やじうまミニレビュー

ルークラン「Fooleeフーリー」

~軽い力でごっそり不要な毛が抜けるペット用ブラシ
by 石井 和美


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


ヨーロッパで大人気というペットブラシ「フーリー」

 ある日、白い痩せた猫がヒョッコリ我が家に顔をだすようになった。ゴミを漁っていたのだが、逃げる様子もなく、いつの間にか居着いてしまったので、病院へ連れて行き、治療と検査をしてもらった上で責任を持って飼うことにした。

 家の中で飼うようになってから困ったのは、抜け落ちる毛。ちょっと歩くだけでも、毛が舞い散る。野良猫だったのでブラッシングなどのケアはされておらず、余計に抜け毛がひどいのかもしれないが、こちらは鼻がかゆくなって仕方がない。

 ブラシでブラッシングするようになってからはだいぶマシになったが、慌てて購入したブラシだったので、非常に使いづらい。そこでもっとちゃんしたブラシがないかと探したところ、ペット用ブラシ「Fooleeフーリー」が目に止まった。ヨーロッパで人気が高く、ペットトリマーも使っているとか。さっそく購入してみることにした。


メーカールークラン
製品名Fooleeフーリー
購入場所Amazon.co.jp
購入価格5,980円

抜け落ちるアンダーコートはいらない毛。ブラッシングで丁寧に取り除く

 猫などの動物には、主にオーバーコート上毛とアンダーコート下毛の2種類が生えている。表面に出ている毛はオーバーコートで硬めの毛。アンダーコートはその中に生えているやわらかい毛で、主な役割は体温調節だ。冬場にはアンダーコートを増やして体温の低下を防き、夏場はアンダーコートを減らし、熱を発散しやすくする。そのため、春と秋は換毛期となり、特に抜け毛が多くなる。ブラッシングして取れるアンダーコートは元々不要な毛なので、問題ないそうだ。

 我が家が購入したフーリーは一番小さいSサイズで、小型犬・猫用。本体のサイズは75×150mm(幅×長さ)で同じだが、サイズは刃の大きさによって異なる。Sは刃の幅が4.5cm、Mは6.5cm、Lは10cm。Sサイズは体重5kgまで、Mサイズは体重5kg~25kg、Lサイズは体重25kg以上がめやすとなる。カラーはイエロー、オレンジ、ピンク、レッド、グリーン、ブルー、バイオレット、チョコレート、ダークグレー、ライトグレーの全10色。我が家が選んだのはグリーンだ。

 何より驚いたのはその価格だ。Sサイズのブラシが、なんと5,980円もする!!

 ペットに愛情を注ぐ飼い主にとってコレくらいの価格はたいしたことないかもしれないが、猫を飼う心構えがなかった我が家にとっては躊躇する価格だ。ペットショップで購入したブラシは798円だったので、金額差がかなりある。

 だが、フーリーはを持ってみて驚いたのは、持ち手の握りやすさだ。しっかりと握れる太めのグリップ、ブラッシング負担を軽減する、人間工学に基づいた角度となっている。

シェーバーのようなデザイン人間工学に基づいた角度になっているとか
ステンレスの刃。もう少し大きく面取りして角を丸くして欲しい実際に持ってみるととても持ちやすい

 今まで使っていたのは正方形のペット用ブラシで、一度抜けた毛がブラシにからまり、これを取り除くのに時間がかかっていた。猫は「早くブラッシングして! 」と待っているので慌ててブラシについた毛を取り除いていたが、とにかく目詰りがひどく、なかなかとれない。そのうちに猫が動いてしまう始末だった。

 その点フーリーでは、刃がちょうどよい角度で毛の部分に引っかかるようになっているので、どんどんブラッシングできる。

 我が家の猫はブラッシングが大好きで、ブラシを見せるだけで近寄ってくる。フーリーを試したところ、本当に気持ちよさそうにしていた。動画は初めてフーリーを使ったときのものだが、途中からお腹をゴロンと出している。


こちらは初めてフーリーを試したときの動画。リラックスして、途中からコロンと転がってお腹を見せている

 抜けて刃にからまった毛も、スッととれるので、次々とかすことができる。ほんの数分でも大量の毛をとることができた。重みがあるので力を入れる必要はなく、軽くブラッシングするだけでゴッソリ取れる。毎日20分以上かけていたブラッシングだが、数分で終わったので驚いてしまった。時間が大幅に短縮できるのは嬉しい。

気持ちよさそうな猫2~3回ブラッシングしただけでこんなに毛が! スッと毛は取れる
数分でこんなに大量の毛が取れた毛並みが整ってスッキリ。表面にポワポワと出ていた毛もなくなった

 ただ、刃の角は少しだけ面取りされているものの、うっかり関節などの部分にぶつかってしまうと痛いようだ。一度、体の側面をブラッシングしているときに、足の関節部分に刃が当ってしまったときがあった。猫がビクッとして起き上がり、フーリーを両手でパシッと持って止めてしまった。いつもはだらんとしているので、痛かったのではないかと思う。毛がよく取れるという面では大変優秀だが、角はもう少し大きく面取りして欲しい。

急に起き上がってフーリーをつかんだ猫。角が当たって痛かったようだ。ごめんね……以前使っていたペット用ブラシ。すぐに目詰まりして、毛を取るのが大変だった

ペットの道具も進化! ペットの抜け毛にお困りの飼い主さんにおすすめ

猫と遊ぶたびに「鼻がムズムズする」「口に毛が入った」と大騒ぎしていた息子も、フーリーを使うようになってからは何も言わなくなった

 ブラッシングは、単にケアするだけでなく、飼い主とペットの絆を結ぶ大事なコミュニケーションの手段だ。毎日使用するもので、猫も喜び、これだけきちんと毛を整えることができて時間も短縮できるのなら、安いものなのかもしれない。最初は「5,000円以上のブラシなんて高すぎる!」と思ったが、もはやフーリーなしのブラッシングは考えらないほどで、非常に満足度は高い。

 部屋中に毛の塊が落ちていたが、フーリーを使うようになってからは激減して掃除もラクになった。ペットの抜け毛にお困りの飼い主さんは、ぜひお試しいただきたい。






2012年 8月 27日   00:00