フィリップス、水と空気の圧力で歯間を洗浄する電動フロス

ソニッケアー エアーフロス HX8111

 フィリップスは、水と空気の圧力で歯と歯の間を洗浄する電動フロス「ソニッケアー エアーフロス HX8111」を3月初旬より発売する。価格はオープンプライス。市場想定価格は12,800円。

 エアーフロスは、加圧した空気の力でミクロの水滴を時速70kmで噴射する独自技術「マイクロバーストテクノロジー」を採用し、歯間に詰まった歯垢や食べカスを除去できる歯間ケア製品。歯ブラシだけで磨いた場合に比べ、最大約2倍の歯垢を除去できるうえ、歯肉炎の軽減や、歯茎の健康に繋がるとしている。また、空気と水だけで汚れを落とすため、歯や歯茎に優しいという。

本体、ノズル、充電器。バッテリーはリチウムイオン電池を搭載し、コードレスで使える電源ボタン。ONにすると、黄緑色のランプが点灯する加圧した空気の力でミクロの水滴を時速70kmで噴射する独自技術「マイクロバーストテクノロジー」を採用

 使用は1日1回、歯磨き後に使用することが推奨されている。使用法は、あらかじめ本体を充電し、水タンクにティースプーン2杯(約10ml)の水、もしくは「リステリン」などのマウスウォッシュ液を入れる。そして、ノズルを歯間に当て、本体の「起動ボタン」を押すと、水と空気が噴射される。口腔内の洗浄にかかる時間は約60秒。毎日習慣化して使えるよう、短時間で済むようにした。なお、ノズルには先が曲がったスリムな形状を採用し、奥歯の隙間まで届きやすく、誰にでも使いやすいという。

容量10mlの水タンク。1回の洗浄に必要な水は5mlと少量だ充電器の差込口
時速70kmのミクロの水滴を噴射するノズル正面から見たノズルの様子一見ボタンには見えないが、親指で押している部分が「起動ボタン」だ
実際に記者も使用したところ、噴射力が強く、歯と歯の隙間を水しぶきが通り抜け、爽快感が味わえた。歯と歯の隙間がしっかり磨ける奥歯の隙間まで届きやすいノズルなど、誰にでも使いやすいデザインを採用
動作音は「パシュッ、パシュッ」という独特な音。エアガンの発射音のようにも聞こえる

 エアーフロスの本体サイズは33×80×239mm(幅×奥行き×高さ)、本体重量は163g。うち、ノズルのサイズは14×95mm(奥行き× 高さ)、重量は3.1g。バッテリーはリチウムイオン電池。満充電にかかる時間は約24時間。満充電時、1日1回の洗浄で約2週間の連続使用が可能。充電 台とノズル1本が付属する。なお、電池の消耗を防ぐため、4分間操作がないと電源が切れるオートオフ機能も備える。

 なおノズルは水洗いによる手入れと、6カ月に一度の交換が推奨されている。替えノズルとして、2本セットの「HX8002/05」が用意される。価格はオープンプライス。市場想定価格は2,480円。


従来の歯間ケアに、難しさやわずらわしさを感じていた人向け

 同社では、エアーフロスを発表するにあたり、国内のオーラルケア市場を分析。それによれば、オーラルケアは大きく分けて、“口腔内全体のクリーニング”と“歯間部の洗浄”の2つに分かれるという。

 口腔内全体のクリーニングでは、歯ブラシを使ったブラッシングが主流で、このうち電動歯ブラシを使っている人は全体の20%、人口ベースでは約2,200万人だった。

 歯間部の洗浄では、糸ようじやデンタルフロス、歯間ブラシなどの専用器具を使っている人は43%で、人口ベースでは約4,700万人だったが、従来の歯間ケアに、難しさやわずらわしさを感じていた人も約82%と多かった。歯間ケアを試みても、習慣化できていない人は約1,900万人になるという。

 しかし、エアーフロスを試用した人のうち、約96%が週4回以上のペースで使い続けているという。

オーラルケアは、大きく分けて、口腔内全体のブラッシングと、歯間部の洗浄の2つ歯間部洗浄器具を使用している人のうち、約1,900万人は習慣的に使えていない。エアーフロスはこの層に訴求していくという
エアーフロスは洗浄が短時間で済み、使いやすいため、歯間ケアを習慣化できた人が96%にのぼったエアーフロスの空気を加圧する方法や、モーターの仕組みなど、具体的な機構については明らかにされなかったが、26の特許(出願中を含む)技術に支えられているという






(小林 樹)

2012年2月23日 16:09