暮らし
【整理整頓を始めよう46】円満家庭は、男性が「得意な家事」で活躍中!
2016年 9月 1日 06:30
実は、男性のほうが片付けが得意なのではないかと、最近感じています。今回は、得意な分野の家事で男性にも活躍してもらい、家庭を円満にしようというお話です。そしてこの、男性が得意な家事こそが「片付け」。これから、「片付け」の主導権を男性に取ってもらうほうがいい理由とメリットをご説明します。
男性が片付けを主導している家はスッキリしている傾向が
私の父親は、現在83歳ながら健康で丈夫。朝から庭や家周りの手入れをして、定期的に家の中も掃除し、徹底的に片付けています。実際、母の清掃よりもずっと念入りです。また先日、出張依頼を受けたお宅は30代夫婦と幼児の3人家族でしたが、見事に物が少なく清掃が行き届いていており、家事の多くを旦那様が担当されていると聞き「なるほど」と納得しました。ほかの依頼者のお宅でも、男性が片付けを主導している家はとてもスッキリ片付いている傾向があり、偶然ではないと感じています。
女性は複数の事柄の同時進行が得意
多くの女性が実感していることかもしれませんが、女性はどちらかというと、複数のことを同時進行することに長けている人が多い傾向があります。例えば、赤ちゃんをあやしながら洗濯物を分別して、上の子に支度をさせながら食事も準備する。世のママたちが自然にこなしていることかもしれませんが、すごい能力ですよね。だからこそ、子育てと家事と仕事を同時にこなせるわけです。それに比べると男性は、作業を1つ1つていねいにこなすことを得意とする人が多く、こういった同時進行の離れ業は苦手なようです。
男性は一極集中と思考の整頓が得意
同時進行が苦手な男性の多くは、逆に1つの物事に取組み始めると、びっくりするような集中力を発揮します。私の父は、片付けの最中は片付けしかしません。というより、できません。用事があり話しかけても、聞こえていないのか返事すらありません(笑)。その代わり、「この人はいつまでやり続けるつもりだろうか?」と思うほど、妥協なく最後までやり遂げます。まさに、男性的な集中力と作業力のなせる技ですね。また男性は女性に比べると、分析することや合理化することなど、思考の整頓が得意な人も多いので、実は整理整頓作業に向いているのです。
「片付けは女性の仕事」という思い込みなくす!
総務省によると、2016年6月時点で15〜64歳の女性就業率は66.2%、男性は82.8%です。もっと女性が働きやすい社会へと、行政も保育園の待機児童解消を優先していますが、家事は女性がやるものという旧態依然とした意識が多くの人に根付いている以上、女性の負担は増える一方です。専業・兼業問わず、主婦の家事量は相当なもの。思い込みを捨てて、恐れずに新しい家事の役割分担を構築していくことは絶対に必要です。特に、毎日の料理と片付けについて、女性の仕事という思い込みを捨てていくことが大切だと痛感しています。
そこで提案したいのが、男性に「片付け」の主導権を取ってもらうこと。「整理整頓、片付けは、すべてあなたにお任せするわ!」と分担すれば、嬉々としてやってくれる男性も少なくないのではないでしょうか。食事作りと違い、作業時間が長引いたとしてもそれほど家族は困りませんから、大丈夫。お願いしてみる価値はあると思います。
「整理整頓」は夫婦の重要課題、パートナーシップが鍵
そうは言っても「うちの夫(妻)は絶対やってくれない!」と思った方もいらっしゃるかもしれません。そんな方に大事なことをお伝えします。ある生命保険会社が行った夫婦関係に関するアンケート(※)によると、パートナーに感じる不満の上位は、男女ともに「整理整頓ができない」という項目でした。部屋の状態がいかに住んでいる人の心に影響を与えるか、ということの表れですね。この結果から言えることは、下記の3つのいずれかだと思います。
- 家の中が片付いていないこと自体が、夫婦仲の悪化原因になっている可能性がある
- 双方が「あなたのせい」と非難するだけで協働する対話を放棄している
- 双方、「いつもありがとう」という感謝の気持ちを忘れている
私は、整理整頓の目的を「私の笑顔、ひいては家族全員の笑顔のため」とお伝えしています。もし夫婦や家族の笑顔がなくなっていて、それを取り戻したいのなら、今日からできることをパートナーと話し合って、自分たちらしい生活を始めてみてください。
※明治安田生命「いい夫婦の日」に関するアンケート調査を実施!(明治安田生命:2015年11月18日)
http://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2015/pdf/20151118_01.pdf