暮らし
現役保育士のアイデア、トイレトレーニングの始め方1「慣らしトイレ期」
2016年 11月 23日 18:00
「トイレトレーニング」による排泄の確立は、練習すれば早くできるという種類のものでもない、とても時間のかかるものです。今回から3回に分けて、トイレトレーニングのポイントをご紹介していきます。今回は「慣らしトイレ期」です。まずはトイレトレーニングを始める目安を、小中学生の子どもをもつ現役保育士がお伝えします。
トイレトレーニングは3段階、まずは「慣らしトイレ期」から
トイレトレーニングには、「慣らしトイレ期」「トレーニング期」「1人トイレ期」の3段階があります。「慣らしトイレ期」はおよそ1歳半から、トイレに慣れながら排泄の感覚を覚える段階です。「トレーニング期」は、約2歳ごろで、実際にトイレでの排泄を覚えていく段階です。そして「1人トイレ期」は、ママの助けを借りず、トイレでの排泄を1人きりで全て終わらせる段階で、3歳くらいでしょうか。年齢は子どもによって、かなり差があるので、あまり気にしすぎないようにしましょう。今回は「慣らしトイレ期」について、次回以降で「トレーニング期」「1人トイレ期」について、ご説明しますね。
トイレトレーニング開始の目安
個人差もありますが、このようなサインがあったら、トイレトレーニングの開始の目安です。
- 排尿間隔が2時間以上が空く
- お昼寝のあと、おむつが濡れていないことが増える
- 歩行が安定している
- 座位が安定している
- 大人の言っていることを理解している
排尿間隔が空くことが必要なことはよく知られていますが、それ以外にもおまるや便器に座るには、歩行の安定や、座った姿勢が保てるといった、体のバランスが取れていることも大切です。また子どもが、「(おしっこ)出た」と伝えてコミュニケーションが取るためにも、大人の言っていることを理解していることが大切です。
苦手意識を減らして「トイレ」を楽しい空間に
狭いトイレの空間が苦手という子どもも多いようです。まずはトイレそのものを、子どもが行ってみたくなる楽しい空間にすることが大切です。お子さんの好きなキャラクターや動物などの絵を貼って、明るい空間を心掛けてくださいね。おもちゃを置くと、おもちゃに気を取られてしまうので、壁面に貼るくらいがおすすめです。
「おしっこサイン」を見付けよう!
子どもはおしっこがしたくなると、さまざまなサインを出すようになります。お子さんの様子を観察してみると、その子なりの「おしっこサイン」が必ずあります。多いのは、急に動きが止まる、身震いする、そわそわする、などです。サインが出たら、「トイレに行ってみる?」と声を掛けて誘ってみましょう。また、お昼寝のあとや食事前後、お出かけ前など、生活の節目はおしっこが出やすいので、誘いやすいタイミングです。
まずはトイレに座れるだけでOK
最初はまず、トイレに座れたら、たくさんほめてあげましょう。1分程度座れたら、おしっこが出ても出なくても、トイレを終わらせます。ずっとトイレにいると、トイレが遊ぶ空間になってしまうので注意してくださいね。1分程度で終わる歌を歌うのも、トイレの終わりが分かりやすくなります。トイレの狭い空間が苦手な子も多いので、最初はトイレのドアは開けっぱなしにしておくのもいいですよ。大人のトイレは子どものお尻には大きすぎるので、ご家庭なら、補助便座と踏み台も準備しておきましょう。
まとめ
トイレで排尿できるようになるまでには、個人差がとても大きいものです。親がトイレトレーニングに力を入れすぎてしまうと、それが子どもにも伝わり、トイレやトレーニングがイヤになってしまうことも多いものです。焦らず、無理強いせず、まずは、トイレに行くことが楽しいと思わせることが、トイレトレーニングへの第一歩です。おまるはなくても排泄できる子も多いので、子どもが気に入った場合のみ使わせるといいですよ。