やじうまミニレビュー
無印良品「ナチュラルクリーニングキット」
~掃除オンチにお勧め、重曹とクエン酸の掃除キット
●梅雨の季節に“通”の気分が味わえる掃除キット
無印良品「ナチュラルクリーニングキット」 |
そんな時は、普段使っている洗剤の代わりに重曹やクエン酸を使って、茶渋を取ったり台所のぬめりをさっと流したりと一手間かけてみるのも、“掃除ツウ”の気分がちょっとだけ味わえて面白い。
今回紹介するのは、その“一手間”がセットになった、無印良品の「ナチュラルクリーニングキット」だ。環境にやさしい素材を使ったお掃除セットとなっている。
メーカー | 無印良品 |
製品名 | ナチュラルクリーニングセット |
購入店舗 | 無印良品ネットストア |
購入価格 | 1,050円 |
無印良品「ナチュラルクリーニングキット」は、重曹(220g)、クエン酸(170g)、空のスプレーボトル、解説のリーフレットがセットになった製品だ。空のスプレーボトルに重曹やクエン酸を溶かした洗浄水を入れて、汚れに吹きかけて使用するというもの。もちろん、重曹やクエン酸をそのまま使っても大丈夫だ。リーフレットには、重曹やクエン酸を使った掃除の仕方が丁寧にまとめられている。
筆者はこと掃除には疎く、重曹については茶渋が落ちるということくらいしか知らなかった。ましてやクエン酸は、掃除用途として意識して使用したことがない。このためリーフレットを眺めながら「あ、ここにも使えるんだ」という初心者極まりないスタートとなった。
同梱されているリーフレット。重曹やクエン酸の特長に加え、キッチンや風呂場などシーン別での使用法も記載されている |
クエン酸。石鹸かすやヤニ汚れなどアルカリ性の汚れに強い。裏面には用途や注意事項が書かれている。内容量170 | 重曹。油汚れや手垢、生ごみ臭など、酸性の汚れ落としに向く。内容量220g | スプレーボトルも同梱される |
●水周りから服の汚れにも
まずは、リーフレットを見ながら家の汚れをチェック。重曹やクエン酸に適した部分を掃除していくことにした。
最初は、洗面所の石鹸カスに挑戦。洗面所の掃除には水拭きや風呂場用洗剤を使用していたが、乾くと石鹸カスが浮き上がってきてしまっていた。
洗面所では、リーフレットにしたがって、水300gに小さじ1杯のクエン酸を混ぜて作ったクエン酸水を吹付けて拭く。この結果、いつもはすぐに浮き上がってくる石鹸カスが、1日経っても姿を見せなかった。さっそく効果があったようだ。
なお、クエン酸水はお酢に近い酸味の強い匂いがする。大量に使用すると周囲が臭くなるので注意が必要だ。
洗面所の石鹸かす汚れ。掃除をしても数日で浮き上がってきてしまう | クエン酸を溶かした水で掃除して、1日後の洗面所。石鹸かすが浮き上がってこず、キレイな状態が保たれている |
次に、襟や袖の汚れ落としにチャレンジ。重曹に中性石鹸と水を混ぜてペースト状にした後、このペーストを襟汚れに付け、洗濯機へ投入する。この結果、何も付けないよりは襟汚れが薄くなった。
重曹をペースト状にするのに手間がかかることが難点だが、通常の洗剤だけでは落ちにくい襟汚れが落ちたのはビックリ。漂白剤と違い、色落ちの心配がないのもうれしい。一手間かけてみてもいいだろう。
重曹のペースト。水分が少ないと固くなり塗布しづらくなるので、襟汚れを落とすなどの用途の時は水は多めのほうがよいだろう | 洗濯前の襟汚れ。中央の線から右側に重曹のペーストを塗布した | 洗濯後のようす。重曹のペーストを塗布した右側の方が、汚れが薄くなっている |
排水口には、重曹をふりかけ、クエン酸を溶かした温水を注ぐ。排水口から泡が勢い良く飛び出してくる |
台所のシンク部分は、重曹を振りまいてスポンジでこすり、掃除後にクエン酸水を吹付け中和する。台所洗剤と同じような感覚でぬめりが取れた。
掃除前のシンク | 掃除後のシンク。ぬめりが取れた |
●感動! 鍋の焦げ付きがカンタンに取れた
先日盛大に焦がしてしまった鍋。一応、これでもたわしで焦げを落としたのだが…… |
使い方としては、まず鍋の焦げが隠れる程度に水をはり、火にかける。沸騰したら弱火にし、重曹を大さじ3杯投入。すると鍋が泡立ってくるので、そのまま30~1時間火にかけたら終了だ。非常に手軽である。
この結果、簡単かつ見事に焦げが取れた。重曹を使った掃除シーンの中で最も感動した。
注意したいのは、最初に入れる水の分量が少ないと、煮ている途中で水がなくなり、さらなる焦げを産んでしまうことになる。筆者は底から3cm程度までしか水を入れなかったため、途中で3度水と重曹を継ぎ足した。
まずは、鍋に水を入れ火にかけて、重曹を投入する。焦げの周りに泡が集まり、一部焦げが浮き上がっている | 重曹を入れて1時間火にかけた鍋をおろした状態。中のお湯を捨てた勢いだけで、焦げが浮き上がっている |
重曹で煮た後の鍋をたわしでこすった状態。さほど力を入れる必要もなく焦げが落ちた。が、落しきれない焦げが残っているのでもう一度重曹を入れて火にかける | もう一度重曹で煮た鍋を、力を入れてこすり、ようやく焦げが取れた |
●「重曹? 何それおいしいの?」レベルの人にお勧め
掃除に疎いひssでも、リーフレットを読むだけですぐに用途が理解できた |
内容量はクエン酸が170g、重曹が220gと、いずれもたっぷり入っている。数日使用しただけで重曹は3分の1ほど減ったが、試しに使うには十分な分量だった。クエン酸も重曹も水に分解されやすいため環境への負担が軽く、肌荒れなど人体への影響も少ない。
また、重曹とクエン酸のセットというのも、用途がはっきり分かれていて良い。台所の生ごみ臭や汗汚れなど酸性の汚れには重曹、水垢やトイレの尿汚れなどアルカリ性汚れにはクエン酸と、家の水回りの掃除がこの2種類で補強できる。重曹を使った後にクエン酸水で中和しておく、というコンボ的な使い方も可能だ。
ただし、掃除上級者には物足りない商品かもしれない。リーフレットも不要だろうし、長く使うには分量が心もとない。やはり、筆者のような掃除に疎い人が、「へーこんなやり方もあるんだ」と第一歩を踏み出すためのものだろう。
普段使いに置いておくもよし、ここ一番の大掃除に購入するもよし。家に常備しておきたい一品だ。
2010年 6月 15日 00:00
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