やじうまミニレビュー
ナカバヤシ「キャパティ ドライボックス」
ナカバヤシ「キャパティ ドライボックス」 |
この原稿を書いている6月14日に関東地方も梅雨入りし、しばらくはどんよりとした天気が続きそうな情勢だ。
梅雨で何が困ると言えば、湿気だ。いろいろなものが湿気により影響を受け、ひどいときにはカビが生えてしまうこともある。そうなれば、廃棄も考えなければならない。
湿気対策が必要な物は、家庭にはたくさんあるが、ことに台所に多い。たとえば、メリケン粉や片栗粉などの粉物、封を切った乾麺、干し椎茸や海苔(のり)などの乾物、などが代表例だ。
もちろん、こういう食材を入れておく棚には、除湿剤を入れてはいるのだが、開けている時間が長いことや、密閉度が低いことから、あんまり効いているという感じがしない。
そこで、今回は発想を変えて、湿気に弱いものだけを、まとめて保存できるような箱を探してみた。
それがナカバヤシの「キャパティ ドライボックス」という製品だ。
メーカー | ナカバヤシ |
製品名 | キャパティ ドライボックス |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 1,794円 |
この製品は、密閉度が高いポリプロピレン製の箱に、湿度計と、乾燥剤(シリカゲル)がセットになっている。箱の大きさは何種類かあるが、今回は手頃な8Lのものを選んだ。
箱の色はホワイトとグレーがあるが、今回はキッチンの下に入れるつもりなので、中身が見えやすいホワイトにした。型番で言うと「DB-8L-W」となる。明るい場所に置く場合や光を嫌うものはグレー(N)の方がいいだろう。
こういう密閉容器は、100円ショップなどでも見かけるが、この製品の良いところは3つある。
1つめは密閉度が高いこと。パッキンにシリコンゴムを使っているので漏れがない。また、箱の強度が高く、蓋もパチンと止まる留め具で確実にロックできるので隙間ができない。
2つめは湿度計がついていること。とくに本体が半透明の素材なので、湿度計は箱の外から確認できる。湿度計があるだけで、乾燥剤の効果もよくわかり、単なる箱ではなく防湿庫であるという安心感が湧く。
3つめは乾燥剤がついていること。ちょっとしたことだが、すぐに使い始めることができるのは重要だ。こういう、「やらなければならないけど、面倒くさい」ようなものは、スムーズにスタートが切れるかどうかが大事なのだ。ただ、付属するシリカゲルの袋は小さく、正直、これで大丈夫かという気もしないではなかった。
中段のトレイは一部外れて乾燥剤が入る | 付属の乾燥剤を入れたところ | 箱の外からも見える湿度計が特徴 |
湿度計はケースにはめ込むだけ | DB-8Lにはトレイが付属し、小物が置きやすい |
ドライボックスは簡単な梱包で到着した。箱から出して、保護用のビニールシートをはぐだけで、組み立ても必要ない。湿度計を本体の溝に、乾燥剤をトレイにセットするだけだ。なお、このトレイは8L専用で、ほかの大きさだと乾燥剤は、そのまま置くことになる。
パッケージ内容 | 箱の長径は30cm定規+αぐらい |
とりあえず、封の開いた粉や乾麺、乾物などを入れてみる。内容量が8Lということで、食材がたくさん入るという感じではないが、2人暮らしの一般家庭なら十分だ。ちなみに、本体サイズは、212×334×205mm(幅×奥行き×高さ)、内寸は155×260×170mm(同)だ。
物を入れるときの天気は曇りで、湿度は約68%だった。湿度計の表示は「WET」となっている。蓋をして、しばらく置いてみる。1時間後の湿度は、約32%に下がっており、湿度計の表示は「DRY」になっていた。
蓋を閉めた直後。湿度は70%近い | 約1時間後。湿度は30%近くまで下がっている | 蓋は側面の2箇所でしっかり固定される |
乾麺や干物など湿度を嫌う食品を入れる | 高さがあるので、斜めに入れることもできる | これぐらいの食品を入れても、かなり余裕がある |
シリカゲルというものは、乾燥剤としては、気休めのような気がしていたのだが、きちんと密閉されていることと、8Lという限られた容量であることから、短時間で目に見える効果ほどの威力があるようだ。これで、大丈夫かなどという不安は失礼なことだった。
今回は1箱しか買わなかったが、箱の強度は高く、蓋の形も積み重ねやすい形になっている。大量の乾物を保存しているようなご家庭でも、分類して保存するのに使えるだろう。
また、今回買ったDB-8Lでは、海苔一帖(210×190mm)をそのまま入れるには底面積が小さかった。半分に切って保存する手もあるが、内寸が251×403×100mm(同)と大きい「DB-11L」か、それをさらに縦に伸ばした「DB-27L」を選んでもいいだろう。DB-27Lなら、内寸は250×410×235mm(同)もある。
また、この製品は、食料以外におも、カメラやレンズなどの保存庫としても、よく使われているらしい。試してみると、手元のニコンD90と大きめのズームレンズとマクロレンズが、すっぽりと入った。貴重な銀塩フィルムや印画紙を買いだめしている人にも向いているだろう。
カメラの保存にも向いている。とりあえずデジタル一眼とレンズ2本は楽々入る | 半透明なので、内容物が外から確認できる |
このドライボックスは簡単な構造で、値段もそこそこだが、実用性は高い。特に、箱の外からいつでも確認できる湿度計が大変有効だ。食品やカメラ以外にも、湿気を嫌う製品の保存に自信をもってお勧めしたい。
2010年 6月 16日 00:00
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