e-bike日々徒然

二輪車の中でも抜群に自由度が高いe-bikeは、高価に感じても結果的には財布に優しい

正直なところ、一般的な金銭感覚でいえば、e-bikeってどれも高価ですよね。非常に安くて20万円台。普通に30~40万円台。ちょっと高級になると50~60万円は当たり前。中には100万円オーバーのe-bikeもあります。わりと最近、筆者が乗ったe-bikeとその値段を写真と説明文でご紹介してみます。

これはメリダのコミュータータイプe-bikeのメリダ「ePASSPORT TK 600 EQ」。トップチューブがないフレームなので、ママチャリのように横からまたいでライドできます。気軽に乗れますが、急坂もスイスイ上れるあたりは流石の最新e-bike。普段使いにもスポーツ走行にも向く新機軸e-bikeです。価格は329,000円(税抜)
こちらはトレック「Rail 9.7」。MTBタイプのe-bikeでフルサス(前後にサスペンション)。本格的なトレイルライドにも対応した高級e-bikeで、価格は790,000円(税抜)
こちらはモーターサイクル。ヤマハ「セロー250」の2017年モデルです。いわゆるオフロードバイクですが、お値段はざっくり言って600,000円弱といったところ。上の「Rail 9.7」よりも安いとは!

e-bikeも高級品となると、人気のオフロードバイクよりも高価なんですね。そしてやはり一般的な感覚でいえば、「80万円もするe-bike買うより、それよりちょっと値段が安いオフロードバイク買えば?」という感じになるかもしれません。あるいは「35万円で普通のe-bike買うなら、高級人力スポーツ自転車買ったほうがよくない?」となるかも。

でも、ひとつ理解しておきたいのは、e-bikeは人力自転車ともモーターサイクルとも違う、まったく新しい乗り物だということ。このことはe-bikeに乗れば乗るほど、直感的に実感できると思います。

筆者がe-bikeに乗っていて痛感する“e-bikeの魅力”は、まず、二輪車の中でもとりわけ“自由”が感じられることです。例えば、一方通行の出口に車両進入禁止の標識があっても、たいていその下には“自転車を除く”という補助標識があります。多くのe-bikeは自転車(普通自転車)ですので、そんな標識があっても問題なく入っていけます。自転車通行可の標識や標示がある歩道なら、歩道の上を走ることもできます(※ハンドル幅が600mm以上など一部パーツが条件から外れていると普通自転車とはみなされません)。

それから上り坂に強いこと。これは裏道を快適に走れることを意味します。平坦な表通りと比べると、裏道は坂が多かったりしますが、e-bikeなら問題なし。また、裏道はあまり混雑しません。空いた道ならより安全に走れますし、さらなる裏道を選べば自然の中を楽しみながら走れることも多いです。

走り出しの良さもe-bikeの魅力です。人力スポーツ自転車は走り出しがそこそこ大変で、スピードに乗るまである程度時間がかかります。原付バイクならエンジンの力でラクそうではありますが、実際は“体が持っていかれないように身構える必要があるしバイク用ヘルメットはけっこう重い”ので、ストップ・アンド・ゴーが多発するとそれなりに疲れます。

e-bikeの場合、走り出しから15~20kmくらいまでの加速がとてもラク。車種にもよりますが、たいていは時速20kmに達するまで数秒という感じで、人力スポーツ自転車よりも原付バイクよりも出だしが速いと思います。また、ハンドルを握ってペダルを踏み、姿勢がやや前傾になる車種が多いので、走り出しで身構えるような必要もなく自然に加速できます。

モーターサイクルと比べると、ガソリンが不要なのでランニングコストにも優れます。人力スポーツ自転車は軽さを求めて軽量パーツを買い足しがちだと思います。e-bikeの場合、パーツ交換をして多少軽くしても、強力なアシストがその重量差を帳消しにしてしまいます。そういう観点では、e-bike人力スポーツ自転車より“後からかかる金額が少ない”ことが多いと思います。e-bikeは車体自体が高いんですが、その後はお財布に優しい走りが待っているというわけです。

とまあ、e-bike推しの筆者が好き勝手述べてきましたが、ぜひ一度試乗してみてください。試乗後に「こういうモノならこの値段でも欲しくなる」という人は少なくありません。百聞は一見に如かず。ぜひe-bikeを体験してみてください♪

スタパ齋藤