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【栄養士まなさん節約レシピ20】「我が家定食」で献立作りから解放・2
2016年 7月 25日 06:30
毎日の「食事のしたく」に、きちんと一汁三菜を作るとなると、おっくうな日もありますね。今回は、「リメイク」や「まな板を使わない」など、中継ぎの日にぴったりの時短・簡単・節約料理をご紹介します。余裕のある日の作り置きを活かすのもポイントですよ。
時短・簡単・節約レシピに必要なもの
調理作業のなかでも一番手間取るのが、野菜類の皮を剥いたり切ったりといった工程かもしれません。つまり、まな板や包丁を使わずに準備ができればかなりの時短になるということです。また、乾物や缶詰などがあれば、手軽に一品追加できますね。大量ストックの必要はありませんが、乾燥ワカメ、海藻ミックス、おつゆ麸、切り干し大根、高野豆腐、ツナ缶、スパムなどの常備はおすすめです。なお、切り干し大根は、変色するので夏場は冷蔵庫で保存しましょう。
野菜は新鮮なうちに下処理!この一手間が明日の助けに
週半ば、少し疲れが出てくるような日に備えて、野菜を新鮮なうちに切って塩をして冷蔵保存しておくと、とても便利です。ダイコンやキュウリには重さの1%の塩を振って、出てきた水分ごと密閉容器に入れて冷蔵しておきます。スライサーを使うと簡単です。ナスは1カップの水に塩小さじ1杯強を加えた濃い目の塩水「立て塩」に漬けて、密閉容器で冷蔵保存します。ナスには重石をしたいので、保存する際はナスを一番下に置きましょう。3~4日を目安に食べ切ってください。
定食5:まな板を使わず、揚げ物+冷奴+海藻サラダ+みそ汁
どうしても疲れていたり、時間がなかったりする日は、メインメニューやサラダ用の野菜ミックスなどを買ってきてしまうのも十分アリです。カツやコロッケなど揚げ物を買ってきた場合は、副菜は油を使わないものにしたいですね。買い置きの海藻ミックスを水で戻し、手でちぎったレタス、プチトマトなどを盛り合わせて、ノンオイルドレッシングやポン酢でさっぱりいただきましょう。箸休めに連載6回に紹介したすし酢で作るピクルスの作り置きがあると便利です。お味噌汁はおつゆ麸などの乾物を具にすると手軽にできます。
定食6:まな板を使わず、お刺身+卵とじ+漬け物+汁物
次に、メインをお刺身にする場合の組み合わせを考えてみましょう。副菜には、ひき肉、もやし、豆苗、ニラ、キムチなどの包丁いらずの食材を使い、炒めて卵でとじると手軽ですね。ひき肉の代わりにツナ缶でも美味しいです。前の日にあらかじめ軽く塩をしておいたキュウリ、ダイコン、ナスを使い、軽く絞ってダシと醤油1:1で作ったタレをかけ、カラシや柚子胡椒を添えるだけでも簡単に1品作れますよ。最近は市販のお漬物も減塩のものが増えてきたので、盛り合わせてサラダ感覚でいただくこともできます。
定食7:リメイクで、混ぜごはん+焼魚+お浸し+お吸い物
ひじきの煮物や筑前煮などはあえて余らせて、翌日刻んで混ぜご飯にすると目先が変わります。お浸しには小松菜などの葉物以外に、エノキやニンジンも加えると彩りが良くなります。連載18回で紹介した野菜の下準備を参考にして、時間のあるときに冷凍しておきましょう。我が家では、お浸しには甘みを付けず、ダシで割った醤油に浸して2時間以上冷やしてからいただきます。ゴマ和えには砂糖を加えて甘さを強調します。こうすると味に差が出るので、続けて同じ食材を使った副菜を出しても「また同じ?」という印象がかなり弱まりますよ。焼魚はなんでもいいですが、グリルではなくフライパンにクッキングペーパーを敷いて焼くと、洗い物が格段にラクになります。
定食8:リメイクで、肉料理ラタトゥイユソース+ポタージュ
夏場、家庭菜園のプチトマトが食べきれないくらい実る我が家では、ある程度たまったところでトマトソースを仕込み、ナス、ズッキーニなどの夏野菜をたっぷり使ってラタトゥイユを作ります。多めに作って使い回しもできるし、冷凍もできて便利な料理の代表ですね。初日は副菜としていただき、次の日には少し煮詰めて味を整え、鶏肉や豚肉のソテーのソースにリメイクしましょう。肉を焼いたときに出た脂をペーパータオルで拭き取ってから、同じフライパンで肉に絡めながら温めると、洗い物が少なくてすみます。付け合せは茹でたブロッコリーとパスタで、一緒にラタトゥイユを絡めていただきます。この日は帰りが遅かったので、冷凍マッシュポテトを牛乳とスープでのばしてポタージュにして添えました。
【レシピ】ラタトゥイユ:材料
- プチトマト:500g(※中玉なら3個。ホールトマト缶でも)
- タマネギ:1個(ソース用)
- ニンニク:1~2片
- オリーブオイル:大さじ2
- ケチャップ:大さじ1
- 塩:小さじ1/2
- 砂糖:小さじ1
- ナス:2本
- ズッキーニ:1本
- タマネギ:1個
- パプリカ:2~3個
- 塩:それぞれの材料の重さの1%
- オリーブオイル:適量(ナスとズッキーニを焼く分量)
【レシピ】ラタトゥイユ:作り方
- プチトマトもしくはトマトの中玉をサッと熱湯に通して冷水に取り、皮を除く
- ソース用のタマネギとニンニクをみじん切りにし、厚手の鍋とオリーブオイルで炒める。タマネギが透き通ってきたら、トマトとケチャップを入れて煮る
- 沸騰が続く程度に火を弱めて20分ほど煮て、塩と砂糖で味を整える
- パプリカはオーブントースターなどで表面が焦げるまで焼き、冷めてから薄皮を取り除き、重さの1%の塩を振る
- ナスは輪切りにして、ナスの重さの1%の塩を振って15分程度おき、出てきた水分をペーパータオルで取ってから、オリーブオイルで両面焼く
- ズッキーニも輪切りにしてオリーブオイルで両面焼く。焼いてからズッキーニの重さの1%の塩を振る
- タマネギは薄切りにする。下準備した野菜を3.のソースで煮て、タマネギに火が通ったら完成
まとめ
はじめからリメイクに回す分も計算に入れて料理を作っておくことが、明日の自分をラクにするポイントです。例えば定食7の焼魚でリメイクする場合は、1切れ余分に焼いておき、冷めてから皮と骨を取ってほぐし、刻んだタクワンと青ジソを混ぜるとこれも美味しい混ぜご飯になりますよ。アジや鮭などが向いています。