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【栄養士まなさん節約レシピ2】「厚揚げ」をメインに、副菜に、4レシピ

家計の味方「厚揚げ」。今日は厚揚げを、「ステーキ」「ベーコン巻き」「キノコのあんかけ」「揚げ出し豆腐風」と4つのアレンジでご紹介します。厚揚げと言うとおでんの具が思い浮かびますが、実は、少量のお肉や乳製品と組み合わせることで、立派にメインを張れるメニューに変貌する、家計にも優しい、節約食材なのです。今夜のおかずにいかがですか?

 

厚揚げをメイン向きの洋風、副菜向きの和風にアレンジ

今回は、油抜きの下処理をした厚揚げを、「ステーキ」「ベーコン巻き」「キノコあんかけ」「揚げ出し豆腐風」の4つのアレンジをご紹介します。厚揚げ自体は味が淡白なので、味や香りに特徴のある材料を挟んだり、周りに巻いたりすることでボリュームアップしています。洋風アレンジの2品はメイン料理にもできると思います。一方、和風アレンジ2品は副菜向きで、和風ダシやキノコ、香味野菜を使うことで、簡単な手順でもう一品プラスでき、時間がない日におすすめです。

 

基本の作り方:厚揚げの下処理

厚揚げは基本的に油抜きが必要です(まれに不要と書いてある商品もあります)。油抜きと中までの加熱を同時に行うなら、小鍋で茹でるのが一番簡単ですが、鍋から出すときに厚揚げが崩れてしまうのが心配な場合は、網付きバットに厚揚げを乗せた上からやかんのお湯を回しかけましょう。くれぐれも火傷にはご注意を。少し冷めてから、厚みを半分に切っておきます。

※油抜きと、厚みを半分にカットするのはすべてのアレンジに共通です

ステーキの作り方1:ニンニクバターの準備

1つ目に紹介するのは、厚揚げのステーキです。冷蔵庫から出して常温に戻しておいたバターに、おろしニンニク(チューブで可)を混ぜておきます。もし健康上の理由などでバターを避けたい場合は、オリーブ油を小分けの瓶に入れ、生のニンニクを漬け込んでおく方法がおすすめです。この「ニンニク油」は我が家の常備品。お好みで、鷹の爪を一緒に漬け込んでも美味しいです。

 

ステーキの作り方2:タラコマヨネーズを用意する

タラコマヨネーズは、薄皮を取ってほぐしたタラコとマヨネーズを混ぜ合わせるだけです。厚揚げの淡白な味をカバーする目的もありますが、焼いた厚揚げにタラコマヨネーズが、不思議とよく合うのです。ピリッと辛いのがお好みの方は、タラコの代わりに明太子でも。 余ったタラコマヨネーズは、パンに塗っても美味しいので、我が家ではわざと多めに作っています。

 

ステーキの作り方4:ニンニクバターで焼く

下処理した厚揚げに、塩コショウを強めに振り、ニンニクバターで少し焦げ目が付くくらい両面をしっかり焼きます。

ステーキの作り方5:タラコマヨネーズを塗る

真ん中にタラコマヨネーズを挟んで2枚ずつ重ねます。タラコマヨネーズは上からかけてもOKです。

ステーキの作り方6:タラコマヨネーズを飾って盛り付け

たっぷりの生野菜とともにお皿に盛り付けます。 タラコマヨネーズが苦手な場合は、焼肉のタレ、ステーキソース、めんつゆ、ショウガ醤油など好みの調味料でどうぞ。

ベーコン巻き作り方1:青ジソとチーズを挟む

2つめのアレンジは、ベーコン巻きです。下処理をした厚揚げに、青ジソとスライスチーズを載せて挟みます。大人には黒コショウを振ってもいいですね。

ベーコン巻きの作り方2:ベーコンで巻く

青ジソとチーズを挟んだ厚揚げをぐるりとベーコンで巻きます。ベーコンがほどけそうで心配なときは、つまようじで止めてから焼いてください。 ベーコンの代わりに豚肉でもいいですね。

 

ベーコン巻きの作り方3:フライパンで焼く

薄く油を引いたフライパンで、転がしながら焼き色が付くまで強めの中火で焼きます。強めの中火というのは、炎の先が鍋底に少し当たるかな?くらいの火加減です。厚揚げ自体には製造過程で火が通っているので生焼けの心配はありませんが、焼くときに火が強すぎると、厚揚げの中心が温まる前にベーコンが焦げてしまうので、気を付けてくださいね。

ベーコンから脂が出るので、バターを使うと少ししつこいかも知れません。私は香りづけの目的もあるのでニンニク油を使っていますが、通常のサラダ油やオリーブオイルでいいと思います。

キノコあんかけの作り方1:キノコ類をゴマ油で炒める

3つめのアレンジは和風なキノコあんかけです。材料はシイタケやエノキ、シメジなど、お好みのキノコ2〜3種類とゴマ油だけです。キノコを食べやすい大きさにほぐして、ゴマ油で炒めます。またキノコは生のまま冷凍できますので、余った場合は保存袋などへ入れて冷凍しておくと、何かと便利です。

 

キノコあんかけの作り方2:めんつゆで煮る

キノコに火が通りしんなりしたら、薄めためんつゆでさっと煮て、水溶き片栗粉でとろみをつけます。私は「昆布つゆ」を使っています。「白だし」など、お好みのものを使ってくださいね。自分で作る場合は薄口醤油1:みりん1:ダシ汁6の割合でも作れますよ。

 

キノコあんかけの作り方3:厚揚げを焼いて盛り付ける

下処理した厚揚げを、オーブントースターか魚焼きグリルで焼きます。一手間かけて、はけで少量のゴマ油を塗ると、さらに香ばしくおいしくなります。厚揚げが焼き上がったら、深めの器に入れ、キノコのあんを上からかけます。小口切りの長ネギなどを天盛りにすると見た目もいいです。

オーブントースターのメリットは、コンロを占領しなくて済むこと、焼き時間を設定するので、目を離しても大丈夫という2点です。焼き時間は、厚揚げ2個の場合、機種によって若干差はあるものの1200Wで5~6分程度でいい感じに焦げ目がつきます。魚焼きグリルの場合は火力が強いので、2~3分が目安でしょうか。

 

揚げ出し豆腐風作り方:大根おろしとめんつゆかけ

油抜きをして厚さを半分にした厚揚げをさらに半分の大きさに切って、オーブントースターか魚焼きグリルで焼きます。こちらも、はけで少量のゴマ油を塗ると、さらに香ばしくおいしくなります。焼き時間などは、キノコあんかけの作り方を参照してください。

焼いた厚揚げを、薄めためんつゆでさっと煮ます。器に盛り付け、大根おろしを乗せ、2〜3cmに切った水菜を添えた上から、先ほどの煮汁をかけてください。煮汁は煮詰める必要はありません。

 

まとめ

基本は「厚揚げを焼くだけ」。でもアレンジ次第でこんなふうに目先が変わります。厚揚げというと「おみそ汁やおでんの他に使い道はあるの?」の声が多いですが、厚揚げ2個(100g)で、成人女子/小学校低学年児童が1日に必要なエネルギーの1/10弱、たんぱく質の1/6、脂肪の1/4が摂れる優秀な食材です。積極的にメニューに取り入れてみてくださいね。

※ 成人女子/小学校低学年児童の栄養所要量1600kcalを基準にしています。

 

 

まなさん(管理栄養士)

初めて包丁を握ったのは小学4年生。料理好きが高じて管理栄養士に。
主婦歴30年、得意分野は「オカンのメシ」。
大食いダンナと偏食息子のために日々料理を作る。
おしゃれな盛り付けとは生まれてこのかた無縁なのが少し悲しい。