エアコンはタップや延長コードに繋がないように――NITEが注意喚起

 NITE(独立行政法 製品評価技術基盤機構)は、エアコンの使用に関する注意喚起を23日発表。2005年度から2010年度までの6年間で全467件の事故が発生しており、特に配線に関する事故が多く発生しているという。

 467件のエアコン事故のうち、死亡事故は5件、重傷事故は3件、軽傷事故は26件と、人的被害は少ないものの、1室以上の火災は、全体の21%に当たる99件発生していた。事故件数は2008年度から増加傾向にあるという。

 事故の月別発生件数では、7月が87件でトップ。以下、夏季では8月(67件)、9月(49件)、6月(39件)、冬季では1月(50件)、3月(33件)と続く。NITEによれば、6月から事故が増加する傾向があるという。

年度別の被害状況。2008年度から増加傾向にあるという月別の事故発生件数。7月が最も多い
NITEによる事故の再現実験。不適切な接続をしたため、コードから発火した

 事故の現象のうち、使い方に問題があったもの、および原因不明によるものについては、電源コードや連結配線の接触不良による発火が13%と最も高かった。続いて、エアコン洗浄液などが電源コネクタに付着し、結露によるトラッキング現象で発煙・発火するという事故が11%、長期使用による電気部品の絶縁劣化や漏電による火災が7%、電気部品の基板からの発煙・発火が5%と続く。

 NITEでは事故の防止のため、エアコンの電源はテーブルタップや延長コードを経由せず、専用のコンセントに直接繋ぐことをはじめ、市販の洗浄剤を使う場合には取扱説明書に従うこと、長期間使わない場合はコンセントからプラグを抜くことなどを呼びかけている。また、業者によるクリーニングでも事故が発生していることから、エアコンから焦げ臭いにおいがした場合は、すぐに使用を中止し、電源プラグを抜いて、購入店や修理窓口に相談することを呼びかけている。






(正藤 慶一)

2011年6月24日 14:21