あってよかった

ニトリの使える風呂掃除グッズ3選。広めの浴室まるごと洗えるブラシなど

くらしを快適にしてくれるアイテム探しに余念がない住生活ジャーナリスト・ライターの藤原千秋が、注目のショップで買って使ってよかったお気に入りを紹介するコーナーです (店頭では予告なく販売終了となることもあります)
ゴムの力で汚れを落とすバスブラシ

1418とか、1316とか、1218とか、1616とか、1620という数字を一瞥し、瞬時に「ユニットバス?」と思う人はどれくらいいるだろうか。

風呂は広ければ広いほど良いと、旅先の大浴場などでは呑気に思うが、掃除をする身になってみるとそう単純にいえるものでもない。

両方掃除してみると分かるが、1316(0.75坪)の風呂と1620(1.25坪)の風呂とでは、その労力は違う。だから家庭用の風呂、ユニットバスの掃除をことさら大変だと感じている人がいたら、ぜひ試してみて欲しいのが掃除道具の見直しだ。

大浴場に合致した掃除用具があるように、広めの風呂にはそれをケアするのに適したものがある。

今回ご紹介するニトリの風呂掃除グッズは、そんないわゆる1坪とか1.25坪、それ以上のサイズの風呂掃除におすすめの道具である。

浴室をまるごと掃除できるブラシ

ゴムの力で、プラスチック製の浴室を傷つけずに汚れを掻き取る

キッチンで食器洗い用スポンジとシンク洗い用スポンジを分けたくなるように、風呂場では浴槽洗い用スポンジと洗い場洗い用スポンジ、ないしブラシを人は分けたくなるものらしい。

ヒアリングすると大抵そこには衛生観念的大きな溝がある。風呂場ではさらに浴槽と壁面、小物などを混同できるか否かも差異が生じる。合理的か感覚的かといったら、感覚寄りの習慣に根ざしたこだわりのような気もするが正誤はない。

使用者が自覚しているかどうかは別として、今流通している普通のユニットバスは大抵「プラスチック」製である。洗面器やら椅子やら蓋やら、オールプラスチックであるケースが大半だろう。つまりは傷がつきやすい。道具を誤るとあっさり不可逆的な傷を生じてしまう。メラミンスポンジを容易に風呂掃除に使ってはいけない所以だ。

その点、この「ゴムの力で汚れを落とすバスブラシ」はアクリルゴム加工されたポリプロピレンのコシの強い毛が生えており、傷は付けにくいが汚れは掻き取る。いわば無難さと合理性を兼ね揃えた道具である。かつヘッドが大きいので広い面積であっても絶望しにくい。ヘッドの大きさは風呂場の面積と比例させて欲しいポイントだ。

浴室用中性洗剤と一緒に使えば、壁、蓋、浴槽、洗い場、ドア、棚など一気呵成にザックリと掃除することができる。風呂を使用するたび(シャワーだけでも)、絶対汚れる腰高より下の壁、石けんシャンプー棚、洗い場床など含め、たとえ雑にでも良いので毎回、掃除するのが浴室を綺麗に保つ最大のコツなのだ。

細分化させてしまっているせいだという仮説を、ぜひ検証してみてほしい。

浴室の水滴取りに最適な水切りワイパー

水切りワイパー
浴室の壁、浴槽、ドア、窓、鏡などの水滴取りに最適

五十路間近の筆者は「ババンババンバンバン」と言われたら反射的に「ビバノンノン」と言いたくなってしまうが、数年の年齢差で通じない気がするあの歌に歌われる程度に、ある時代までは冬の風呂場といえば天井に湯気が溜まって水滴になって落ちてくるのは当たり前だった。

しかし近年では、「結露」全般とても忌み嫌われているし、それは住環境を整える意味でとても正しい。

残念ながら面積、体積の広い風呂場ほど全体に結露が生じやすい傾向にある。そして発生した結露をそのまま残しておいて良いことはほとんどない。

付着した水滴はカビや菌を増やしてその場をぬめらせたり、ドブ臭くさせたりピンクや黒い生き物汚れを増やしたり、変なシミになったりするばかり。そこを、このワイパーでの入浴後の「ひとかき」で水滴、結露を掻き取り除去。ぬめりやカビ被害を遅らせよう。広い風呂であるほど掻き取り効果は大きい。できるだけ習慣化されたい。

良い塩梅に力を入れて凹凸ごと擦れる3wayバスブラシ

3wayバスブラシ
大/小ブラシを合体させて使ったり、単体で使うほか、ヘラも備える

せっかく浴槽があるのに「毎日シャワーで済ませちゃうんですよ」という人は存外多い。そういった方によく聞かれるのが「洗い場の床がスポンジで擦っても全然キレイにならないけど、これはどうしたら良いのか」というお悩みで、本当にあるあるなのだ。

普通のユニットバスは大抵プラスチック製だと先に書いたが、これは浴槽も洗い場床も棚も小物も天井も指しており、プラスチックは石油でできた樹脂で元は油なので、つまるところそもそも油(脂)性の汚れがネットリ付着しやすい性質を持っている。

私たちの身体の汚れには皮脂が多く含まれているし、そして石けんもシャンプーもリンスも元は油なわけで、水場である風呂場というのは存外、全体、油っぽい。

その油っぽいネットリしたテクスチャの汚れが、近年流行りの水捌けのいい凹凸のある風呂場床に付着し、蓄積されての汚れがお悩みの元になっているわけで、柔らかなスポンジごときで擦って落とせる相手ではないのだ。

ここはゴリゴリ行かねばならない、というところで活躍するのが良い塩梅に力を入れて凹凸ごと擦れるバスブラシ(毛は硬め)なのである。ヘッドの大きさについては前述した通りある程度大きくないと広さに絶望するしかない。

3wayの1つ目は、大ブラシと小ブラシ合体させての「大+小ブラシ」最大サイズでの使用、2つ目は小ブラシ単体で細部を攻め、3つ目は小ブラシ反対側の「ヘラ」利用である。ヘラもかなり風呂場掃除では使わざるを得ない局面が多い(鱗状痕剥がしなど)ので、実に便利だ。

何かしら現状に不満や不便を感じたなら、それは進化・改善のチャンスである。暮れの大掃除のやり残しが気になりだすタイミングでもある。新しい道具もぜひ試してみて欲しい。

藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして20年以上活動。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、10~20代の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。