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【栄養士まなさん節約レシピ25】買い置きで作る30分夕食4種と時短のコツ

食事の準備が何もない日に限って、突発的な出来事が起こってしまうもの。今回はそんな日のお助けアイデア、買い置き食材とたった1品の買い足しだけで作れる、30分スピード夕食を4献立と時短のコツをご紹介します。各献立での買い足し食材は1つだけで、それぞれ「モヤシ」「豆腐」「キムチ」「カレールー」です。どれもコンビニでも買える身近な食材ですし、常備していれば買い置きだけで作れます。

 

冷蔵庫・食品庫に常備しておきたい食材はこれだけ!

最低限これだけの在庫があれば、一汁二菜以上の皿数で、食べごたえのあるボリュームを確保した献立が、数パターン組み立て可能です。特に疲れている日などは、買い物へ行っても「さて何を買おうかしら」とメニューを思い付かないこともあるかと思います。そんなときはとりあえず、ここに挙げている食材リストで不足しているものを買ってみてください。

 

時短調理におすすめの食材と器具

お米は無洗米を使い、炊飯は真夏を除きタイマー予約します。野菜の皮剥きはステンレス製のピーラーで。切れ味が悪くなると思わぬケガのもとになるので、2~3年で買い換えています。スライサーもあると便利ですね。包丁は、時間のあるときに簡易砥石へ数回通して、研いでおきます。私が使用しているものは東急ハンズで購入した1,000円程度のもので、使わないときは磁石で冷蔵庫の壁に貼り付けておけます。野菜などの下ごしらえに電子レンジを使うと時短になりますし、チャック付き保存袋などの耐熱ビニール袋は繰り返し使えて便利です。

「モヤシ」を買い足し、肉じゃがメインの和食献立

今回ご紹介する献立も、いつもと同じ「父・母・子ども(6歳)」の3人分の材料で、子どもの分量は大人の2/3程度を目安にしています。

【肉じゃが】
豚肉120g、玉ネギ150g、ジャガイモ200g、薄いマルチだれ大さじ4(または薄口醤油とみりん各大さじ2)、ダシ汁1カップ、好みで砂糖少々

【酢の物】
モヤシ1袋、トマト1個、カットワカメ3g、甘酢または好みのドレッシング適量

【だし巻き卵】
卵2個、ダシ汁大さじ2、砂糖小さじ1、塩小さじ1/3、油小さじ1

【キャベツと油揚げの味噌汁】
キャベツ200g、油揚げ10g、味噌40g,ダシ汁450cc

【ごはん】
お父さん200g、お母さん150g、こども100g、

<献立の栄養価とタンパク質>
お父さん:695kcal、タンパク質25g
お母さん:611kcal、タンパク質23g
お子さん:403kcal、タンパク質16g

 

作り方

作り方は、メニューごとではなく、献立全てを並行して作る手順になっています。手順通りに進めれば30分で出来上がりますよ。

  1. 使用する材料は、野菜、肉の順に全部まとめて切り分け、器へ入れておきます
  2. 小鍋へ味噌汁用のダシ汁(水+ダシの素で可)を入れて煮立たせ、キャベツと油揚げを入れ、再度沸騰したら火を止めてフタをしておきます
  3. モヤシは洗ってから500Wで2分レンジ加熱し、ザルへ上げておきます。カットワカメを戻し、トマトを切ってサラダボウルへ入れ、ラップをかけて冷蔵庫に入れます
  4. 肉じゃが用の鍋で肉、玉ネギ、ジャガイモの順に炒め、煮始めます
  5. だし巻き卵を焼きます
  6. 味噌汁用の小鍋を再加熱し、味噌を溶き入れて火を止めます
  7. 冷蔵庫からサラダボウルを出し、甘酢か好みのドレッシングでサッと和えます

※ポイント:サラダに使うモヤシはレンジ加熱で一手間省きましょう

 

「豆腐」を買い足し、ジャガイモ豚肉ソース炒めメインの献立

【ジャガイモと玉ネギ、豚肉のソース炒め】
豚肉150g、玉ネギ2/3個、ジャガイモ3個、塩コショウ少々、ウスターソース大さじ2程度

【茹でキャベツ、ツナ、炒り卵のサラダ】
キャベツ200g、ツナ缶小1缶、卵1個+砂糖小さじ1、マヨネーズ大さじ1・ポン酢大さじ1

【豆腐とワカメの味噌汁】
豆腐1/2丁、カットワカメ3g、味噌40g,ダシ汁450cc

【ごはん】
お父さん200g、お母さん150g、こども100g

<献立の栄養価とタンパク質>
お父さん:770kcal、タンパク質29g
お母さん:686kcal、タンパク質28g
お子さん:452kcal、タンパク質18g

作り方

  1. ジャガイモ以外の材料は、野菜、肉の順に全部まとめて切り分け、器へ入れておきます
  2. ザク切りにしたキャベツを耐熱容器か耐熱のビニール袋に入れ500Wで2分加熱し、ザルへ上げておきます
  3. 小鍋に味噌汁用のダシ汁(水+ダシの素で可)を入れて煮立たせ、豆腐を入れ、再度沸騰したら火を止めてフタをしておきます
  4. ジャガイモは洗って、大きければ2つに切り、ビニール袋に入れて電子レンジ500Wで6分程度加熱し、皮を剥きます
  5. 卵は溶いて砂糖を入れ、電子レンジ500Wで1分程度加熱し、箸でかき混ぜて炒り卵にします
  6. フライパンへ油を少々引いて豚肉と玉ネギを炒め、火が通ったらレンジ加熱したジャガイモを加えて軽くつぶしながら炒め、塩コショウとウスターソースで味付けます
  7. 味噌汁用の小鍋を再加熱し、カットワカメを入れ、味噌を溶き入れて火を止めます
  8. 茹でキャベツ、汁を切ったツナ缶、炒り卵をマヨネーズとポン酢で和えてサラダを仕上げます

※ポイント:メイン料理のジャガイモと、サラダのキャベツ、炒り卵の下処理には電子レンジを活用しましょう。お湯を沸かす手間、鍋を洗う手間が省けます

 

「キムチ」を買い足し、豚キムチとワカメスープで韓国風

【豚キムチ炒め】
豚肉150g、キャベツ200g、玉ネギ1個、卵2個、キムチ適量、マヨネーズ大さじ2

【ジャガイモの甘煮】
ジャガイモ200g、枝豆15g、砂糖大さじ2、塩小さじ1/2、水またはダシ汁300cc

【トマトの和え物】
トマト2個、塩麹大さじ1、オリーブオイル大さじ1

【ワカメスープ】
鶏ガラスープの素小さじ1、水500cc、カットワカメ2g、ニンジン30g、塩、コショウ、薄口醤油

【ごはん】
お父さん200g、お母さん150g、こども100g

<献立の栄養価とタンパク質>
お父さん:690kcal、タンパク質21g
お母さん:606kcal、タンパク質20g
お子さん:400kcal、タンパク質13g

 

作り方

  1. 使用する材料は、野菜、肉の順に全部まとめて切り分け、器へ入れておきます。卵も溶いておきます
  2. ジャガイモの甘煮を最初に煮始めます。ジャガイモが煮えたら彩りの枝豆を散らして火を止めます
  3. ニンジンは千切りにして、鶏ガラスープの素を溶かしたお湯でさっと煮ておきます
  4. 鍋を熱して、マヨネーズで豚肉と玉ネギを炒めます。肉の色が変わったらキャベツを入れます
  5. ここで大人分を取り分け、残った子ども分へダシ汁少々と溶き卵1/2個分を加えて卵とじにします
  6. 大人用を戻してキムチを入れ、残りの卵でとじます
  7. スープにカットワカメを加えて仕上げます
  8. トマトに塩麹とオリーブオイルをかけて、和え物を仕上げます

※ポイント:メインのキムチ炒めの調理中に子ども分と大人分を取り分けるので、普段はガマンしがちなピリ辛メニューを取り入れ可能にします

 

「カレールー」のみ買い足す夕食献立

【カレーライス】
豚肉150g、玉ネギ1個、ニンジン1本、ジャガイモ2~3個、カレールー適量

【和風サラダ】
ツナ缶小1缶、トマト2個、カットワカメ3g、せん切りキャベツ150g、茹で卵2個、和風ドレッシングまたはポン酢など適量

【ごはん(大盛り)】
お父さん250g、お母さん200g、こども150g

<献立の栄養価とタンパク質>
お父さん:723kcal、タンパク質23g
お母さん:639kcal、タンパク質22g
お子さん:421kcal、タンパク質15g

 

作り方

  1. 使用する材料は、野菜、肉の順に全部まとめて切り分け、器へ入れておきます
  2. 卵は好みの固さで茹でます。私はやや半熟が好きなので、常温へ戻しておいた卵を沸騰したお湯に入れて8分茹でています。固茹でが好みの場合は、12分茹でてください
  3. カレーを作ります。普段より野菜を小さく、薄切りや粗みじん切りにして火を通りやすくします
  4. キャベツは千切りにしてさっと塩で揉んで絞り、サラダボウルへ入れます。戻したカットワカメと角切りのトマト、缶汁を切ったツナ缶を加え、好みのドレッシングまたはポン酢で和えます

※ポイント:普段のカレーは野菜を角切りにして作ることが多いと思いますが、時間がないときには豚コマ肉やひき肉を使い、野菜を薄切りや粗みじん切りにすることで早く仕上げます

 

まとめ

このように、冷蔵庫の在庫とそれぞれ1品の買い足しで、4パターンの夕食献立ができました。どれも難しいものではありません。野菜の下処理に電子レンジを併用すると、調理時間を短くすることができますので、試してみてくださいね。さらに「お子さんの習い事の送迎」など、帰りが遅くなりそうだと予想がつく日に備えて、お肉にあらかじめ下味を付けておいたり、ひき肉ダネを作り置きしたりする方法は以前にも紹介しました。週末の夕飯作りのついでに作り置きが1つでもあると、突発的な急用ができた日も、慌てないで対応できるようになりますよ。

 

 

まなさん(管理栄養士)

初めて包丁を握ったのは小学4年生。料理好きが高じて管理栄養士に。
主婦歴30年、得意分野は「オカンのメシ」。
大食いダンナと偏食息子のために日々料理を作る。
おしゃれな盛り付けとは生まれてこのかた無縁なのが少し悲しい。