロック肉をすぐに加熱すると、肉が冷たいままなので焼きムラができてしまいます。そのためまず、肉全体を室温に戻すことが重要です。季節によって室温は異なりますが、戻す時間の目安は、室温が20℃前後なら約2時間です。下味を付けるためにも、冷蔵庫から取り出したブロック肉の全面に塩とコショウを擦り込んでから、室温に戻しましょう。室温に戻したブロック肉の表面からは赤いドリップが出てきますので、キッチンペーパーで拭き取ります。

室温に戻すことで、ムラなく中心部まで加熱しやすくなる

表面を焼いて肉汁を閉じ込める

 下準備が終わったら、ブロック肉を焼いていきます。まず、熱したフライパンに牛脂またはサラダ油を引きましょう。ブロック肉をフライパンに置き、1面ずつ15~20秒ほど焼きます。焼き色が付いたらラップで2重に包み、さらにチャック付きポリ袋へ入れましょう。ラップを2重にするのは、肉汁を逃がさないためと、万が一チャック付きポリ袋の中に湯が入っても肉と湯が触れないようにするためです。

焼きすぎると固くなるため注意する

重石をするのがポイント! 湯に浸けてじっくり加熱

 鍋に沸騰したお湯を用意して、火を止めます。チャック付きポリ袋に入れた肉を鍋に入れ、耐熱皿などで重石をして肉を沈めたら、フタをして約30分置きます。お湯で肉に熱を入れたら鍋から取り出し、袋に入れたまま粗熱を取りましょう。粗熱が取れたら包丁で切って、加熱具合を確認します。中心部までピンク色になっていればOKです。赤い部分が残っている場合は加熱が足りないため、ラップで包んでから500Wの電子レンジで20~30秒ほど様子を見ながら温めましょう。ブロック肉を切るときは、繊維に対して直角に包丁を入れます。繊維を断ち切ることで、柔らかな食感に仕上がります。

肉に熱を入れるときは、重石をしてを沈める

甘味と旨味がクセになる「玉ネギソース」の作り方

 ローストビーフに合わせるソースは、和風ならわさび醤油やポン酢などでさっぱりいただきましょう。今回は、牛肉との相性が良く、甘味と旨味がクセになる「玉ネギソース」の作り方をご紹介します。

 まず、玉ネギをすりおろします。肉を焼いたフライパンに玉ネギを入れてキツネ色になるまで炒めましょう。醤油など残りの材料を全て入れて煮立て、とろみが付いたら完成です。赤ワインは隠し味ですので、子どもが食べる場合はなくてもOK。甘味と旨味のあるソースは、ついつい箸が進む味わいがクセになりますよ。ローストビーフは、想像よりも手間を掛けずに作ることができます。特別な日のメニューに、加えてみてはいかがでしょうか。

玉ネギを飴色にして甘味を出したソース

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じゅん

チョコレートと漬物が好きな管理栄養士です。現在、子育てに奮闘中。体力の衰えを感じながら、子どもと公園を走り回っています。家事の効率化とシンプルライフを目指して、日々の生活を見直し中です。