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【折り紙とハサミで切り絵20】応用編:カラフルな「飾り模様」を蝶で実践

切り絵のテクニックや手法を活かして、仕上がりを、もう1ランクアップさせる「応用編」。今回は、蝶々をモチーフに、羽に飾り模様を切り抜き、切り抜いた部分へ色を付けて、カラフルに仕上げる方法をご紹介します。飾り模様は、切り抜いたままでもきれいですが、色を付けて仕上げると、また違う雰囲気が楽しめますよ。いろいろな色や柄の紙を使って、絵の具で色を塗るように切り絵を楽しみましょう。

 

用意するもの

・折り紙(いろいろな色や柄のものを用意しましょう)
・ハサミ
・スティックノリ
・ピンセット
・トレーシングペーパー

 

折り紙やデザインペーパーは、好きな色や柄のものを、たくさん用意しましょう。ハサミは使い慣れているものを使ってください。ピンセットはなくても大丈夫ですが、小さい切り絵を貼るときに便利です。

 

最初に蝶々の形を作りましょう

まず、折り紙を縦向きに半分に折り、紙を開くと左右対称に羽を広げた蝶々が出来上がるように、一筆書きの要領で、半分にした蝶々の形を切り抜きます。紙をできるだけ広く使って、上に大きい羽、下に小さい羽を作りましょう。切るときは、折り線部分の上部、触角の付け根部分から始めてください。鉛筆などで下絵を描いてから切っても大丈夫ですよ。写真の蝶々の形を参考にしてくださいね。

 

羽の飾り模様の作り方1:中央に切り込み線を入れましょう

次に、大きい羽と小さい羽の間からハサミを入れて、触角の方へ向かって、折り線部分に沿って切り込み線を1本入れましょう。羽を切り落とさないように、触角の手前でハサミを止めてくださいね。この切り込み線から羽の外側へ向かって、飾り模様を切り抜いていきます。切り込み線は直線でもOKですが、できれば写真の見本のように、緩やかに膨らませておくと、このあと作る羽の飾り模様が、放射線状にきれいに広がりやすくなります。

 

羽の飾り模様の作り方2:模様を切り抜きましょう

先ほど入れた切り込み線から、羽の外側のラインへ向かって、細長い葉っぱのような形を切り抜いてみましょう。この飾り模様は、大きい羽の下の部分から上の部分へと、切り込み線に沿って順番に切り抜くと、やりやすいですよ。飾り模様の形や数は好きに切って大丈夫ですが、最初は細長い葉っぱ形の飾り模様を2~3つ、羽の1番上の部分に少し大きめの飾り模様を1つ、を目安に切るといいでしょう。飾り模様と飾り模様の間は、あとで「のりしろ」にするので、それぞれ5mmほど開けておきましょう。

 

羽の飾り模様の作り方3:模様を組み合わせてみましょう

飾り模様は、写真の例のように、葉っぱの形の飾り模様の先に、続けて切り込みを入れて、別の形を組み合わせることもできます。丸や三角、ダイヤ柄など、それぞれはシンプルな形でも、組み合わせによって、さまざまな飾り模様を作ることができます。どんどん組み合わせを試してみてくださいね。自分の好きなパターンを見付けておくと、ほかの切り絵作品を作るときにも役立ちますよ。

 

羽の飾り模様の作り方4:外側からも飾りを切りましょう

羽の外側のラインに近い部分のスペースには、外側のラインからハサミで切り込みを入れて、飾り模様を切り抜きましょう。折った紙がずれないように、切り抜く部分の近くを指でしっかりと持ちながら切ってくださいね。大きい羽の飾り模様を切り抜いたら、小さい羽の飾り模様を切り抜きます。折り線の羽の付け根部分から、斜め下へ向かってハサミを入れて、切り抜きましょう。飾りは葉っぱの形でもいいですし、写真の見本のように、細長いハート形にしても可愛いですよ。

 

羽に色を付ける1:色や柄を決めましょう

では、羽の裏側に紙を貼り、カラフルな蝶々を仕上げていきましょう。まず、いろいろな色や柄の折り紙やデザインペーパーを用意して、羽の下に置いてみて、どの色や柄を使うのか決めましょう。飾り模様の部分ごとに色や柄を変えるなど、組み合わせを自由に試してみてくださいね。迷ったら赤系、青系など、同じ系統の色合いでまとめてみると、まとまりが出ますよ。

 

羽に色を付ける2:型紙を作って切り抜きましょう

色や柄を決めたら、蝶々へトレーシングペーパーを重ねて、色や柄を変える部分ごとに鉛筆で線を描いて切り抜き、型紙を作ります。型紙は、羽の飾り模様の部分よりも少しだけ大きくして、「のりしろ」を作っておきましょう。型紙ができたら、羽に貼る色や柄の紙に乗せて、鉛筆で形を写し、ハサミで切り抜いてパーツを作ります。それぞれのパーツを切るときに、紙を半分に折って2枚一緒に切ると、左右の羽のパーツが同時に出来上がりますよ。

 

羽に色を付ける3:羽の裏側へノリで貼りましょう

蝶々の裏側へノリを付けて、それぞれの部分に、色や柄のパーツを貼っていきましょう。スティックノリを使うと、ノリが均一に付いて紙がでこぼこにならず、仕上がりがきれいです。ノリは、飾り模様のフチに沿って丁寧に塗り、塗り終えたら、部分ごとに作った色や柄の紙のパーツを貼り付けていきます。パーツはピンセットで持つと、貼りやすいですよ。最初に大きい羽の片側、次に小さい羽の片側と、部分ごとに分けて貼り付けていきましょう。

 

カラフル蝶々の完成!

すべてのパーツを貼り終えたら、裏返して、表側を上にしましょう。これでカラフルな蝶々の完成です!きれいな蝶々が出来上がりましたか?何度か作って慣れてきたら、蝶々の羽の形や飾り模様を、自由にデザインしてみてくださいね。

 

アレンジいろいろ、カラフル切り絵を楽しみましょう

蝶々以外にも、「家」や「鳥」など、好きな形の切り絵に飾り模様を入れて、カラフルに仕上げてみましょう。飾り模様の作り方は、【折り紙とハサミで切り絵15】も参考にしてください。作った切り絵は、台紙に貼ってコラージュ作品にして仕上げてもいいですね。メッセージカードなどに貼れば、オリジナルのカードもできますよ。

 

◇【折り紙とハサミで切り絵15】テクニック編:可愛い「飾り模様」に挑戦
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1162588.html

 

まとめ

作品として仕上げるときに、切り絵をさまざまな色の台紙に貼るという方法もありますが、今回の蝶々のように、飾り模様の部分に色を付けてから、さらに台紙に貼って仕上げるという方法もあります。少し手間はかかりますが、仕上がりのレベルがぐんとアップしますよ。ぜひトライしてみてくださいね。

 

コーヒーくん(切り絵・絵本作家)

切り絵・絵本作家「コーヒーくん」として活動中。アートスクールでたまたま出会った切り絵にはまり、以来ハサミでチョキチョキしている毎日です。生活の中で見て癒しになればいいなと、ブログで日々切り絵を披露しています。手製本で絵本を作る創作活動もしています。ブログは「毎日切り絵♪絵本屋さんのコーヒーくん」、minneは「魔法ウサギ by絵本屋さんのコーヒーくん」。