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【魚のさばき方1】ほかの魚にも応用できる!「アジの三枚おろし」前編
2017年 7月 6日 07:00
魚をさばけるようになりたいけど今さら人に聞けないし、なんだか面倒そうというイメージのある人も多いのではないでしょうか。今回は、5〜7月が旬のアジの「三枚おろし」の方法を前後編に分けてご紹介します。前編の今回は、頭と内臓を取り除くところまでをご説明します。アジの「三枚おろし」をマスターすれば、ほかの魚も三枚におろせるようになるので、この機会にマスターしてみませんか。
【手順1】「ゼイゴ」を取る
魚をさばく前に、包丁を研いで、ウロコが付きにくいように濡らしておきます。内臓を取り出すまではまな板が汚れやすいので、まな板の上へキッチンペーパーや新聞紙を敷いて作業しましょう。アジには尾ビレから体の中央に向かって、「ゼイゴ」と呼ばれる固いウロコが付いています。まずは身からゼイゴを取り除きましょう。写真のように、尾ビレの付け根に包丁を当てて、上下に小刻みに動かしながら「ゼイゴ」を削ぎ取ります。表側が取れたら裏側も同じように取り除きましょう。
【手順2】ウロコをとる
次に、ウロコを取りましょう。尾ビレ側から頭側に向かって、包丁の背で優しくなでていきます。アジにはほとんどウロコがないので全体的になでる程度でOKですが、ウロコが硬かったり多かったりする魚では、少し力を入れたほうが良いこともあります。
【手順3】頭を切り落とす
頭の脇に付いている胸ビレを頭側へ折ります。上側の頭の付け根と胸ビレを結んだ線の上へ包丁を置いて、頭を切り落としましょう。
【手順4】腹ワタを出す
次に、頭を切り落とした魚の腹側を切って内臓を出します。腹側の頭の付け根から、腹の部分の穴が空いている部分(肛門)まで、包丁の先を使って一直線に切り込みを入れます。切り込みから包丁の背側を入れ、腹ワタを掻き出しましょう。また中骨(内臓を包むアバラ骨)にある「血合い」と言われる太い血管は、あとで取り除くのですが、この段階では包丁で傷を付けておきます。
【手順5】水で洗う
内臓を取ったばかりの魚は血で汚れてしまっているので、「立て塩(※)」と呼ばれる塩水で、きれいに洗い流します。とくに内臓が入っていた腹の中は丁寧に。先ほど包丁で傷を付けた血合いも、この段階で指でこすって取り除きます。洗い終わったら、水分を丁寧に拭き取りましょう。何匹もさばくときは、一旦ここまでの作業を繰り返しておきましょう。次回は、いよいよアジを三枚におろしていきます。
※立て塩:塩分濃度3%の塩水のことで、海水と同じくらいの濃度です。水500ccに塩大さじ1(15g)で作ります。立て塩で魚を洗うことで、旨味を逃しにくくするほか、魚の臭味を取る効果があります。