藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム
マンダムの除菌スプレーはベビー用品にも! 安全性に配慮した「MA-T」採用
2020年12月28日 07:30
「作用機序」という四字熟語に日常的に親しんでいる人はどれほどいるものだろう……。とりあえず国語の得意なド文系だった筆者が学生だった時分、この「作用機序」という四字熟語を見聞きする機会があったかというと、まず皆無であったと思う。
まあ日本語なので字面からおよその意味を類推することはできたと思うが「何用語?」という感じではある。「作用機序」という文言で今ググると、なるほど「薬理」「薬剤」といった説明書きが出てくる。あぁ……それ系か。そっち系(どっち系?)か。難し! どうせ読んだって分かんないよ! 的な壁を感じさせる言葉ではある。
しかして2020年コロナ禍は、思うに、私たちの裡なる(理科的)リテラシーにガンガン揺さぶりをかけたものである。恐怖の症状をもたらす不可解な病原体が新型コロナウイルスと名付けられるや否や「“ウイルス”は“お湯”で死ぬんだって!」などの怪情報がネットに出回り、「いいや“アルコール”でないと“殺せ”ないんだって!」とテレビが言えばあらゆる薬局から「“メチル”アルコール」までが売れに売れて消えた。
「作用機序」に詳しいリテラシーの高い方達は慄いた。そうして「ウイルスとは何か?」「ウイルスは“死”なない!」「エタノール(“エチル”アルコール)は何故コロナウイルスを“不活化”できるのか?」といった正確性の高い一般向けの記事なり報道なりが根気よく発せられ続けることになった。
それらのおかげで、おそらく去年の今頃に比べたら格段に物知りになり、リテラシーが向上したという人も少なくないのではないだろうか。これは一種の怪我の功名であるといえようか。
一方、エタノール品薄の折から、さまざまな「ウイルス不活化効果」を謳う消毒剤が市場に現れ出て売られるなか、果たして「何がいいのか?」自分は「どれを買えばいいのか?」それは「安全なのか?」混乱して「もう分かんない!」などの混迷状態に陥っている人もまた少なくないのでは……? と推察している。
そんななか、男性用化粧品や整髪料で知られる「マンダム」からも除菌剤が出たと報じられた。マンダムといえば「う〜ん、マンダム」というCMが反射的に浮かんでくる年頃の筆者なので「除菌剤?」「あぁ化粧品にも使うアルコールの転用か」と早計に判じかけたのだけど間違いで、これは「MA-T(要時生成型亜塩素酸イオン水溶液)」というものによる、新しいタイプの除菌・消臭剤なのだという。
それにしても……「要時生成型」の「亜塩素酸イオン水溶液」とは一体何者なのか? もう字面だけで難し過ぎて脳が「ふぇ……」と引いているのを宥めつつ、かなり噛み砕いた説明で処理するに「シュッとしたその場で毎回除菌成分が生成され」「手荒れもせず」「ガスも出ない」「一度シュッとするとそこで18時間もの間、抗菌効果が持続する」「マスクや赤ちゃん用品にも使える」など、多様な効果と安全性が両立した夢のような薬剤であるらしい。
すでにANAなどをはじめとした多くの航空会社の航空機内、また多くのホテルや空港などの除菌、消臭剤として実用されている(当連載でも紹介した『A2Care(消臭スプレー)』もMA-Tを用いたもの)と聞けば、「早く教えてよ」「もっと広く世に出してよ」と言いたくもなるものだが、要は「作用機序」が非常に理解しにくい(説明されても通じにくい?)ところが商品としての難しさなのではないかと思われた。逆に言えばそれ以外に悪いところが見当たらないのである。
斯様に、多分に使い手のリテラシーを揺さぶる「MA-T Pure」。正しく理解できた人ほどこの価値を知り生活を安心なものにできるのだろう。筆者は2021年こそ「化学1」からやり直すことを誓おう……。
参考資料:大阪大学研究専用ポータルサイト ResOU(リソウ) 「革新的酸化剤MA-Tが新型コロナウイルスを98%以上消毒することを実証」