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長期レビュー

日立「ビートウォッシュ 湯効利用 BW-D9LV」 最終回

〜「縦型」だけど乾燥もバッチリ! タオルもふわふわに仕上がった
by 石井 和美

 
「長期レビュー」は1つの製品についてじっくりと使用し、1カ月にわたってお届けする記事です。(編集部)



 前回では、ビートウォッシュBW-D9LVの洗濯機能についてご紹介した。頑固な子供の靴下汚れも落ち、大満足だったのだが、乾燥機能はどうなのだろうか。また、気になる電気代、お手入れなどについてもご紹介したい。

[第1回目はこちら] [第2回目はこちら

気になる「縦型」乾燥機能……ふんわりした仕上がり

日立「ビートウォッシュ BW-D9LV」

 乾燥といえば、ドラム式の方が有利だというイメージがある。ドラムの中で大きく洗濯物を動かすことができるため、衣類がほぐれやすく、シワなどが付きにくいというメリットがある。コインランドリーへ行っても、縦型の乾燥機を見たことがないので、乾燥機能については、どうせ「オマケ」程度の機能かと思い込み、正直全く期待していなかった。

 それが、実際につかってみて驚き。仕上がりが思ったよりもずっと良いのだ。乾燥にかかる時間も思ったよりも短かく、約5kgの衣類を洗濯から乾燥まで行なった場合で、約3時間27分だった。

 特に仕上がりが良かったのはバスタオル。しっかり乾いているのはもちろん、ふわふわの肌触りになっていた。お恥ずかしい話だが、我が家のバスタオルは、もう10年近く使用しているものばかり。柔軟剤を入れても、天日干しするとパリパリになってしまい、「ふんわり」とはほど遠いものだ。ところが、BW-D9LVで乾燥したタオル類はふわふわでやわらかく、バスタオルらしさが蘇ったみたいだ。

 実際にお風呂上がりに子供達に体をふいても「タオルが気持ちいい〜」とスリスリ。いつもと全く違うので、子供まで驚いているようだった。

バスタオルやタオルはふわっふわ。肌触りはとてもよい 子供服のように小さな洗濯物はシワも気にならない 手でのばすだけでこんなに伸びる。フリース生地もふんわり
私の綿ズボンは裾がしわくちゃに。薄手の綿パンツは途中で取り出したほうがいいかもしれない

 Tシャツ類なども、問題なく仕上がっている。若干シワがあるが、子供の衣類などは特に気になるほどではない。残念ながら綿シャツやチノパンなどのズボン類はシワが多く、クシャッとしてしまった。

 シワがつきやすい服を洗う場合は、それだけ取り出してつり干しする方法がある。洗濯乾燥コースの「標準」コースで、乾燥時間を30分に変更し、運転後にシワになりやすい物だけ取り出してすぐにつり干しする。その後、残りの洗濯物の乾燥を仕上げることもできる。綿シャツやチノパンなどは、そのほうがきれいに仕上がりそうだ。

 ただ、シワになりやすい物は、天日干しにしても、途中で出してもある程度シワになってしまうので、どっちにしろアイロンが必要だ。同じ日立のドラム式洗濯乾燥機「風アイロン」機能のように「シワが圧倒的に少ない!」とはいかないものの、タオル類、子供服、大人の普段着などは十分だ。しっかり乾き、型崩れが少なく、全体的にふんわり仕上がっているので、我が家では特に困ることはなかった。

 また、乾きにくい厚手の洗濯物をたくさん乾燥する場合は、通常の乾燥コースよりも工程時間が長い「念入り」コースを選ぶのがおすすめ。息子は今、トイレトレーニング中で生地が4層になったパンツを履いているが、「標準」コースではしめりがちだった。衣類の量が少ない場合はしっかり乾くものの、衣類の量が多いと、厚手のジーパンやチノパン裏のポケット部分が湿っていた。

くっついてしまったアイロンプリント。これは「低温乾燥」モードで洗うべきだった…

 大失敗してしまったのは、アイロンプリントされた洋服を乾燥してしまったこと。熱に弱いアイロンプリントは、通常の乾燥コースでは熱が高すぎて、溶けてしまうようだ。娘のサッカーユニフォームに貼り付けてあった数字のアイロンプリントが、見事に溶けてくっついてしまった。ビートウォッシュでは、通常より乾燥温度が低く設定されている「低温乾燥」コースが用意されているので、きちんとコースを使い分けなければならない。

 乾燥機能をうまく使うコツとしては、乾燥運転が終わったらなるべく早く衣類を取り出すこと。早く取り出したほうが、シワになりにくく、ふんわり感を保つことができる。外出中やその場にいない時など、すぐに取り出すことができない場合は、予約運転をするか、「ふんわりガード」を使うのおすすめ。ふんわりガードとは、ふんわり感を保つために乾燥終了後30秒間のかくはんを、5分間隔で約2時間行なうというものだ。

 乾燥の仕上がりに留意して、こういった細かい設定まで用意してあるのは、高級機種ならではだろう。

 10月は、子供の運動会の練習で体操着を毎日のように洗わなければならなかったのだが、天気の悪い日でも焦ることなく、乾燥機能を使用して乾いた体操着を持って行かせることができた。家の中にブラブラと洗濯物が吊るれている状態もなくなり、日常生活のストレスが1つ減ったような気持ちだ。しっかり乾く乾燥機能が常に使えるということは心強く、本当に便利だ。

 ビートウォッシュは、乾燥の際に発生する湿った空気を、本体内のステンレスプレートに水を流水させることで除湿してから排水する「水冷除湿機構」を採用しているため、湿った空気を部屋に放出しない。そのため、洗濯機を設置している洗面所の湿気が上がりすぎることがなく、結露することもない。

 縦型だから乾燥機能は今ひとつなんだろうな…なんて勝手な予想をしていたが、予想外によく乾くので、嬉しい誤算だ。子供の服や普段着では問題なく、タオルもふわふわ。冬の曇り空では、天日干しでは洗濯物は乾きづらくなるので、積極的に乾燥コースも活用していくことができそうだ。

ところで、洗濯も乾燥もできる6kgってどのくらい? 実際に量ってみた

 BW-D9LVの定格容量は洗濯が9kg、乾燥は6kgとなっている。6kgはどの程度の分量なのだろうか。我が家の洗濯物を実際に計測してみた。


洗濯物 重量
古いバスタオル 250g
女性モノ綿パンツ 280g
旦那綿シャツ 272g
娘長T 124g
息子ズボン 67g
娘体操着上下 330g
タオル 106g
旦那トランクス 72g
旦那綿セーター 371g
ジーンズ 491g
子供フリース 76g
息子Tシャツ 40g
女性モノ長T 162g
綿パンツ 275g
厚手のバスタオル 564g
旦那チノパン 546g
園バッグ 102g
我が家の洗濯物を計測。意外に軽いという印象。これは旦那の綿シャツ 6kgはこれくらい。予想外に大量!!
かなりギュウギュウに詰めてもはみ出てしまうバスタオル。6kg全部入れるのは無理そうだ

 1つ1つキッチンスケールでグラム数を量り、合計6kgになるようにしたところ、予想外に大量であった。洋服と一緒にバスタオル6枚も6kg以内に収まってしまった。ところが、実際に洗濯槽に入れてみると、ギュウギュウに詰め込んでも洗濯槽からはみ出してしまう。正直なところ、これでは乾燥はきちんとできない。洗濯物が泳ぐようなスペースがなければ、乾きが悪くなってしまうのだ。

 何度も乾燥コースを使ってきた経験からいうと、適量は洗濯槽にふわっと入れて3/4程度までが限界のように思う。中に入れるモノについても左右されるが、詰め込みすぎでは乾きムラができてしまう。これは洗濯も同じことで、「余裕をもって」入れることが、うまく洗濯・乾燥できるコツと言えるだろう。

 9kg/6kgという表記を見ると「そんなに大きい洗濯乾燥機は必要ないわ」と思ってしまうかもしれないが、実は洗濯機に関しては大きめのものを選んだほうが良いかもしれない。特に我が家のように子供がいる家庭では、タオル類、子供の汚れモノなど毎日のようにたくさん出る。

 大容量のBW-D9LVがあるから、キレイに汚れも落ち、乾燥もしっかりできているが、容量の少ないタイプでは、詰め込みすぎとなってしまい、うまく洗濯や乾燥することはできなかっただろう。以前使っていたのは洗濯機能だけで7kgタイプだったが、汚れ落ちが今ひとつだったのは、容量も関係していたのではないかと思う。

 ビートウォッシュシリーズに限らず、洗濯物の入れすぎは洗濯・乾燥能力を低下させてしまう。取扱説明書にも「通常の洗濯物では洗濯目安7〜8割が適当です」と記載がある。洗濯乾燥機を選ぶ際は、大きめを選んでいただきたい。

 でも、容量が大きくなったら電気代も高いんじゃ…?と心配な方のために、電気代も調べてみた。

気になる電気代は?

 BW-D9LVは大容量でありがならも、独自の洗濯技術[エコ]ビート洗浄により高い節水性能を搭載しているのが特徴。それでは、電気代はどうだろうか。洗濯のみ、洗濯+乾燥に分けて、ワットチェッカーで消費電力量を計測してみた。

 ビートウォッシュの製品情報ページでは、消費電力が洗濯で530W、乾燥で1,380Wとなっており、消費電力量が洗濯で0.17kWh、洗濯から乾燥までが約1.96kWhとなっている。

 実際に計測した数値は以下の通り。東京電力の第2段階料金で、1kWhにつき22円銭で計算。

・洗濯のみ


使用コース 洗濯物の量(洗剤量) 時間 消費電力量 電気代
標準 約5kg(0.8杯) 47分 0.10kWh 約2.2円
念入り+ホット高洗浄 約5kg(0.8杯) 1時間26分 0.30kWh 約6.6円

・洗濯〜乾燥


使用コース 洗濯物の量(洗剤量) 時間 消費電力量 電気代
標準 約5kg(0.8杯) 3時間27分 2.01kWh

約44.2円

念入り+ホット高洗浄 約5kg(0.8杯) 5時間27分 2.78kWh 約61.2円

 今回、乾燥に関しては別の実験をしてみたのだが、興味深い結果が出た。

 フィルターを掃除せず、綿ぼこりをビッシリつけた状態と、フィルター掃除後で比較してみたのだ。フィルター掃除後のほうが、0.86kWhも電力が少なくすんだのである。これは洗濯から洗濯まで5時間以上かかる「念入り+ホット高洗浄」2.78kWhよりも高い数値だ。乾燥フィルターは、掃除機で吸い取るだけできれいに取れるので、こまめに掃除していきたい。

・フィルター掃除前/掃除後



使用コース 洗濯物の量(洗剤量) 時間 消費電力量 電気代
標準(フィルター掃除前) 約5kg(0.8杯) 3時間10分 2.87kWh 約63.1円
標準(フィルター掃除後) 約5kg(0.8杯) 3時間27分 2.01kWh 約44.2円

 感じ方は様々だと思われるが、容量の割に消費電力量については少ない印象だ。消費電力については覚悟していただけに、拍子抜けしてしまった。


洗濯しているときの消費電力は、動いているだけ大きく消費する

 標準コースで毎日洗濯から乾燥まで行っても、月30日で約1,380円である。電気代が怖くて天日干しをメインにしようかと思っていたが、梅雨時や花粉の多い時期などは、乾燥機能までフルに使っても、それほど家計には影響なさそうだ。

お手入れも簡単! 音声ガイドは便利

 お手入れについても手間がかからない。一般的な縦型洗濯機では、糸くずフィルターが洗濯槽側面に設置されているものが多いが、ビートウォッシュでは上側に設置されている。そのため、フィルターが取り出しやすく、手入れもバケツに張った水に入れて洗うだけで終了だ。ただ、フィルター手入れに使った水は、細かい糸くずがたくさん入っているので、そのまま排水溝に流してしまうと詰まってしまうので注意が必要だ。

糸くずフィルターは上側にあるので取りやすい 袋を取り出すとゴミがビッシリ。一度洗っただけで、こんなに溜まる

 乾燥時に洗濯槽内で発生する糸くずなどの繊維を取り除く、乾燥フィルターの手入れも簡単。内蓋の上にある乾燥フィルターを取り出したら、掃除機で糸くずなどを取り除く。

 前述したように、フィルターの汚れは消費電力にも関係するので、できれば毎回掃除したい。慣れれば20秒ほどで終了するし、室内を掃除するついでにやってしまえばそれほど面倒な作業ではない。

乾燥フィルターは内蓋の上にある。引き出すだけですぐにはずれる 洗濯機で吸い取る。あっという間に終了 前面左下にある「異物トラップ」は、異物が入ってしまったときに取り除くことができる。これは表示パネルに「異物トラップ」または「C17」が表示されたときだけ掃除すればよい

 個人的に気になったのが、内蓋の掃除だ。内蓋の奥は、あっという間に糸くずやゴミがたまってしまう。この場所は凹凸があり、掃除機をかけるのも、拭き掃除をするのも、やりづらい。もう少し平らに、掃除しやすくしてほしいところだ。

 また、風呂水吸水口だが、購入時はシールが貼られており、これをはがして使用するのだが、いったんはがすと開きっぱなしで閉じられないのだ。ホコリなどもたまりやすく、掃除しづらい場所なので、フタをつけてほしい。

内蓋は凹凸があって、掃除しにくい 風呂水吸水口。シールをはがしたら、今後ずっと開きっぱなし

 もう1つ、気になる点がある。毛布を洗うときは専用のお洗濯キャップが必要となるのだが、これが1,260円で別売りなのだ。高級モデルなんだから、それくらい付属していただきたい…というのは、ちょっとセコイかもしれないが、オプション類は手に入れるのが面倒なので、なるべくなら付けて欲しい。

 便利だったのが音声ガイドだ。「おしえてボタン」を押すと、音声ガイドで、今設定されているコース内容や、今どんな運転をしているかを説明してくれる。エラー発生時の対処方法も教えてくれるので、「C○○」などのエラー表示が出ても、取扱説明書を引っ張り出して照らし合わせる必要はなく、その場で声で教えてくれるので面倒がない。


エラーが出ても、音声で状況を教えてくれるので便利!

頑固な汚れモノにお困りなら、やはり「縦型」洗濯乾燥機がおすすめ!

 運転音は低く、以前使っていた洗濯機よりはるかに静かだ。音の大きさは、洗濯42dB、脱水38dB、乾燥42dBで、ガタガタせず、ブーンという低い音がするだけ。本体は63kgもあるのでどっしりしており、脱水時に揺れが少ないのは嬉しい。

 洗浄力が強い縦型の良さを生かしつつ、しっかり乾燥まで使うことができるBW-D9LV。子供の頑固な靴下汚れも落ち、全体的にふんわり乾燥できる。BW-D9LV購入後にちょうど子供達の芋掘りや運動会などが続き、泥だらけの洗濯物がどっさり出て、洗濯から乾燥までフル活用した。汚れもしっかり落ち、雨の日になっても慌てることなく、「最近の洗濯乾燥機はこんなに便利なのか」と感動した。コレなしの生活はもう考えられない!

 ベランダで外干しできない高層マンションにお住まいの方や、花粉が気になる方にはもちろん、お子さんがいるご家庭なら、間違いなく活用できそうだ。洗濯乾燥機を検討中の方は、ドラム型だけでなく、ぜひ「縦型」洗濯乾燥機のビートウォッシュ BW-D9LVも検討してみてはいかがだろうか。



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2010年11月15日 00:00