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2018年4月から「契約社員・パートも無期雇用に」、働く主婦のホンネ

2018年4月から、契約社員やパートでも条件を満たせば無期雇用へ変更できるようになります。今回は主婦向け求人サイト登録者800人へ聞いた「正社員以外の雇用期間について」の調査結果をご紹介。1年や6カ月といった期間が決まっている仕事の契約更新を繰り返して通算5年を超えると、「無期雇用転換ルール」が適用され、期間のない契約へ変えるための申し込みができるようになります。同じ仕事で長く働いてキャリアを積んでいきたい人も、家族のライフステージに合わせて自由に働きたい人も、参考にしてほしいコメントがたくさん寄せられました。自分の働き方も「雇用期間」という視点で1度チェックしてみませんか?

 

パートや派遣などの雇用期間、半数以上が「無期雇用」を希望

主婦に特化した人材サービス「しゅふJOB」を運営するビースタイルの調査機関「しゅふJOB総研」が、ユーザー801名へ行なった「働く主婦が希望する雇用期間について」の調査で、「パートや派遣など、正社員以外の働き方を選択する場合に希望する雇用期間」を尋ねたところ、「無期雇用を希望する」人が全体の53.7%を占めました。一方、「有期雇用を希望する」人は24.1%。半数以上の人がパートや派遣でも、定年まで働ける無期雇用を望んでいることが分かります。

 

就業形態で志向に違い、正社員・契約社員の7割は無期を希望

次に、雇用期間の希望を就業形態ごとに分析すると、「無期雇用を希望する」人の割合が最も多いのは「正社員・契約社員」の70.3%でした。最も少ないのは「SOHO/在宅ワーク・フリー/自営業」の45.2%で、2つの比率差は1.56倍。正社員や契約社員は、長期的に同じ企業へ務める人が多いために無期雇用を希望する人が多いようです。無期雇用を希望する人から寄せられたコメントを1部ご紹介します。

 

・有期は安定感がない。若ければ有期を選んでいたが歳を重ねるごとに就職先の範囲が狭まるので今は無期を選びます(40代:派遣社員)
・不安定だし、保育園や学童で不利(30代:派遣社員)
・期限が限られていると、その職場でのキャリアアップに限界がある(40代:パート/アルバイト)
・自分でやりたい仕事に就いても、有期雇用になってしまうとモチベーションが下がってしまう(40代:その他)

 

働き方の自由度が高いほど、有期雇用の希望が増える傾向

一方、「有期雇用を希望する」と回答した人も就業形態別に分析してみると、最も割合が多かったのは「SOHO/在宅ワーク・フリー/自営業」の30.1%で、最少は「正社員・契約社員」の13.2%でした。無期雇用の場合とは逆の傾向が見られ、比較差は2.28倍にも上る結果に。有期雇用を希望する人のコメントには、結婚、出産、育児、介護などライフステージによって、柔軟性のある働き方をしたいという思いが多く集まりました。

 

・出産・育児と続けば、働き方にも柔軟性が必要で、かつ雇用体系にも柔軟性を求めたい(40代:その他)
・子育てが終わっても、病気になったり介護が必要になったり、不測の事態はいつでも起こりうるので(40代:派遣社員)
・主人が転勤族なので(30代:派遣社員)
・単発や短期の仕事を望んでいる(40代:その他)

 

女性のライフステージに合った働き方が認められる社会に

子育てに男性が積極的に参加するようになったとはいえ、まだまだ女性は、ライフステージによって働き方が左右されやすいもの。子育てが終わってからキャリアを積みたい人にも、出産や育児と仕事が両立しやすいよう期間や勤務時間に柔軟性をもたせたりといった、企業サイドの労働環境の整備がどんどん進んでくれると女性は働きやすくなるのではないでしょうか。ただ、ルールができても無期雇用をしなくても良いように契約更新を終了する企業が出ることを危惧する声もあり、厚生労働省はこうした「雇止め」は望ましくないとしています。労働環境のルールだけが整うのでなく、多種多様な女性の働き方を社会全体で認め合えるようになると良いですね。

 

◇主婦の有期希望率、最大差2倍超 働く主婦が希望する雇用期間:現在の就業形態“自由度”に応じて違い鮮明(ビースタイル)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000158.000003176.html

 

qufour(クフール)編集部

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