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使い分けで仕上がりキレイ!裁縫に欠かせない「印付けの道具」種類と特徴
2017年 10月 10日 11:00
お裁縫で、きれいに縫うための必需品「印付けの道具」は、手芸店や100均の手芸コーナーには、いろいろな種類があって迷ってしまいますね。今回は、便利な「印付けの道具」の特徴や使い分けのコツをご紹介します。昔ながらの物から、比較的新しいタイプのものまで、それぞれにメリット、デメリットがあるので、ぜひ参考にしてくださいね。
昔ながらの「チャコ」
古くから使われている、チョークのような「チャコ」。100円ショップでも購入できます。数色あり、布の色に合わせて使い分けが可能。くっきりと印を付けられ、手で払うと簡単に消せます。細身に作られているので描きやすいですが、使っているうちに削れてしまうので、シャープで細い線はだんだん書きにくくなり、細かい図案を描くのには向いていないのが難点です。
チャコが使いやすくなった「チャコペンシル」
こちらも古くから愛用されている道具です。鉛筆の芯の部分がチャコになっていて、キャップ部分についているブラシで払うと消せるようになっているものが多くあります。芯が丸くなってきたら、専用の削り器で削ればシャープな線を描けるようになります。チャコよりも使い勝手が良く、持ち運びやすいところが便利ですね。
チャコペンよりもシャープな線が書ける「パウダーチョーク」
本体の中にパウダー状のチョークが入っていて、先端のローラーから適量のパウダーチョークが出てきて、いつも一定の細さの線が描け、チャコペンシルのように削る必要がないのが特徴です。曲線もくっきりときれいに描けます。またチャコやチャコペンシルと同様に、手やブラシで払えば消えてしまうので、手で触っているうちに線がぼやけてしまうのが難点です。カートリッジ式のものが多く、中のチョークがなくなったら詰め替えられるので、経済的ですね。
サインペン感覚で使える「マーカー」
細いペン先でサインペンのように使える「マーカー」は、比較的新しい商品です。線の消し方は、水で濡らす、付属の消しペンを使う、時間が経つと自然に消えるものなど、商品によってさまざまですが、布によっては消えにくいものもあるので、試し書きをして消してみることをおすすめします。粉状ではなく液体なので、布にしっかりと書ける点は、初心者さんには嬉しいところではないでしょうか。刺しゅうの図案のように細かい印を付けるのにも適しています。写真のものは手芸専門店で購入しましたが、100円ショップでもマーカータイプを購入できるようです。
木綿や絹の印付けに最適な「へら」
小学校の家庭科の裁縫セットに入っていた人もいるのではないでしょうか。もともとは和裁で使われていた道具です。木綿や絹などの布に、筋を付けるようにして使います。布に色が付かないので、汚したくない布にはピッタリですね。ただ、印をつけてから時間が経ったり、柄物の布などの場合は印が見えにくくなること、ツルツルした化繊や凸凹の多いウールなどにはあまりしっかりと印が付かない、力を掛けるときに布が引っ張られて伸びてしまう、などが難点です。
本格的な洋裁に便利な「ルレット」「チャコペーパー」
型紙を使って洋服を作るときなどに便利なのが「ルレット」と「チャコペーパー」です。チャコペーパーは、印付けの薬剤がカーボン紙のように紙に付着したもので、片面・両面の2つのタイプがあります。写真右のように上から型紙、布、チャコペーパーの順に重ね、型紙の縁に沿ってルレットを動かすだけで、できあがり線の印を布の裏面に付けられます。両面タイプを使えば、同時に2枚の布に同じ形の印を付けられます。同時に布を傷めないように、ルレットのギザギザ部分が丸くなっているものも多く出ていますよ。チャコペーパーは、水や洗剤で消せるものがほとんどですが、消す前にアイロンを掛けてしまうと色素が定着して落ちなくなってしまうので注意が必要です。
まとめ
水洗いできない布や、薄い色の布の場合は、印付けには慎重になりますね。マーカーを使う場合は端切れで試してから、チャコやチョーク類の場合は黄色などの薄い色を使うといいでしょう。白い布の場合はヘラが一番安心です。描きやすさの点ではマーカーが群を抜いていて、細かい図案はもちろん、定規に沿って直線を引くときも描きやすいですよ。また、洋服作りなどで長い直線や大きな曲線の印をつけるときは、ルレットが効率良く便利です。「印付けは鉛筆でやっちゃう!」という人もいるかと思いますが、布に付いた鉛筆は消しにくいですし、やはり専用のグッズを使う方がきれいに仕上がるので、ぜひ上手に使ってみてくださいね。