藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

洗濯時に使うだけでダニ除け「ダニクリン まるごと防ダニ仕上げ剤」

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です
UYEKI(ウエキ)の「ダニクリン まるごと防ダニ仕上げ剤」

わが家で冬に加湿器を使わなくなって何年経ったろうか。およそ5年以上10年以下といった塩梅だと思う。真冬はそれなりに乾燥するが、気密性の高いマンションに住み、ほとんど大人サイズとなった家族が5人もひしめいて暮らしていると、それだけで屋内の湿度は自然と50%に近づいてしまう。

子供たちが幼いころは、それでもいろいろの加湿器を使い継いでいたが、どのようなタイプにしてもいささか「加湿し過ぎ」てしまうようで、窓辺の結露には長いこと悩まされ続けた。

ある年の秋、もうダメ元で機械的な加湿を一切せずに暮らしてみようと思い立ち、湿度計をこまめに眺め、様子を見ながら過ごしはじめた。

本格的な冬が来たが、加湿しなくても家族の体調に変化はなく、あんがい屋内の湿度は適度に保たれてしまっていることに驚いた。なにより加湿しないと窓に結露がほとんど発生しないのであった。

今日は部屋がちょっと乾燥しているな、と湿度計を見て判断すれば、すかさず洗濯物を部屋干しすることにした。狭い家なので、それだけで空気は湿り、洗濯物も乾くし、一石二鳥に感じたのだった。

さて部屋を過剰に加湿し過ぎないことの恩恵は、結露以外にも布団が乾燥しやすい点にある。布団干しを冬のあいだ多少サボっても、あまりジメジメしない。けだしズボラ向けライフハックと言えよう。

とはいえ春の訪れとともに、一雨ごと大気は潤う。先日、寝室にて鼻の利く家人が「部室の臭いがする」と言い出し、ハッとして湿度計を見ると、あっという間に湿度70%に至らんとしている!

にわかに「ダニ注意!」のサイレンが筆者の脳裏に鳴り響いた。

そう、どんな住まいにも天文学的数が棲んでいるダニ。ゼロにはできないが、いかに増やしすぎることなく毎年暮らすか? という、賽の河原的ダニ対策の肝は、一にも二にも寝具対策にあると思っている。

そこで今年はUYEKI(ウエキ)の「ダニクリン まるごと防ダニ仕上げ剤」を、主に寝具類の洗濯の仕上げに使っている。これは以前紹介した洗濯洗剤タイプの防ダニではなく、柔軟剤と同様に使用するもので、これ単体でも、別の柔軟剤との併用でもいいらしい。

通常の柔軟剤のように使える

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ダニクリンは若干、消毒臭いけれど、洗濯後の残香は気にならない程度だ。この点が、実に寝具向きであると感じている。

洗濯だけで、身体が直接触れるボアシーツや枕や枕カバー、綿毛布などの広域にダニが寄り付かなくなる効果が期待できる。スプレーのように積極的に作業している感のないアプローチではあるが、なにぶん家事の手数は増やさないに越したことはないというのがモットーである、筆者のズボラスタンスにこれは見合っている。

ダニ忌避のみならず抗菌の効果が、一度の洗濯で1カ月程度は続くという気長さもいい。ダニがつき、増えやすい「フローリング床に直敷き」の布団や、細菌が繁殖しやすい、新陳代謝の激しい年代の方が使用する布団、「部室の臭い」を醸し出す、湿気の影響を受けやすい布団を中心に、試用し続け効果を見定めていきたいと思っている。

洗濯できるシーツやタオルケットに使える
藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして21年目。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、大1、中3、小5の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。