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【マロンの見た男女の差14】私の外出を許さない夫、普通に生活したいのに

新宿2丁目BAR「まろん・ぐらっせ」のマロンが夜のお店で見たり聞いたりしたことから皆さんの相談に答える「マロンの見た男女の差」のコーナー。今回のご相談は旦那さんからの「束縛」に悩む奥様からの相談よ。束縛って度が過ぎてなければ愛を感じるけど、どうやら今回はそうではなさそうね。さぁ、困ったわ。どうすれば今回の相談を解決できるかしら?このコーナー初めてネガティブアンサーになるかもしれない。覚悟してちょうだいね。

 

私1人の外出を許さない夫、どうしたら普通に生活できる?

Q.33歳の専業主婦です。旦那の稼ぎで暮らしていますが、余るほどの額ではありません。子どももいないので、私もフルタイムやパートで稼いで、暮らしを楽にしたり、子どものための貯金をと考えていますが、主人が許してくれません。とにかく主人は、私が1人で外出するのを許してくれず、スーパーでの買い物でさえ週末に一緒に行く始末です。理由を聞くと「心配だから」の一点張りでそこに嘘はないと思うのですが、主人が外出している間じゅう家にいなければならないのが苦痛です。こっそり外出しようと思っても、タイミングを見て家へ電話してくるので、それもできません。私は浮気をしたこともないし、しようと思ったこともありません。どうすれば、私は普通の生活ができるようになるでしょうか。(33歳・山梨県・女性)

 

男性と女性、どちらが束縛したがる生き物か?

私が今まで見てきた限りだけど、「男性と女性、恋愛関係で束縛したがるのはどっち?」って言ったら、断然男性が多いの。多分、支配欲みたいなところからきているのだろうけど「俺の女」的な、所有願望みたいなところから男性は女性を自分の手の中に入れたがる。逆に、自分の彼女や妻になった途端に安心して、「結婚した途端に冷たくなった……」なんてのは、普通によく聞く話よね。

 

でも相談者さんの旦那さんは、ずっと満たされないタイプなのね。過去に何かあったのかしら?あなたのことを信じられないと言うより、自分に自信がないのだと思うわ。相談文からは何とも言えないけど、まだ出会ってから今までの年月があまり経ってないのかしら?そうだとしたら今回の相談は年月が解決してくれるかもとも思うのよ。ほかの旦那さんと比べて時間はかかるかもしれないけど、奥さんも今すぐ別れたいと思うほど思い悩んでいる感じでもなさそうだから、しばらく我慢っていうのも一つの手よね。変に逆らっても拘束力が強まるばかりかもしれないから、慎重になるときかなとも思うわ。

 

心配なのは、出会ってから結構経っているのに、束縛が解けるどころか強まっている場合よね。ご主人の場合「一人の外出を許さない」「買い物さえ週末旦那同伴で行く」「家から一歩も出てはいけない」「在宅の確認電話」、奥さんに仕事へ出て欲しくない話はよく聞くけど、この話は異常さを感じるのよ。大丈夫かしら?

 

気付いてないかもだけど、これってモラハラ始まってない?

今回の異常なほどの束縛は、旦那さんの常識や道徳や倫理を押し付けて奥さんに強要しているモラハラにも感じるのよ。もし付き合いの浅い2人ならではの、取り越し苦労からくる束縛なら、時間が解決してくれるのだろうけど、束縛の内容が少しばかり異常じゃないかしら?旦那さんが在宅以外は外出禁止ってほとんど軟禁じゃない。はっきりした根拠はないけど、精神異常者だったり犯罪者心理のようなものを感じてしまうのだけど……。

 

奥さんは愛情がある分そんな風には受け取ってないのかもしれないけど、「心配だから」の一言では説明ができないくらいの束縛と強要よ。勝手な想像を膨らませれば、この先下手な別れ方でもしようものなら、ストーカーになって殺されるってパターンを考えちゃうくらいよ。

 

奥さんはまだ今のところ、愛情からくる、ほかより強めな拘束行為として受け止めているかもしれないけど、エスカレートしそうな臭いがプンプンするわ。もしこの先外出を許された場合でも、所持金チェック、レシートチェック、携帯チェックなんかされたりするんじゃないかしら?GPS機能なんかも使われたりしてねぇ……こわっ!

 

そういう人はお子さんが生まれようが、子育てが始まろうが変わらないわよ。奥さん依存と子育ては別だから、期待しない方がいいわ。努力によって変わってくれる旦那さんなのか、変われないタイプの人間なのかを、冷静に見極めてほしいの。危険なニオイを感じているのは私だけじゃないはずよ。

 

逃げるは恥だが役に立つ!

「逃げるは恥だが役に立つ!」最近までやっていたドラマとは全く違う意味で言わせてもらうわ。2人の関係を前向きな良いものへ変えていこうと考え、努力するのは大事なことだと思うけど、ときとして「逃げるが勝ち」な場合があるから頑張りすぎないでほしいの。どうにもならないところまで行く前に、いろいろ試みて、冷静に見極めをしてほしい。「嫌なものは嫌!」なのよ。ここまでは愛情だけど、ここからは愛情ではない!っていう線を、あなたなりに見極めてほしいわ。

 

もし2人だけの前向きな話し合いでは無理そうであれば、誰かジャッジマン的な人を置いて話し合ってみても良いと思う。カウンセリングのようなことを受けてみるのも良いと思う。今回の解決は、あなた1人の努力では、どうやっても無理でしょう。今回の相談は、お手上げ手詰まりを感じながらも話をさせてもらっているのが正直なところよ。最終的には、最悪の場合は離婚をすることも念頭に置いて考えた方が良いと、私個人は思っているから。

 

あなたの言う「普通の生活ができるようになる」っていう、前向きな答えが思い浮かばないわ。いましばらくは夫婦生活を送るにしても、あなたの思う普通な生活を手に入れるためには、今の旦那ではなかったかもしれない。そんな私の考えと嫌な予感がハズレて、良い距離感のもてる夫婦になれることを、今は祈るばかりの年の瀬よ。

 

マロン

新宿2丁目Bar「まろん☆ぐらっせ」のオーナーママ。いろんな人と会い、ウンザリするほど人を見聞きしながら「まろん☆ぐらっせ」は20年、夜のお仕事に入ってからは30年近くになる。こんな自分の経験でも誰かのお役にたてればと思う今日この頃。座右の銘は「男は度胸、女は愛嬌、オカマは最強!」。