東芝、メタノールでモバイル機器が充電できる小型燃料電池「Dynario」

~WEBで3,000台の限定発売

Dynario(ディナリオ)

 東芝は、携帯電話などのモバイル機器が充電できる小型の燃料電池「Dynario(ディナリオ) PF60A000001」を開発、自社の直販サイト「Shop1048(ショップトウシバ)」にて受注を開始した。本体価格は29,800円。販売台数は限定3,000台で、10月29日より順次発送する。

 Dynarioは、メタノールを燃料として発電する“ダイレクトメタノール方式”の燃料電池。専用燃料カートリッジから高濃度メタノールを本体内に注入することで発電し、その電気を本体内のリチウムイオン電池に充電、リチウムイオン電池からモバイル機器へと電気を供給する。モバイル機器へと燃料投入時間は約20秒で、1回燃料を注入すると、携帯電話を約2回充電できるという。なお、専用燃料カートリッジは5本セットで3,150円。

 充電の際には、本体の入出力コネクターに付属の出力用ケーブルを接続し、モバイル機器の電源用USBを差し込んで使用する。USBで充電できない機器、パソコンの充電に対応していない。

 同社によると、Dynario本体と燃料カーリッジは国際電気標準会議の安全性規格に準拠しているという。、また、燃料カートリッジは東洋製罐との共同で開発された。

 Dynarioの本体サイズは、150×21×74.5mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約280g。燃料タンク容量は14ml。出力はDC5V 400mAで、入力はDC5V 500mA。燃料残量を示す燃料ゲージも備える。付属品は、出力・入力用ケーブル、専用ケース。

 専用の燃料カートリッジのサイズは、約62×29.1×122mmで、重量は92g。内容量は50ml。

 燃料電池は、水素と酸素の反応によって電気を発生する。

発電には高濃度のメタノールを含んだ、専用のカートリッジ(写真左)を使用するカートリッジを本体に注入しているところ

【お詫びと訂正】初出時、燃料電池ではCO2が発生しないと記しましたが、
ダイレクトメタノール方式ではCO2が発生します。お詫びして訂正させていただきます。



(正藤 慶一)

2009年10月22日 15:03