e-bike日々徒然
快速系e-bikeに乗って感じた「新たな欲望」
2020年4月15日 12:00
昨年の暮れぐらいから、e-bike部周辺で話題に上ることが多かったのがコラテックの「E-POWER SHAPE PT500」というモデルです。曰く「すげえ速いよ!」「アシストがなくなる24km/hを超えてもグングン伸びますよ」「モーター音も静かで、普通のロードバイクに乗ってるみたい」等々。特に一番多くのe-bikeに乗っているであろう清水氏が「これまで乗った中で一番速い!!」と熱く語るので、めちゃくちゃ気になるわけです。なので、レビュー記事を書く予定もないのに、無理やり借りて乗ってみました。
乗ってみた感想は、確かに本当に速い!! ギアにもよりますが、ペダルを3回くらい回すと20km/hオーバーの速度が出ていて、あっという間にアシスト上限の24km/hを超えてしまいます。しかも、そこで加速が鈍ることなく、30km/hオーバーまで伸び続けるのがスゴイところです。
実は上記のルートを走っている途中に、他社製のe-bikeに乗った人(かなり走り慣れている感じ)と遭遇したのですが、一緒に走っていると24km/hまでは同等ですが、それを超えたあたりでこちらがスルスルと前に出られる感じ。通勤時間帯だったこともあって、自転車通勤のロードバイクも多かったのですが、40km/hくらいまでは付いて行くことができました。「E-POWER SHAPE PT500」は噂のとおり、かなり速いです。
これだけ速いと、今までのe-bikeでは感じたことのなかった欲も頭をもたげてきます。それはギア比。「E-POWER SHAPE PT500」のコンポーネンツはシマノの「DEORE(デオーレ)」(10速)を搭載。これはMTB用のコンポーネンツなので、ギア比がややワイドなんですね。具体的にリアのカセットスプロケットの歯数でいうと11-13-15-17-19-21-24-28-32-36Tというもの。
アシストのあるe-bikeでは、変速段数は10速で十分だし、ギア比もワイドなほうがいいというのが持論でした。でも、30km/hオーバーでも加速し続けられるくらいだと、トップのギア比11Tだと重いけど、その下の13Tだとちょっと軽いみたいな状況が出てきちゃうんですね。ちなみに、これが同じシマノのロードバイク用11速コンポーネント「105」だと、ギア比がいくつか選べるのですが、11-32Tのコンビネーションだと11-12-13-14-16-18-20-22-25-28-32Tとトップの11Tから14Tまで歯数が1つ刻みで設定されています。
これだけ細かくギアが選べると、アシストの上限を超えた速度域でもケイデンス(ペダルを回す回転数)を一定に保ったまま、速度を乗せていくことができそうです。今までのe-bikeではロードバイク用の11速が欲しいと思ったことはなかったのですが、「E-POWER SHAPE PT500」が速いからこそ、欲が出てきてしまう感じです。そういう意味で、メーカーが謳う「NEW STANDARD」という標語のとおり、e-bikeの新しいトビラを開くモデルなのかもしれません。