やじうまミニレビュー

猫じゃらし産業「猫じゃらし アダプタア」

~猫タワーにも楽々届く長い猫じゃらし
by 伊達 浩二


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


猫はオモチャを選ぶ

猫じゃらし産業「猫じゃらし アダプタア」

 猫の鉄蔵が我が家に来てから2年半。いろんな種類のオモチャを買い与えてきた。

 しかし、大方の飼い主の方が同意してくださると思うのだが、猫はオモチャの好き嫌いが激しい。特にバネを使った一人遊び用のものは、一度も遊んでくれないことさえある。そのオモチャで遊ぶカワイイ姿を想像して帰って来たのに、知らんぷりされてしまうとガックリしてしまうのだが、気に入らないものは仕方がない。

 結局、鉄蔵は、複雑な道具よりも単純な道具で人間と遊ぶのが好きなようだ。いろいろ買ってきたオモチャのなかで、今でも遊んでいるのは、「猫タワー」を別にすれば、「ヒモ」と「手袋」、そして「猫じゃらし」に限られてしまう。

 「ヒモ」は、普通の綿製の黒い3mぐらいのヒモで、これを引っ張って廊下を歩いているだけで、鉄蔵は飛びついてくる。壁際で、高く振り上げれば、1mぐらい飛び上がる。

 「手袋」は、冬用の厚いバックスキンの革手袋をはめ、長袖の上着を着て、鉄蔵とレスリングするというものだ。鉄蔵は、最初は遠慮しているのだが、シッポがふくらむほど興奮してくると、手袋を突き抜けるほど本気で牙を立てている。遺憾ながら、この遊びはウチの奥さん専用で、私とは遊んでくれない。悲しいことに、組み打ちをするほどには信用されていないらしい。

 「猫じゃらし」は、市販の猫用玩具では、唯一、鉄蔵が飽きないでいる製品だ。しかし、柔軟なプラスチックの先にフサフサの毛が生えているというだけの単純な製品なのに、鉄蔵は好みがうるさい。

 ここ半年ほどは、ベネッセの猫雑誌「ねこのきもち」の付録についてきた猫じゃらしにご執心で、ほかの猫じゃらしは片付けられてしまったほどだ。この猫じゃらしは、100円ショップで売られているものの2倍近い長さがあり、フサフサも大きい。先端部の樹脂は細く弾力がある。おかげで、手元をちょっと動かしただけで、フサフサが大きく揺れるので、鉄蔵の気持ちをそそるらしい。また、猫タワーに登った鉄蔵にちょっかいを出すときにも、この長さが有効だ。

 しかし、春が過ぎたころに、樹脂の一番細いところがポッキリと折れてしまった。ガムテープで修復したのだが、振る方も遠慮してしまうせいか、振れぐあいが微妙に変わってしまうせいか、前ほど飛びついてこなくなってしまった。もう一度、ねこじゃらしが付録についてくることを期待していたのだが、最近ついてきたのは、全くデザインの違う紐付きのタイプで、これは鉄蔵にはうけなかった。

鉄蔵用猫じゃらしの必要条件

 というわけで、鉄蔵が気に入ってくれる猫じゃらしを探すことにした。

 ご本人は、こういうのが良いと言ってくれないので、お察し申し上げるしかないのだが、「長い」というのが一番大切で、次に「フサフサが大きい」だろうと推察される。

 ところがペットショップなどでも、なかなか長い猫じゃらしは売っていない。せいぜい、30~40cmぐらいなのだ。

 ようやく見つけたのが、猫じゃらし産業「猫じゃらし アダプタア(ロング)」だった。これは、猫じゃらしと、それを延長するパイプ状のアダプタがセットになっているもので、組み立てると70cmになる。ねこのきもちの付録と同等の長さになるのだ。


メーカー猫じゃらし産業
製品名猫じゃらし アダプタア(ロング)
希望小売価格オープンプライス
購入場所楽天市場
購入価格1,050円


 付属している猫じゃらしは、シンプルなデザインで、黄色い棒に緑色のフサフサがついている。フサフサは小さめだ。長さは十分にしても、この地味なデザインのフサフサで、鉄蔵の気が引けるのかと心配したのだが、バリバリ食いついてくる。フサフサが小さい理由も、製品情報ページに「短毛な先端は、静電気が起きないよう坊主頭タイプに設計。 さらに、猫がかじったり、なめたりしても食品基準に合わせてあるため安全です」と書かれていて納得できる。
猫じゃらしは長いまま袋に入ってパッケージされていた。下は普通の猫じゃらしと30cm定規普通の猫じゃらしを、アダプタが咥え、締めて固定する上が「ねこのきもち」付録の猫じゃらし。途中から折れてしまいガムテープで補修されている
全体が長く、先端の動きが速いので猫の気を引きやすい天井に近い猫タワーの上部でも、猫じゃらしが届く
床に寝転んだ猫にも、立ったままで届く

 猫じゃらし自体は交換可能なので、折れたり汚れたときには交換できる。ほかの種類の猫じゃらしを付けて試して見ても良いだろう。やはり、猫じゃらしが長いと、手首をちょっと動かしただけで、大きな動きができる。また、間違ってひっかかれる怖れもないので、猫を初めて飼う人にもお勧めだ。

 猫のための本を読むと、猫じゃらしで、虫や鳥を装うことで、猫の狩猟本能を満足させることができると書かれている。良い猫じゃらしが手に入ったので、次は猫じゃらしを操るテクニックを研鑽したいと思う。





2009年 7月 28日   00:00