東北電力、新設の新潟火力5号系列が発電開始

~高効率で10万9千kWを発電
新潟火力発電所5号系列

 東北電力は7月30日、新潟県新潟市東区の新潟火力発電所5号系列が営業運転を開始したと発表した。5号系列は、老朽化した3号系列を置き換える形で新設された発電機。燃料は天然ガスで、2基の発電機の合計で10万9千kWの出力を持つ。

 5号系列は、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせたコンバインドサイクル発電システムを採用し、同出力規模のプラントでは、国内最高の熱効率を達成した。従来のガス炊きプラントと比較して、燃料消費量および二酸化炭素排出量を2割程度削減できるとしている。

 コンバインドサイクル発電システムは、まず、燃料ガスを燃焼させた膨張エネルギーでガスタービンを回す。さらに、その排ガスから熱を回収して蒸気を発生させ、蒸気タービンを回す。ガスタービンは温排水を排出しないため、同じ出力の蒸気タービンシステムに比べ、温排水の量が少なくなるという利点もある。

 新潟火力発電所は、1号機から3号機までが廃止され、現在、出力25万kWの4号機のみが稼働していた。

コンバインドサイクル発電システムの構造





(伊達 浩二)

2011年8月1日 00:00