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ツインバード、プレミアムブランド「マインツ」を設立。第1弾は360度回転する扇風機

 ツインバード工業は、高付加価値製品を中心としたプレミアムブランド「MAINTS(マインツ)」を、子会社として設立したことを発表した。

 マインツ初の製品として、360度全方位にヘッドが回る扇風機「PIROUETTE(ピルエット) 」シリーズを6月15日に発売する。同社専用サイトおよび百貨店での販売となる。価格は、標準モデルの「MA-001」が50,000円で、さらに上質さを加えた「MA-002」が80,000円(税抜)。

ピルエット「MA-001」(写真右)と、「MA-002」(写真左)

 DCモーターを搭載し、ヘッドが360度回転して風を空間の隅々にまで行き渡らせるリビング扇風機。左右どちらの方向にも、一方向に回転させ続けられる。また、リング状の操作部をベース部に配置。外周リングの任意の場所をなぞることで、そのなぞった方向に重点的に風を送ることができる。

ヘッドが360度回転して
左右どちら方向にも、一方向に回転させ続けられる
操作はベース上面の2つのリングを指でなぞることで行なう
外周のリング部の光っている部分に重点的に風を送ることもできる

 例えば、リビングのソファ、ダイニング、キッチンにそれぞれ家族がいた場合に、その3方向に重点的に風が送れる。それ以外のエリアの場合は、ヘッドの首振り速度が通常の2倍になり、スキップするように設定できる。

 上下角度は手動で変えられる。無断階で約45度、上方に向けられる。

 また、ベースの操作部以外にも、リモコンが付属。電源ON/OFFや風量調整をはじめ、首振りのさせ方も変えられる。例えば、一般的な扇風機と同じように、あるエリアだけに向けて首振りさせるよう設定も可能だ。

手動でヘッドを上下に動かせる
上方向に、およそ45度、無断階で調整可能
MA-001の付属リモコン。電源や風量調整をはじめ、回転のさせ方、チャイルドロックなどの操作ができる

 いずれも基本機能は同じだが、「MA-002」には「磨き」や「絞り」など、新潟県燕市の金属加工技術を、ベースと支柱部分に投入。より高いプレミアム感を演出している。

「MA-002」のベース部とポール部は、ステンレスを採用。新潟県燕市の高い金属加工技術によって磨きこまれている

 MA-001の本体サイズは340×180×900mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは約5.4kg。風速は約145m/minで風量は約45m3/min。消費電力は33W。

 MA-002の本体サイズは340×190×900mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは約6.6kg。それ以外の仕様は、MA-001と同じ。

MAINTSのコンセプトを持った製品が続々と展開されていく

チーフクリエーター・古川 泰之氏

 発表会では、マインツのチーフクリエーター・古川 泰之氏が登壇。ブランド名「MAINTS」は、多様な接点を生み出す技術「Multi Angle Interface Technologies」の頭文字を取ったという。

 ブランドの基本となるコンセプトは、「Multi Angle」「Multi Angle Interface」「Multi Angle Technologies」。それぞれ「どの角度から見ても美しいデザイン」、「物と人との関わり方を見直す」、「人と人とをつなぐ技術」という意味だと語った。

 そうしたブランドコンセプトが固まった上で、最初の製品として、今回発表された扇風機が選ばれた。

 「扇風機は家電の中でも歴史のあるもの。だが既成概念を翻すような可能性が、まだあるのではないか。そしてMulti Angle Interface Technologiesという観点で見た時に、もっと違うことができると感じ、扇風機の開発をスタートしました」

 完成したマインツの第1弾製品「ピルエット」は、ブランドのコンセプトを体現したものだという。古川氏は、その特徴を次のようにまとめる。

 「どこから見ても美しいマルチアングルデザイン。直感的でわかりやすいインターフェイス。そして、人々が一つの空間でつながる心地よさを演出します」

 そして、構想から1年を掛けて開発したピルエットは、同社にとっては、チャレンジングな製品だったと語る。最後に「これからも、マインツのコンセプトを持った製品を、続々と展開していく」とした。

河原塚 英信