ニュース

600L級なのに本体幅を70cm以下に抑えた「マジック大容量」冷蔵庫

GR-H610FV。右はカットモデル
マジック断熱構造により大容量化と省エネを両立した

 東芝ライフスタイルは、同じ本体幅で容量を増やした冷凍冷蔵庫「GR-H610FV」を10月に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は40万円前後(税抜)。

 容量605Lの6ドア冷蔵庫。同じ本体幅で容量を増加させた「マジック大容量」を搭載する。マジック大容量は、冷蔵庫外壁の薄型化により実現。冷凍室の背面ではウレタンを従来機種の約半分にすることで、外壁の厚さを88mm~49mmに約45%削減、冷凍室と野菜室51mm~21mmに約60%。業界初のウレタンレス構造により実現したという。

 また、側面の厚さは約25%薄型化し、容量をアップしている。さらに、真空断熱材を最適に配置し、外壁が薄くなっても冷気を逃がさないよう、被覆面積を拡大した。同社独自のWツイン冷却も、冷却器の性能を向上させ、大容量と省エネを両立させている。同社ではこの構造を「マジック断熱構造」と称している。

1年前の「GR-GR56FXV」と最新機種「GR-H610FV」との断熱材の厚さ比較。冷凍室下段の扉の断熱材
冷蔵室、野菜室背面の断熱材
冷凍室背面の断熱材
10年前の冷蔵庫と同じ幅でも、容量は142L増量した
東芝ライフスタイル 取締役社長 石渡敏郎氏

 東芝ライフスタイル 取締役社長 石渡敏郎氏は、「今年の東芝の冷蔵庫は、容量と大きさにこだわりました。600Lの冷蔵庫は、昨年までは750mmの幅がありました。今年は685mmと狭くなりましたが容量は変わりません」と、幅を狭くしたが、容量をキープしていることを強調。「今まで大きな冷蔵庫が欲しくてもあきらめていたお客さまのご家庭に、今年の冷蔵庫はスッポリ入ります」と話した。

 冷蔵室は、ドア側から庫内を照らす「フロントブライト照明」を新たに採用した。従来の天井灯のみでは、上段の食品が陰になり、見えにくかった下段の食品も明るく照らす。冷蔵庫全体を前から照らすことで、従来機種と比べて約6倍の明るさを実現にしたという。

 また冷蔵室のドアには、タッチ操作でドアが開く「静電式タッチオープンドア」を搭載した。手がふさがっていても、ひじや手の甲などで軽く触れるだけでドアが開くようになっている。手をかざすと表示される「タッチスイッチ」は、使わない時は自動で消灯する。

庫内を明るく照らす「フロントブライト照明」を搭載
軽く触れるだけでドアが開く

 冷蔵庫の真ん中にある野菜室は、139Lと大容量。2Lのペットボトルなど、冷蔵室に入りきらない背の高いストック品を収納できる。野菜専用の冷却方式を採用しており、3℃~5℃の安定した低温で保存する。1日に20回以上、高湿度の冷気を送り込み、湿度を95%以上に保つため、野菜の鮮度が落ちにくいという。庫内の冷気や食品、庫内壁面を除菌、脱臭し、ビタミンなどの栄養素を増加する「ピコイオン」を、従来機種より継承する。

 冷凍室は、設計を見直し、163Lの大容量を実現した。冷凍室下段は約22cmと深いため、冷凍食品を立てて保存することもできる。

野菜室には、買い物カゴ約4.2個分の野菜が入る
2Lのペットボトルを立てて入れられる
ファミリーパックのアイスクリームや冷凍食品を立てて保存できる
左から順にGR-H560FV、GR-H510FV、GR-H460FV

 容量が555Lの「GR-H560FV」、508Lの「GR-H510FV」、458Lの「GR-H460FV」の3機種もラインナップする。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は順に37万円前後、35万円前後、33万円前後。いずれも税抜価格。

一般的な構造の下位機種も発売

 また、一般的な構造の6ドア冷蔵庫4機種を9月中旬より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、容量618Lの「GR-H62FX」が32万円前後、容量556Lの「GR-H56FX」が29万円前後、容量510Lの「GR-H51FX」が27万円前後、容量481Lの「GR-H48FX」が25万円前後。いずれも税抜価格。

 さらに、容量426Lの5ドア冷蔵庫2機種を9月下旬より発売する。価格はオープンプライスで、税抜の店頭予想価格は、ガラスドアを採用した「GR-H43GXV」が25万円前後、鋼板ドアで冷蔵室片開きの「GR-H43G」が22万円前後。

中野 信二