やじうまミニレビュー
無印良品「コンパクト超音波アロマディフューザー PD-SD1」
■シンプルデザインのアロマディフューザー
無印良品「コンパクト超音波アロマディフューザー」 |
日に日に寒さが増してくる。戸外で活動するより、温かい家の中でゆったりと過ごしたい季節だ。適度な暖房や加湿で冬の室内の居心地をよくするのに加えて、リラックスできる香りも暮らしに取り入れたい。そこで、アロマを楽しめる製品を探してみることにした。
今までに、アロマキャンドルや、加湿器のおまけ的についてくるアロマオイル使用機能は使ったことがあるが、本格的なものは未経験だ。ここは、一度アロマ専用のきちんとした製品を使ってみたいと思った。
今回選んだのは、無印良品の「コンパクト超音波アロマディフューザー PD-SD1」だ。この製品には専用ポーチがついており、携帯して持ち運ぶことも推奨されている。それほどハンディで小型だということに引力を感じた。白一色のシンプルデザインも好きになれそうだ。
メーカー | 無印良品 |
製品名 | コンパクト超音波アロマディフューザー PD-SD1 |
販売価格 | 3,510円 |
購入場所 | 無印良品ネットストア |
パッケージ内容は、65㎜×110㎜(直径、高さ)の本体、コード170㎜を含むACアダプター、携帯時にアダプターを守る保護カバーとメッシュケース、給水用計量カップ、CDサイズの16ページの解説書、そしてこれらを一括して収納するための「専用ポーチ」だ。
ポーチには、別売りのエッセンシャルオイル3本が収納できるようになっている。今回は、スウィートオレンジ(756円)とユーカリ(850円)を用意した。
製品パッケージ | CDサイズの取扱説明書を広げて、パッケージ裏の商品説明として入れてある。 | 左から本体、ACアダプター、計量カップ |
携帯時にアダプターを守る保護カバー | コンセントカバーもついていた | 本体直径は6.5㎜ |
左が本体タンク、右が本体カバー | エッセンシャルオイルは別売り。左からユーカリ、スウィートオレンジ |
■加熱しない超音波式
スイッチはミスト用、ライト用の2つ |
PD-SD1は、超音波で水を振動させ、エッセンシャルオイルを水とともにミストにして噴出させる超音波式の芳香拡散器だ。直接オイルに熱を加える加熱式に比べて、アロマ本来の自然な香りが楽しめるという。
本体はやや透明な白で、ツルツルというより少し手触りのある、梨地のような感触だ。超音波振動板が水を入れるタンクの底についており、水とオイルを細かなミストにして噴霧する。タンクには本体カバーでふたをして使用する。
スイッチは、入力兼タイマー切りかえの「ミストスイッチ」、LEDライトのON/Off用「ライトスイッチ」の2つだけだ。定格消費電力は15W、電気代の目安は、1時間あたり0.22円とされている。
給水用カップの水量線(55ml)まで水を入れて、本体タンクに注ぐ。エッセンシャルオイルを1、2滴たらしてふたを閉め、ミストスイッチを長押しでスタートだ。すると、「ピッ」と電子音がして、半透明の本体の中で水が揺らぎ始めるのが見える。この時、ふたを閉めないでスイッチを入れると、中の水が噴水のように外へ飛散する。故障の原因になるので気をつけたい。
計量カップでタンクに水を入れる | エッセンシャルオイルを1、2滴たらして使用する | ふたをしないで作動させると、このように水が噴きだしてしまう |
運転が始まると、ごくかすかな「フー」と「ウー」の中間のような動作音とともに、吹き出し口から細かなミストが吹き出てくる。ミストにのって香りが吹き出してくるのが、目で見える感じ。すぐにスウィートオレンジの、爽やかな香りがただよいだした。
パッと香りが立つのではなく優しい感じで、ゆっくりと広がっていく。かすかな動作音は絶えずしているが、小さいので、特に気にならないと思う。むしろ個人的には、こういうかすかで単調な音が聞こえるともなく聞こえるのは、リラックスや眠りを誘うように思う。
LEDライトのスイッチを入れると、内部からの灯りに、水の揺らぎがさらに浮き上がって見えて、なかなか綺麗だ。
ライトだけでも使用できる | 間接照明的に使った例 |
なお、LEDのライトスイッチはいつでも点灯できるが、ミストスイッチは、タンクが空になった状態では入らない。入れようとしても、空だき防止機能が働いて、電子音を3回鳴らして警告する。この空だき防止機能と、音が出ることでON/OFFがわかる機能は、無印良品から去年発売された「09AW」にはなかったもので、今回バージョンアップされた部分だ。本体がコードを踏んで斜めになっていたことがあったが、その状態でもスイッチは入らなかった。
約120分経って、タンクの水がほぼなくなったときにタイマーが切れる。タイマーは、60分、30分と3段階に切り替えられる。
スイッチの切りかえ、フタの開け閉めの時の感触がピシッとしていて気持ちがよく、工作精度のよさがうかがえる。
■穏やかな香りを楽しめる
PD-SD1で得られる香りは、どちらかというと穏やかでマイルドだ。鼻先ではじけるような派手な匂いではなく、ふんわりと香りはじめ、いつのまにか広い範囲まで満たす。
たとえばユーカリは、殺菌効果があり風邪の予防にもなるといわれている、シャープで強い香りだ。オイルの瓶をじかに嗅いでみると、わりとツーンと来る。しかし、PD-SD1のミストにのせて使ってみると、強さがやわらぎ、やわらかい感じになる。
はっきりとわかりやすい強い匂いが好みの人には向かないかも知れないが、リラックスした安らぎの環境を作るためには、こういう穏やかな感じのほうがいいと思う。また、香りが広がりやすく、適用床面積は4~6畳とされているが、リビングで使っていても玄関まで香りが届いていた。
無印のエッセンシャルオイルには、30種類近くの香りがラインナップされているので、好みでいろいろ試して見るのも楽しそうだ。また、数種をブレンドして使ってもいいそうだ。
私は、とりあえず朝起きると爽やかな香りのオレンジを、外から帰ってくると、空気を浄化するといわれるユーカリを使っている。
寝室に置いて、香りを楽しみながら眠る |
使用時にはLEDライトも必ず点灯させている。アロマ効果には関係がないし、まして昼間は必要ないわけだが、ぽうっとともった灯りがかすかに揺れているところは、心を安らかにするものがある。寝るときに、寝室に持っていって使うこともある。本体は140g、アダプターを加えても230gと軽いので持ち歩きが楽だ。
香りに包まれて眠るのは気持ちがいい。闇の中でゆらゆらと揺れる光も心を穏やかにしてくれる。ただ、タイマーが切れたときに「ピッピッピ」と電子音が鳴るので、たまに目が覚めてしまうことがある。眠りが浅い人には向いていないかも知れない。
■旅行時に使いたい
冒頭で書いたように「PD-SD1は「旅先やオフィスでもお気に入りの香りを楽しむことができます。」として携帯が推奨されている。このポータビリティを生かして、次に旅行をするときには、ぜひホテルに持って行きたい。きれいにクリーニングしてあるホテルの部屋でも、我が家ではない以上、慣れない匂いを感じることは多い。PD-SD1のアロマミストを使えば、好みの匂いの空気の中で過ごすことができる。
ポーチは片手に乗る大きさだし、エッセンシャルオイル2本を含めた一式の重さは435g(実測)だから、ちょっとした化粧ポーチくらいの感じで荷物に入れられる。
ポーチに全て収納できるので、携帯に便利 | 片手で楽に持てる |
旅先と並んで推奨されている、オフィスでの使用だが、匂いは人によって好みがあるので、周囲に人がいるデスクで使用するのは難しいのではないだろうか。まわりと相談した上で、更衣室や洗面所に置くくらいならアリかも知れない。
PD-SD1は、小さいながら本格的な超音波式の芳香拡散器だ。好みの香りでのんびりリラックスできるのも、きちんとした製品であってこそだと思う。香りを手軽に、安全に楽しみたい人に、おすすめしたい。
2010年 12月 17日 00:00
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