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4割があえて実施しない「クールビズ」、調査結果で分かった「実践の壁」
2017年 6月 1日 19:00
調査結果から、ほぼ100%の認知がある「クールビス」。今回はオフィスで働く20〜50代の男女400人に聞いた「クールビズ」の地域別の実施率、メリットやデメリットなどの調査結果をご紹介。クールビズの実施率は地域によって隔たりがあり、平均気温や企業の取り組み姿勢で、差が出ているようです。クールビズで快適に過ごせる人が増えているものの、知っているのに実践していない人は、どのような理由で始めていないのでしょうか。
オフィスで働く人の98.3%がクールビズを「知っている」
日本気象協会の天気予報専門メディア「tenki.jp」は、サイト内の「tenki.jpラボ」で、20〜50代のオフィスで働く男女400人に「クールビズに関するアンケート調査」を実施しました。まず「クールビズについて知っていますか」と尋ねたところ、98.3%の人が「知っている」と回答し、今年で開始から12年になるクールビズ制度が広く浸透していることがわかりました。
クールビズを「実施したことがある」人は6割
次に、回答者へ「これまでにクールビズを実施したことがありますか」と聞いたところ、「実施したことがある」と回答した人は61.5%で、非常に高い認知率との間にややギャップがあることが分かりました。
地域別集計では「関東・甲信地方」が実施率トップ
クールビズの実施率を地方別に集計したランキングを見てみると、1位は「関東・甲信地方」で、75.0%の人が実施したことがあると回答。「会社がクールビズを推奨しているから実施した」という回答からも分かるように、関東・甲信地方には、クールビズを積極的に取り入れている企業が多いことがうかがえます。また平均気温の高い「中国地方」と「沖縄地方」は同率で2位という結果に。
クールビズのメリットは?「快適に過ごせる」が最多
また、クールビズのメリットについて尋ねると、男女ともに最も多かった回答は「快適に過ごすことができる」で、男性の6割がクールビズのメリットとして1番にこの項目を挙げました。男性は、外回りなどのエアコンのない環境で過ごすことが女性よりも多いため、クールビズでより快適に過ごせると感じるのかもしれません。
クールビズのデメリット「なし」が1位、服装の悩みが2位
さらに、クールビズのデメリットについて質問したところ、1番多かった回答は「特になし」で、多くの人がクールビズを好意的に感じていると分かりました。一方で2番目に多かった回答は、男性は「見た目がだらしなくなる」女性は「TPOを考慮した服装のチョイスが難しい」で、男女ともにクールビズでは、きちんと見える服装選びが難しいと感じています。
夏のオフィス環境、57.3%が「満足している」
「クールビズを実施したことがある」と回答した246人へ、夏のオフィス環境の満足度を尋ねると、半数以上の57.3%が「満足している」と回答。一方「満足していない」と答えた人は42.7%で、夏のオフィス環境にはまだ改善の余地がありそうです。
クールビズ非実施の6割強「実施したくない」、服装がネック
一方「クールビズを実施したことがない」と回答した154人へ「クールビズを実施できるのであればしたいと思いますか」と質問したところ、63.0%の人が「実施したくない」と答えました。特に沖縄地方に「実施したくない」と回答した人が多く、男性は「服を買う出費」や「服装選びの手間」を、実施したくない理由として挙げていました。
※「tenki.jpラボ」調べ
◇tenki.jpラボ
http://www.tenki.jp/labo/
◇全国各地のクールビズ事情を調査 クールビズ実施率は約6割! 最も実施率が低いのは東北地方、高いのは関東・甲信地方 tenki.jpラボvol.12クールビズに関するアンケート調査(日本気象協会)
http://www.tenki.jp/suppl/tenkijp_labo/2017/05/30/23071-summary.html