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社保適用拡大から1年、主婦400人に聞く「扶養枠内・外」どっちで働いた?
2017年 10月 13日 12:00
1年前の2016年10月に、社会保険の適用範囲がパートタイマーまで拡大しました。今回は、結果的に扶養内・外どちらを選んだかなど、主婦406人の働き方について、昨年10月の調査結果と比較しながら紹介します。1年前の調査では、「扶養枠内に収めて働く」人は62.5%、「扶養枠を外して働く」人は8.7%という結果でしたが、今回はどのようになったのでしょうか。
社会保険適用拡大から1年、扶養枠内で働く主婦は52%
ビースタイルの調査機関「しゅふ JOB総研」が、主婦に特化した人材サービス「しゅふJOB」のユーザー406人へ「社会保険適用拡大」についてアンケートを実施しました。2016年10月に社会保険の適用範囲が拡大されて1年近く経ち、「あなたはどのような働き方を選びましたか」と尋ねたところ、「扶養枠内に収めて働くことにした」と回答した人が半数以上の52%に上りました。一方「扶養枠を外して働くことにした」人は14.3%となりました。
前年比では、扶養枠内10ポイント減、扶養枠外5ポイント増
社会保険の適用が拡大された直後の2016年10月に行なった前回アンケート結果と今回の結果を比べると、前回「扶養枠内に収めて働くことにした」人は62.5%だったのに対し、今回は52%と10.5ポイント減少しました。また、「扶養枠を外して働くことにした」人は前回8.7%に対し、今回は14.3%と5.6ポイント増加しました。依然として扶養枠内で働くスタイルが主流ですが、適用拡大から1年経った現在、扶養枠を意識しないで働く人が増え、働き方が少しずつ変わってきていることがうかがえます。
あなたが扶養内・外を選んだ理由は?働く主婦の声
扶養枠内に収めて働くことにした人、扶養枠を外して働くことにした人、それぞれから寄せられたコメントを抜粋して紹介します。
<扶養枠内に収めて働くことにした人>
・将来的には魅力があるが、現実の収入を増やしたいから(40代・パート/アルバイト)
・社会保険が掛からないように収めようとなるので意味がない。結局はいっぱい稼げないと、もったいないなと制限してしまう(30代・派遣社員)
・社会保険の枠が上がっても、その他の枠が変わらなければ働き方を変える予定はない(30代・パート/アルバイト)
<扶養枠を外して働くことにした人>
・手取り額が減ることがとても嫌です。年金が将来、しっかりもらえるのか不透明なため、不安な気持ちです(30代・パート/アルバイト)
・時給単価が高い人にとっては嬉しい(40代。・派遣社員)
・分かりやすくしてほしい(50代・契約社員)
まとめ
社会保険の適用範囲が拡大され、扶養枠を外れて働く人が増えた理由の1つとして「この1年で時給相場が上昇したことも影響している」としゅふJOB総研所長の川上敬太郎さんは分析しています。また、扶養枠の内外に関係なく、社会保険適用条件の拡大には賛否両論が見られ、制度の分かりにくさや将来の年金存続など、社会保険自体に対して不安を感じている人も多いようです。
◇社会保険適用拡大から1年、働く主婦はどうしたか? 扶養内52.0%、扶養外14.3%(ビースタイル)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000202.000003176.html